著者に続き、2004年10月に、訳者の矢野さんも亡くなられました。そのニュースを知って、わたくしはこの作品を読み返してみました。原題は「To Sail Beyond the Sunset」。人生は旅である、という言葉はよく耳にしますが、人生の終わりもまた、船出である、ということのなだと思いました。でも、そういった背景など考えなくても、この作品は充分におもしろいし、最高です。自分の祖父も、けっこう無茶苦茶な人物だなぁと思っていたこともあったけれど、これほどまでじゃなかったなぁ。わたくしも、歳をとっても、こんな素敵さを忘れずにいたいです。