【感想・ネタバレ】ゼロ時間へのレビュー

あらすじ

残忍な殺人は平穏な海辺の館で起こった。殺されたのは金持ちの老婦人。金目的の犯行かと思われたが、それは恐るべき殺人計画の序章にすぎなかった――人の命を奪う魔の瞬間“ゼロ時間”に向け、着々と進行する綿密で周到な計画とは? ミステリの常識を覆したと高い評価を得た野心作。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

見事な構成で読みやすく面白かった。前半の人間関係の緊張感みたいなのも面白く読めた。
すでに殺人事件が起きているのにどこがゼロ時間?と思っていたら最後にそういうことか、となった。
何気にネヴィルみたいな人が一番怖い。
バトル警視がポアロに言及していて、ちょっと嬉しくなった。

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2025年04月01日

ネタバレ 購入済み

ゼロ時間へ

思わぬ結末でした。え、そうなの?とおもってからのどんでん返し。
サスペンス好きですが不穏な空気はあるものの、なかなか殺人は起こらない。まだあ、という感じだったのはしばらくで、しだいに引き込まれていきました。
実は久しぶりの読書でした。
舞台を観に行くので予習として。
でも、引き込まれてしまいました。
アガサ クリスティの他の本も読みたくなりましたし。アガサ本人お気に入り?いいもの読みました、

#ドロドロ #スカッとする #じれったい

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2024年10月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

凄かった、凄かった。
最後に一気に回収されていく複線。
呆然としてしまう、あまりの凄さに。
バトル刑事の娘さんの件までこう作用するとは…。
ケイのヒステリックもネヴィルに影響されてたんだろうかとか考えてしまう。

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2023年10月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

最後の最後まで全然事件が起きなかったので、途中で読むのを諦めようかけました。
でも最後まで読んで本当によかった。犯人が意外すぎて衝撃を受けました。この本は、事件にはそこに至るまでの過程がある、と言うのがテーマらしいのですが、その過程(事件が起こるまでのストーリー)を読んだからこそ、この人は絶対犯人じゃないって気になったので何だか変な感じです。

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2021年01月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ひとりごと

アガサ•クリスティーさんの作品を初めて読みました。登場人物が多くて(最初名前も覚えるのが難しい)慣れるまで登場人物、役職を見返しました。

本作は自殺しそこねた男から始まり、それぞれが1つの屋敷に集まって何やら起こりそうな雰囲気が漂う中、殺人事件が起こるー。

ゼロ時間の種明かしをされた時、サイコパスの人は1つの事柄だけでここまで用意周到に準備をし実行するんだと思うと怖くなりました
憎い人を簡単に殺めるのではなく徐々に追い詰めてそして思いつく1番の苦しい方法で消えてほしい
その為に、犠牲者が何人いても構わない犠牲者はただの演出という考えが恐ろしいです

ただ普通の人達が理解できないくらいのサイコパス思考、行動を発揮してくれた犯人には感謝です
面白くてすいすいと読めました

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2024年06月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

海の見える館ガルズポイントで行われた殺人。被害者の遺産はネヴィル・ストレンジとその妻に相続されることになっていたが、奇しくもその日館には、現在の妻ケイと前妻のオードリーが顔を揃えていた。時を同じくして、ガルズポイントに客として訪れていた高齢の弁護士が死亡する。心臓を患っていた彼は、何者かがエレベーターを故障中と偽装して階段を歩かせたことが原因で死亡したと見られる。
バトル警視は、不自然なほど揃い過ぎた証拠を検証しながら、甥で同じく警察官のジェイムズとともに犯人を追い詰めて行く。
登場人物の過去や心情を丁寧に描きながら、動機やアリバイを重視したクリスティらしい作品。
クリスティの作品は高齢の人物が「最近の人たちは」と若者の現代的な考えに苦言を呈することがよく見られるが、現代人の我々からみてもネヴィルの考えはかなり自己中心的で歪んでいる。
自殺未遂したアンガスがどのように事件に絡んでくるのかというところが良かったのと、リゾート地の夏の終わりを感じさせる描写が素晴らしい。
ポアロシリーズではない作品でポアロが引き合いに出されるのはなかなか珍しいのではないだろうか。そして最後までトマスが残念すぎる。
殺人は物語の結末。つまり物語は、その「ゼロ時間」に向かって進んでいる。

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2024年06月10日

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ネタバレ

犯人が怖すぎる…。真相が分かってからはオードリーがただただ気の毒。やたらトマスとメアリーの会話が多いと思ったらそこがくっついたので、納得した。冒頭のシルヴィアの話関係あるのか?と思っていたらしっかり拾われて脱帽。

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2024年02月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

殺人事件は始まりではなくて、物語の結末、つまりゼロ時間。

館の老婦人が殺された。証拠が出揃い、犯人は明らかかと思われたがバトル警視には引っかかることがあった。スポーツマンと離婚した元妻と現在の妻、友人、親戚、使用人たち。人間関係を追った後に明らかになった真相とは——。

クリスティーはナイルでもそうなのだが、殺人事件が起こるまでのストーリーが読ませる。作中でバトル警視も述べているように、多くの殺人事件を描いた物語は、まず殺人事件が起きてそこに探偵がやってきて、と始まる。しかし本来、誰かが人を殺すには、そこまでに至る物語がある。

クリスティー作品は登場人物が多くてもその一人ひとりの顔がしっかりイメージできるのがすごい。今回も登場人物たちの動きに惹きつけられて一気に読んでしまった。

最初の妻であるオードリーが語る自分の変化。追い詰められて、もう楽になりたいからやってもいない罪を自白しそうになる。現代でいえば精神的DVだろうか。この男女の関係は書かれてから半世紀を超えても新鮮に読むことができる。

この物語の探偵役はバトル警視。ポアロほど個性が強いわけではないが、地道に捜査と考えを進ませていく。物証に乏しい今回の犯人を追い詰めるシーンは、読んでいてもハラハラする。なぜ出てきたのかわからなかった自殺未遂者の登場で一気に展開が進むのもすごいが、その後で彼が持ち出した決定的一打も綱渡りだったことを読んで、さらにクリスティーの筆力に感服。

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2024年01月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「アガサ・クリスティ」のミステリ長篇『ゼロ時間へ(原題:Towards Zero)』を読みました。

『無実はさいなむ』、『蒼ざめた馬』に続き、「アガサ・クリスティ」作品です。

-----story-------------
残忍な殺人は平穏な海辺の館で起こった。
殺されたのは金持ちの老婦人。
目的の犯行かと思われたが、それは恐るべき殺人計画の序章にすぎなかった―人の命を奪う魔の瞬間“ゼロ時間”に向けて、着々と進められてゆく綿密で用意周到な計画とは?
ミステリの常識を覆したと評価の高い画期的な野心作を新訳で贈る。
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1944年(昭和19年)に刊行された「アガサ・クリスティ」のミステリ長篇、、、

「エルキュール・ポアロ」も「ミス・マープル」も登場しないノン・シリーズモノですが… 以前、「ミス・マープル」モノに変更されて、アレンジを加えられた映像化作品の『ミス・マープル3 ゼロ時間へ』を観たことがある作品です。


テニスプレーヤーで万能スポーツマンの「ネヴィル・ストレンジ」は二番目の妻ケイは、9月の初旬、「ネヴィル」を養子として育ててくれた金持ちの老婦人「カミーラ・トレリシアン」の住む屋敷ガルズポイントで休暇をとることに… そこには毎年9月に「ネヴィル」の前妻「オードリー」が滞在しており、今年はその時期に「ネヴィル」と「ケイ」が一緒に滞在することになった、、、

「ネヴィル」の計画では家族的な雰囲気の中で、「ケイ」と「オードリー」の仲を取り持つことだったらしいが… 気の強い「ケイ」は、ことあるごとに「オードリー」につらくあたる。

そんなケイの言動を目の当たりにした「ネヴィル」の心は徐々に「ケイ」から離れていき、別れた「オードリー」の方に傾いていくが、それが「ケイ」の気に障り、「ケイ」は「ネヴィル」にも突っかかることも… そんな様子を「カミーラ」と同居している「メアリー・オルディン」や「ケイ」の友人で近くのホテルに滞在している「テッド・ラティマー」、「オードリー」の従兄「トマス・ロイド」などが各々の思いをこめて見つめていた。

そんな中、最初の事件が起こる… ガルズポイントを訪れた弁護士の「トレーヴ」が深夜になって近くのホテルに帰るとエレヴェーターに故障中の札が下がっており、心臓の弱い「トレーヴ」がやむを得ず部屋のある3階まで階段を上がることに、、、

ホテルまで送ったロイドがその姿を見たが、それが「トレーヴ」が生きているのを目撃された最後となる… 翌朝「トレーヴ」はホテルの部屋の中で死んでいるのが発見された。

「トレーヴ」の死因は心臓麻痺だった… 「トレーヴ」の心臓では階段を3階まで上がること自体が自殺行為だったのだ、、、

しかし、ホテルではエレヴェーターは故障などしていないという… 誰かが故障中の札をエレヴェーターに下げたらしい… イタズラか、それとも「トレーヴ」の心臓のことを知っている誰かが故意にやったことか。

続いて第二の事件が起こる… 「カミーラ」が部屋の中で殺害されていた、、、

凶器と思われるゴルフクラブが部屋に残されており、そのクラブは「ネヴィル」のものと確認され、しかもゴルフクラブには「ネヴィル」の指紋しかついていなかった… さらに、「ネヴィル」のスーツの袖に血痕がついているのが見つかり、使用人の証言からカミーラと「ネヴィル」が激しく言い争っていたこともわかった。

だが、捜査にあたったバトル警視は「ネヴィル」が犯人とは思えなかった… あまりにもできすぎているのだ、、、

非情な計画的犯罪と一時的な感情がごちゃ混ぜになった、相容れない二つの要素が入り混じった、まるで辻褄の合わない事件… 「ネヴィル」にはアリバイが成立することが判明し、次に「オードリー」が疑われる。

「オードリー」がカミーラを殺害し、「ネヴィル」に罪を被せようとしたのか… 「トレーヴ」の死は病死なのか… 「バトル警視」の捜査が本格的に開始されたが、事件は意外なところから解決に向かい始める、、、

自殺でし損なった男「アンガス・マクワーター」が、終盤に意外な活躍を見せ、

「バトル警視」の娘が学校で遭遇した盗難事件との類似性が、本事件解決のヒントとなり、

「トレーヴ」の語った昔話… 弓矢で遊んでいて誤って友人を射殺した少年の話が事件の重要なカギとなっていた、

と、全く関係ないと思われていたエピソードが、うまーく繋がったときは、パズルのピースがぴたっと嵌った感じで気持ち良かったですね。

まさかね… (偽装の)アリバイが成立することを前提に、敢えて自分に容疑を向かせ、その後、「オードリー」に容疑が向くように仕掛け、「オードリー」を絞首刑にするのが目的だったとは、、、

その目的を達成するために、身近な人たちを殺めるなんて許されない犯罪ですよね… しかも、その動機は、自分が捨てられて自尊心を傷つけられたという、あまりにも利己的な理由ですからね。

自殺し損ねた男「アンガス・マクワーター」が印象的でしたね… しかも、「オードリー」と一緒になるというハッピーエンドで、事件の陰惨さを忘れて、希望を持つことのできるエンディングが良かったです。


以下、主な登場人物です。

「カミーラ・トレリシアン」
 金持ちの老未亡人

「メアリー・オルディン」
 トレリシアンの遠縁の親戚

「ネヴィル・ストレンジ」
 万能スポーツマン

「ケイ」
 ネヴィルの2番目の妻

「オードリー」
 ネヴィルの最初の妻

「テッド・ラティマー」
 ケイの友人

「トマス・ロイド」
 オードリイの遠い従兄

「ハーストール」
 執事

「ジェーン・バレット」
 小間使い

「アリス・ベンサム」
 小間使い

「エマ・ウェイルズ」
 小間使い

「スパイサー」
 料理女

「アンガス・マクワーター」
 自殺しそこねた男

「トレーヴ」
 有名な老弁護士

「ロバート・ミッチェル」
 警察署長

「ラーゼンビイ博士」
 警察医

「ジョーンズ」
 巡査部長

「バトル」
 警視

「ジェームズ・リーチ」
 警部、バトルの甥

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2022年11月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

動機が斬新。読み終わってから、ゼロ時間へ遡った物語だということをじっくり考えさせられた。イマイチバトル氏のキャラがつかめず読むのに少し苦労した。というかまた騙された。絶対いいやつって思わせるのが本当に上手。訳もわかりやすかった。

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2021年11月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

人間関係のもつれと殺人ミステリーが上手に組み合わさっててすごい
ミスタートレーヴがあっさり死んでしまったのは驚いたけど、最後まで弓で友達を殺したかもしれない子どもの話が頭に残っていて、いい味出してたなあと思いました

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2021年09月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2/3程過ぎても何も起きず、なんだなんだと読んでいたが、驚きの結末。テニスプレーヤーのネヴィルと若き妻ケイ、離婚した妻オードリー。オードリーが殺人をしたと見せかけてネヴィルだった。最後、冒頭にいたアンガスという自殺に失敗した男が目撃者になり、オードリーと結ばれるという運命的な展開。オードリーを捨てたのかと思ったがネヴィルが捨てられたのか。男の逆恨みって怖すぎる。バトル警視が探偵役。ポワロは居ないが全然面白い。

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2025年08月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「前妻が自分を犯人だと思わせるために嘘の証拠を用意した」と思わせるための嘘の証拠を用意して、育ての親みたいなおばさん殺して、前妻を絞首刑にしようと企むテニスプレイヤー
エレベーターに故障中の札かけて老人に階段使わせて死なせる
バルビツール、センナ

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2023年07月08日

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