あらすじ
成瀬の人生は、今日も誰かと交差する。「ゼゼカラ」ファンの小学生、娘の受験を見守る父、近所のクレーマー主婦、観光大使になるべく育った女子大生……。個性豊かな面々が新たに成瀬あかり史に名を刻む中、幼馴染の島崎が故郷へ帰ると、成瀬が書置きを残して失踪しており……!? 読み応えますますパワーアップの全5篇!
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Posted by ブクログ
小4の北川みらいがゼゼカラを調べて発表。卒業した小学校に絵は残ってるし、街中に作成した標語も残してる成瀬。パトロールもゴミ拾いもしてる。
広がる成瀬ワールド
前作の『天下を取りに行く』が本屋大賞を受賞したのに対し、続編の本作が次年度の本屋大賞の10位になってしまいましたが、
本作の方が成瀬の行動範囲と世界が広がって、ずっと面白いと思いました。
最終章で、それまでの登場人物(成瀬フレンズ)が一同に会する構成は、とても見事です。
Posted by ブクログ
成瀬の高校3年生〜大学1回生の頃を描く成瀬シリーズ2作目。文庫化を待ちきれず3作目と購入。
1作目と同様直情で正義感が強く独立独歩な成瀬は健在で、初対面で面食らい拒否反応を示す周囲の人々が、次第に成瀬の魅力に感化されていく様が生き生きと描かれている。登場人物の心情の描写がとにかくリアリティがあって共感を覚えたし、最終話で書き置きを残して消えた成瀬を、各話で登場した主人公が集って名古屋まで探しに行くのはさながらグーニーズのようで素晴らしい結末だった。何より読んでてほっこりする。訪問したことない大津の情景を浮かべているうちに大津が好きになっていくし、つい地元に住んでいた頃の自分も懐古していた。読むと地元に帰りたくなるのは私だけだろうか。また、成瀬のように自分を曲げることなく好奇心旺盛に生きられたら、大変かもしれないがもっと濃密な人生になっていたかも。今からでも遅くないから成瀬の良さを取り入れて生きていこうと思う。それくらい成瀬あかりは人間的魅力が溢れる人物だし憧れる。こんなに目が離せない作品は初めてかもしれない。
Posted by ブクログ
成瀬ほんっとにだいすき♥️
巻き込まれてく周りのお友達も素敵だし
ちゃんと真意に何もかもに向き合うの
❝ 成瀬 ❞って感じがして最高だった
新刊も楽しみです!
Posted by ブクログ
1.周囲を動かす影響力
前作では孤高の成瀬を外から眺める印象が強かったが、今作ではその信念が確実に周囲へ波及していく様子が描かれる。成瀬は誰かを変えようとしているわけではないのに、その存在や言葉が、迷っていた人を動かし、新しい一歩を踏み出させる。これは前作にはあまり感じなかった。成瀬像をより立体的にしている。
2.テンポと展開の広がり
エピソードのスケールや出来事の数が前作より増え、物語の進みも速くなっている。「天下を」では日常の中に潜む小さな変化を味わう構造だったが、「信じた道」では転機や決断の瞬間が多く、物語の推進力が強い。結果、気づけば一気読みしてしまうほどの没入感があった。
会社の中では、熱心に勉強する人はほとんどいない。でも、俺はプログラミングの知識も金融業務の知識も、自分が必要だと思ったら勝手に掘り下げていく。誰に頼まれたわけでもないし、評価されるかどうかも気にしない。成瀬のように我が道を進めているだろうか。そしてほかの人にいい影響を与えられているだろうか。
成瀬は滋賀大津市膳所のヒーロー
なんと評したら良いのだろうか。ここまで飄々と凄いことを成し遂げて、そして周りの皆んなをトリコにしてくれるキャラクターがいただろうか。嫌、いないな、唯一無二の存在だね。