あらすじ
愛していれば、奇跡もきっと起こる――バスの転落事故で湖の底に沈んでしまった死者たちが、愛する人たちに別れを告げるために、午前0時に戻って来た! 深夜のバス・ターミナルでの、死者と生者の不思議な出会い。生きることの切なさ、命の輝き、そして人を愛することの素晴らしさを描ききった、赤川ファンタジーの傑作。(大林宣彦監督・映画『あした』原作)
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Posted by ブクログ
交通事故で湖に沈んだはずのバスが、午前0時に実ヶ原バスターミナルにもどってくる。
死者が一時的に戻ってきて、それぞれの大切な人との時間を過ごす、、、。
バスの乗客やバスターミナルに集まった人それぞれの事情が異なり、面白かった。
また、全く関係のない女子大生が偶然居合わせてしまうのも、この二人の役割はなんだろうか、と考察しながら読んだ。
赤川次郎さんは1948年生まれで、作品自体も30年以上も前のものなので古臭そうな印象をうけるが、内容は全くそんなこともなく、誰でも読みやすいものだった。
Posted by ブクログ
いつ死ぬかは誰にもわからないし、自分の大切な人が明日も生きていてくれている保証はないという当たり前のことだが忘れがちなことを再度実感した。
死んだ人が舞い戻ってくるようなお話は暗い話になりがちな印象だったが、コミカルな部分も合わさり最後まで温かみを感じる作品だった。
おっちょこちょいな沙由利さんが自分と重なりちょっと悲しかった、、笑
Posted by ブクログ
1日でサクッと読み切れるくらいライトで、とにかくすごく読みやすい本でした。
バス事故で亡くなった人たちが1時間だけこの世に帰ってきて、残された人たちと話すっていうストーリーなんです。最初は「行かないで!」って引き止めたりする泥沼のドラマが展開されるのかなって思ってたんだけど、全然後味が悪くなくて良かった。
みんなそのたった1時間で相手が死んでしまった事実を受け止めて、最終的には全員が前向きに進み始めていくのがすごく素敵だし、いい終わり方だなって思いました。
登場人物が多くて一人ひとりの深掘りはそこまでないから、号泣できるかなって期待していた分「意外とそこまで泣ける感じではないのかな」ってちょっと拍子抜けした部分もあったけれど、ポロポロっと温かい涙が出るくらいの優しい感動で、余計に読みやすかったです。
何より要素の渋滞がすごくて!恋愛もあるし、まさかのヤクザが出てきて殺されかけたり、名前の勘違いがあったりして、エンタメとして単純に面白かったです。
特に好きだったのが、法子とヤクザになってしまった幼なじみの貢のエピソード。ボスを殺そうとしている貢を止めないと、返り討ちにあって彼も死んでしまう。そこで直子がとった手段が、自分の胸を触らせて生理的な欲求から「生きてる感覚」を思い出させるっていう方法で……これ、本当にすごすぎませんか?
「今ドキドキしてるでしょう。私の心臓もあなたの心臓もドキドキしてる。これが生きてるってことなんだよ、死んだらなくなっちゃうんだよ」って伝えるシーン、最高すぎました。正直、このシーンに出会えただけでもこの本を読んだ価値があったなって思えるくらい心に残っています。
サクッと読めて、前向きな気持ちになれて、ちょっとだけ泣きたいときにぴったりの一冊でした!
Posted by ブクログ
想像よりもコミカルな部分が多く、じーんと来るというよりはクスクス笑ってしまうような物語でした。コミカルな要素のおかげで、生者と死者の不思議な再会の場がより温かいものになっているのかなと思います。最初は会いに来てくれた恋人を一緒に死の世界へ連れて行こうとするも、「生きることが一番すてきなんだ」と思い直して自分を追ってくるのを止めるように変化する淳の気持ちの変化に、生者と死者の超えられない隔たりを感じました。
Posted by ブクログ
バスの事故によって亡くなった人と残された人が比較されることによって、生きることとは何か考えさせられる。
社長がバスに乗るという決断をした時に、周りの人は止めたものの最終的には社長の決断を尊重したところが印象的だった。
いくら年をとっていたとしても死ぬことを選択しようとしていたら、私だったら何がなんでも止めてしまう気がする。
一緒にあっちの世界に行くという選択もあるのだなと。そしてその選択の方が幸せだと感じられる人もいる。
人それぞれ考えがあって、自分の『幸せ』の概念を押し付けるのは良くないなと思った。