【感想・ネタバレ】父が息子に語る 壮大かつ圧倒的に面白い哲学の書のレビュー

あらすじ

「自分とは何か」から「宇宙の終わり」まで、哲学の最重要問題を一気読み。イェール×オックスフォード卒の異才教授が渾身の力で解きほぐした、史上最強の哲学書! 権利/罰/復讐/真実/無限……「最もシンプルでわかりやすい言葉」で、哲学がするする頭に入る前代未聞の哲学書。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

12のテーマについて、著者の2人の子どもとの対話をもとに、哲学の考え方を「子ども語訳」していく。どのテーマも身近で、誰もが一度は(それこそ子どもの頃に)考えたことがあるだろう。
個人的に最も印象に残ったのは、夫との関わりをイルカの調教のようにした妻の話だ。本書で挙げられていたこの行動の気になる点は、例えばパワハラをする上司だとか、学力の高い生徒には無料で学習の場を提供して合格実績を吊り上げる塾だとか、そこに感じる気持ち悪さにも通じると個人的に感じた。
また、個人的には、子どもは小さい大人ではない、との主張も考えさせられた。昨今は子どもの自主性を尊重する学びが重視されている傾向があり、私もそれには大いに賛成だったが、この視点にたってみると、子どもに行動(特に、勉強とか協調とか、自身の利益と感じにくい行動)の判断を任せるのには限界があるのか?と、自分の考えが少し揺らいだ。
本書で勧められているように、子どもの対話や問いかけに対して本を閉じて「自分だったらどう答えるかな?」「自分だったらどう結論を出すかな?」と考えながら読むのがおすすめ。

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2024年07月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

面白かった。
アメリカの哲学者が、息子との関わりを通して哲学している本。

権利・男女・差別・知識・神等など、、、抽象的で色んな意見がある概念に対して、誤解を恐れずに自身の考えを主張していてとても学びになった。

権利の章で、「権利はそれを認めて尊重しようとする他者の意志に依存する。」という言葉と、復讐の章で「蔑まれたり侮辱された時には、自分の力で抵抗できる人間になってほしい」という言葉があった。

差別する方が悪い!虐げるやつが悪い!という声は大きいし、納得だが、差別される側、虐げられる側も誰かの庇護下でいたり、環境が変わるのを待つだけではなく、抵抗する義務があるし、知識や技術を身に着けてそこから脱していく必要があるよなと思った。

今、「こうあるべき」というメッセージと同時に「あなたは悪くない」「嫌なら逃げよう」的なメッセージが多いと感じている。逃げるのは良いが逃げてばかりだと、自分を守る手段が逃げる一択になるので、時には戦う経験も大事だよなと思う。

自分の身を守るスキル、この環境はおかしいと思える知識、居場所を変える柔軟性は身に着けるべきスキルだと思った。

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2025年06月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

哲学について考えさせられる本。おまけで子育てについても学べる。

「哲学とは、相手を打ち負かすためにではなく、自分と違う考えに耳を傾け、自分が間違っていたと思えばそれを認めること」
└特に喧嘩したときなど、感情的になったときは自分は全然これはできていないので、意識するべき。

「宇宙全体からみたら自分は取るに足らない存在で、私は重要ではない。だが、私を取り巻くものや人については重要である。」
└数十億年の宇宙規模で考えたら、自分の存在など特にこの世に微小の影響しか与えない。なので人生に意味などほぼない。しかし、自分の取り巻く家族や友達、恋人、仕事などに意識を向けて大事にすれば、人生に意味を見いだせる。それが自分の幸せにもつながる。
他人を幸せにするような行動を取れば、自分も幸せになるというよく聞くことを哲学的に説明している。
こういう知識があっても普段の生活では忘れてしまうな、

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2025年02月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

タイトルから興味を惹かれて読んだ一冊
分厚い本だが、語り口は読みやすく、一気に読んでしまった。
哲学は考える技術、というのが印象に残った。
子どもには自分で考え判断することのできる人になってほしいと思う。そのためにも、対等な人間として向き合い、対話をし、疑問やアイデアを尊重して接したいと思った。

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2024年04月16日

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