あらすじ
うじゃうじゃと蠢く虫の群れ、おぞましいほど密集したブツブツの集合体、刺されば激痛が走りそうな尖端、高所や閉所、人形、ピエロ、屍体――。なぜ人は「それ」に恐怖を感じるのか。人間心理の根源的な謎に、精神科医・作家ととして活躍する著者が迫る。恐怖に駆られている間、なぜ時間が止まったように感じるのか。グロテスクな描写から目が離せなくなる理由とは。死の恐怖をいかに克服するか等々、「得体の知れない何か」の正体に肉薄する。
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Posted by ブクログ
京極御大が帯紹介書いてたので購入。
春日さん知らなかったけど、えーめっちゃ面白いじゃん…!
筆者は精神科医であり、行ってしまえばその道のプロなんだけど、そういう人から「(恐怖とは)心理学や精神病理学では扱いきれない領域だ。(中略)むしろ文学が取り扱うべきテーマではないのか」と最初に提示されるのはスゲー面白い。
本書を”エッセイ”の枠に入れてる人がいて、まぁ間違いじゃないけど、筆者としては恐怖を”感じて”もらうためにあえてエッセイライクなスタイルにしたんじゃなかろうか。そういう主張と本としてのスタイルが一貫しており、読み物として誠実さを強く感じた。
恐怖の正体とは「①危機感、②不条理感、③精神的視野狭窄」と最初に看破し、そこから本や映画などの実例を挙げていく。筆者の知見もさることながら、引用先も中々に独特で興味をそそられるものばかりでGood…。清岡卓行の『冬至の落日』とか刺さりに刺さったので別で購入してみようかな。
あー、そういえば話題に上がらなかったけどジャンプスケアはどこに入るんだろう?あれは強制的に①と②を引き起こす手法と言ってよいのだろうか?