あらすじ
28歳処女と52歳大学教授の恋。「あなたのことは好きだ 本当に」28歳の貴和子(きわこ)は、ある日、ベランダで煙草を吸う男に出会った。隣室に住む52歳の気怠げな大学教授・縫原(ぬいはら)。バレエダンサーになるのを断念しつつあった貴和子に、彼は誠実な言葉で語りかけてきた。今まで恋愛を切り捨ててきた貴和子の心に情熱の風が吹き――真摯(しんし)で臆病なピュア・ラブストーリー!描き下ろし後日談収録!!
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最高
友人からのオススメで読んだのがきっかけです。
紙で読んだんですが、通学中に読み直したくなって電子で買いました!
読む度に、ヤマシタトモコさんの、言葉のセンスに撃ち抜かれてます!
夢と挫折と
立ち姿が綺麗な女性と言葉遣いの綺麗な先生
好きだから辞めるという女性のセリフと
みんなあなたが好きなんだ違う?という先生のセリフ
ヤマシタトモコさんの作品は本当に欲しい言葉を文字にしてくれていて、中毒になりそうです!いい意味で!初めてのレビューですが、ほんとオススメです!
Posted by ブクログ
あっというまに好きになって、あっというまに気持ちが通じて、経た紆余曲折の幅も広くなく、二人の距離の変化は最後まで微々たるもの。こんなにあっさりした内容なのに、、とてもよかった。。
お隣さんが過去類をみない理想の男性像でした笑
Posted by ブクログ
―心はいつも忙しい。出だしが大好き。 『たまにスキで よくキライになって ときどき大嫌い でも本当は死ぬほどスキ でも バレエは私を愛してくれなかった』ここの表現の仕方に完全に落ちた。悲しくて愛しい。
Posted by ブクログ
「私の好きなものは バレエと秋と紺色とコハダと あなた
それを全部まぜて わーってやったらわたし」
って言う台詞がものすごくすきです。
人間は好きな物の塊で出来てると思うと、そうそう悪かない、って思える。
もう一つ一つが突き刺さって仕方がない。
好きなものと諦めたくないものがどうしてもあって、突き進んできて、歳を重ねるとはっと周囲を見回して、これでよかったのかな、って思う。そんなことが思い当たる女の人なら主人公の気持ちが手に取るようにわかるのでは。
私個人としては、「枯れた大学教授との恋愛」という部分よりもそちらのほうが突き刺さる部分が多かったです。
「本当に大好きだから、本当にキライになってしまいたくなくて……」
愛が深まれば深まるほど、好きも嫌いも愛するも憎むも表裏一体なんだという心の矛盾をいたいぐらいついてくる。
「たまにスキで
よくキライになって
ときどき大キライ
でも本当は死ぬほどスキ
でも
バレエはわたしを
愛してくれなかった」
こんなことを思ってるときに、
「あなたがとてもバレエが好きで、大変な努力をしてきた人なんだろうな、って思った」
なんて言われたらそれはちょっと狡い。ころりと転がりますね。
そんな人を喜ばせることを嫌みなくさらりと言える老齢の大学教授の描き方も見事です。
家族にも、好きなひとにも、同僚にも言えない、女の本音
上手に引き出してます、さすがヤマシタトモコ。
ちなみに現実に若い女とつき合う男は精神的に未熟な男、っていう後書きにうっかり笑いました。さすが三浦しをんさん推薦の漫画…。これは、漫画だからこそいい話なんでしょうね。