あらすじ
メニルは大好きな婚約者カイルのために自分を磨いていた。けれど、カイルは王都の学園にいったきり、メニルに会いに来ることも、手紙を送ってくることもなくなる。不安なままメニルが王都の学園に入学すると、なんと彼の傍には恋人のように振る舞う女性の姿があった。しかも彼が「自分の婚約者は性格も容姿も醜い悪役令嬢だ」と悪評を流しているのを知る! どういうことか問いただそうとしたものの、何故か彼はメニルが自分の婚約者だと気づかない。仕方なく、メニルや周囲の人間が何度も手紙を送ったのだが、読んですらいないようで……!? あまりのことに、メニル以上に周囲の人間が切れ、カイルへの報復を計画し―― ※電子版は単行本をもとに編集しています。
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絵は可愛いけど、内容は怖い
悪意の有り無しにかかわらず、事実無根の「噂」は怖い…
そんな話しでした。
幼馴染みのカイルがメニルを裏切り、浮気相手のマリーと自分の立場を守る為についた「僕の婚約者は醜悪で独占欲が強い」という嘘…
これが他者の無責任な思いをのせて「悪役令嬢」がひとり歩きを始める。
最終的に当事者のカイルとマリーは当然の事ながら酬いを受けるので納得なのですが…
2人とも幼少期からの成長過程での両親に問題が有りすぎて、考えや行動が自分勝手でご都合主義になってしまったんだな…と同情してしまう一面もあります。
メニルの父ディスターもその辺りは分かっていて、軌道修正できるチャンスを与えていたのに、理解出来なかったのが本当に残念。
子育てにきちんと向き合って来なかった双方の両親に、子どもの不始末の責任の一端をとらせるのは、仕方ないのかもしれません。
あと、物事の真実を知りもしないで無責任な噂を広めた者達も相応の酬いを受けるので「自分で責任をとる」かたちをとったんだな…またその親達も…と
噂に苦しめられたメニル、巻き込まれたメニエル、たった1人噂を信じなかった友人ラフィシアの3人が幸せになったのは良かった。
番外編でメニルの実母も「噂」に振り回された人だった事。メニル出生が複雑な事が、本編の伏線回収ですね。
読み応えあり
めちゃくちゃ読み応えがありました!!読めば読むほどに続きが気になってしまい、夜更かししてしまいました。それに、読みやすい作品でした!いろんな登場人物の気持ちも書いてあり、なるほどなぁ〜。それから、こうなっていくのか〜。ふむふむ(笑)となりながら読みながら楽しませて頂きました。表紙みたいに爽やかではないです(笑)でも、ドロドロでもないので読みやすいですよ。
元婚約者とその恋人達だけが、ヤバいのかと思っていたらそうじゃなかった!!!!ヤバいのは、他にもいたーー!!!!!!ヒロイン側にもヤバイ人達おるわで、めちゃくちゃ楽しかった!!!
家族愛が強くて良かった
最後の短編まで読んで、噂に振り回される人々と噂に傷つけられる人がテーマだと分かりました。
ざまぁは周りの人達がすごかったし、痛快でした。やられた事をやり返す。気になって一気読みしました。
買って良かったです。
匿名
うわさ一つで…
噂一つで、相手の人生や人格を壊していく。怖いですね。ここが、この話の言いたかった事なのかなとも思いました。元婚約者と今カノは、救いようがなかったし、その家族も同罪。周りで囃し立てた人達にも裁かれて因果応報でしたね。
ザマァの真骨頂
ヒロインのメニルは、本当に頑張り屋の女の子。でも、最初の婚約者とその一家は究極のバカでしたね。その彼に婚約者がいるのを知りつつ、何も考えずにくっついた令嬢も、育児放棄されていたのは哀れだけど、自分自身で何も考えていないからこそ、最後はザマァされたわけですし二人揃って自業自得でしょう。このお話では、無責任に噂を煽っていじめをしていた連中にも断罪が下されます。家族ぐるみで究極のザマァのお話でした。