あらすじ
あの日、風が吹かなければ、私は生まれてこなかった――。藤下歩実は母の奈津実とともに遺影専門の写真館・鏡影館を訪れた。病を抱えた母の撮影のために。そこに飾られた一枚の写真を目にして、母はひどく動揺した様子を見せる。小学五年生の男子二人組、入院中の高齢女性。川沿いの町に暮らす人々が発した幾重もの嘘が、思いもよらぬ場所へと流れ込み……。奇跡の本当の意味を知るミステリ。(解説・香山二三郎)
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Posted by ブクログ
道尾秀介さんのOfficial Webサイトに「あなたへのオススメ作品検索」というのがあり(心理テストみたいで楽しかったのでお時間ある方はぜひ♪)、
やってみたらこの作品をオススメされたので読んでみた。
そしたらやっぱり面白くて、読んでよかった。
奈津美の嘘がいつバレるのかヒヤヒヤしたり、
まめとでっかちの写真は遺影じゃなくてホッとしたり、
中江間建設の消石灰流出の隠蔽事件は、え?そうだったの?だったり、
どんどん話がつながって楽しかった。
道尾さんの地の文が好き。
あれは何と呼ぶのだろう、とか挟んでくる感じ。
語り手の気持ちに入り込めて、するっと読める。
エピローグで源哉と歩実が変わらず仲良くしていてよかった。