あらすじ
「軽い自閉症児」の誕生から中学生までの日々を綴った、他に類を見ない「学術的子育てエッセイ」。発達心理学を専門とする大学教授の父と、臨床心理士/公認心理師である母が、専門家目線と保護者目線を行き来しながら描く。障害が軽いがために「障害者枠」では扱ってもらえず、「普通の子」と同じフィールドで暮らすがゆえに直面するさまざまな出来事、そして学校教育の問題点を、ユーモアを交えて鋭く綴る。
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Posted by ブクログ
うちの末っ子も偏食やこだわりの強さなどがあり、若干の発達障害みを感じつつ、子育てをしていることから手に取った1冊。
本書は、子どもの発達の専門家でもある著者が、発達障害の診断を受けた我が子の子育てについて、ほかの兄弟との特性の比較や共通点の見出し、関わり方の工夫、教育行政とのコミュニケーションの試行錯誤などについて、記述したもの。
当事者でも専門家でもある著者だからこそ書きうる良書だと私は思った。発達障害児の親(当事者)のコミックエッセイやエッセイは多いが、そこに専門性が加味されていることで、障害と個性との仕分けなど他では得られない視座があった。