【感想・ネタバレ】古事記ワールド案内図のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

讃美でも、無味乾燥な研究でもなく、ほどよい熱量で、忌憚ない解説。
まずは、文学としての体裁が整っていないという前提をハッキリ。
その上で、物語伝承記録書と歴史の記述を同時に行っているから、その歪みも後々把握しづらい文章になっている、と。
現在の天皇制に対しては言及を控える、というくだりも、いいスタンス。
にしても日本書紀、万葉集と、数十年単位で文章の筋合いがかなり異なるとか、ますます興味惹かれる。
旧約聖書、ギリシャ神話、 西アフリカの伝説など、縦横無尽なのも、よい。
ちなみに107p「アジア大陸の上に架かった虹としての日本列島と南西諸島」、つい最近何かの本で読んだばかりのはずなのに、何だったか……意義深い地図。
民俗学や文化人類学と関連づけて深堀りしたい、が。
こうの史代「ぼおるぺん古事記」再読、池澤夏樹訳、「ワカタケル」、町田康「口約 古事記」とか、落ち着いて手を伸ばしたい、が。
なかなかね。

0
2023年11月18日

「小説」ランキング