あらすじ
鷹島珊瑚は両親を看取り、帯広でのんびり暮らしていた。そんな折、東京の神田神保町で小さな古書店を営んでいた兄の滋郎が急逝。珊瑚が、そのお店とビルを相続することになり、単身上京した。一方、珊瑚の親戚で国文科の学生・美希喜は、生前滋郎の元に通っていたことから、素人の珊瑚の手伝いをすることに……。カレー、中華など神保町の美味しい食と思いやり溢れる人々、奥深い本の魅力が一杯詰まった幸福な物語、早くも文庫化。
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
読んでいてとても人の温かさを感じる本だった。古書店の周りをはじめとした神保町の人々全員がとても穏やかで、珊瑚さんや美希喜とのやり取りがほっこりとした。食についても取り上げられているシーンが多く、読み進めている時にお腹が空いてきた笑
また、
「愛の形はいろいろあって、何が正しいとか、何が間違いとか簡単に言えないものでしょう。人を傷つけるのはダメだけれども」
最後のこの発言で、いつの間にか愛についての固定観念を持っていた自分に気付かされた。
Posted by ブクログ
本好き独特の独白と共に、古書店を数か月ぶりに開けるシーンから始まる本書。亡き兄の遺産である古書店を、妹・珊瑚がどうするか? その偵察も兼ねて「また姪」に当たる美希喜が鷹島古書店にやって来る。神田神保町界隈の飲食店とそこの食べ物の紹介を、さりげなく物語の中に入れ込んでいる。珊瑚、美希喜、それぞれの恋愛模様を織り交ぜながら、本の街を巧く表現した作品に仕上がっている。巻末の片桐はいりさんとの対談から『母親ウエスタン』を読むことにした。