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Posted by ブクログ 2020年04月11日
ガートルードの存在を通して「自分の歩む道の正しさ」を探すノーマンとアンジェリカが好きだ。
アンジェリカは同じ部隊で自分より強いガートルードを羨望するとともに、「強さが幸せとなる」ことの証明を期待していた。一方ノーマンは自分と同じ「魔女で軍人」のガートルードに好意と仲間意識を抱いており、彼女の幸せを...続きを読む願う中で少なからず自分を重ねて見ているように感じた。
歩む道の正しさなど自分で決めるしかないのに、2人は自分の人生をガートルードに投影して、彼女が軍から逃げ出した(彼らの信じたかった正しさを裏切った)ことにひどく心を乱される。そういう彼らの弱いところが見ていて苦しかったし、同時に迷い傷つきながらも必死で生きる彼らを愛おしく思う。
ガートルードは夜空の星に焦がれていたけれど、ノーマンやアンジェリカたちも同様に、自分の道標となるような「星」をさがしていたんだろうな。読み終えてから改めてタイトルにじんわりときた。
絵ととあらすじから勝手に綺麗で優しい感じの話を想像していたので、後半で突然重たくなって若干戸惑いがある。洋食のコースだと思って食べてたら、半ばも過ぎてから突然和食になったみたいな…。
期待していた雰囲気とは違ったけど、物語としては面白かった。