【感想・ネタバレ】粘膜蜥蜴のレビュー

あらすじ

国民学校初等科に通う堀川真樹夫と中沢大吉は、ある時同級生の月ノ森雪麻呂から自宅に招待された。父は町で唯一の病院、月ノ森総合病院の院長であり、権勢を誇る月ノ森家に、2人は畏怖を抱いていた。〈ヘルビノ〉と呼ばれる頭部が蜥蜴の爬虫人に出迎えられた2人は、自宅に併設された病院地下の死体安置所に連れて行かれた。だがそこでは、権力を笠に着た雪麻呂の傍若無人な振る舞いと、凄惨な事件が待ち受けていた……。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

 実家の病院地下で非道の限りを尽くす傍若無人な少年・月ノ森雪麻呂、彼の下男であり『ヘルビノ』と呼ばれる頭部が蜥蜴の爬虫人の富蔵、南方にある架空の国・ナムールで一人の軍人が体験した摩訶不思議な出来事という奇天烈な要素が上手く絡み合い頁を読み進める手が止まらず、終盤ので明かされる真相に心底驚かされた。

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2025年12月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 飴村行の粘膜シリーズ。
 ちょっとクセになる。
 残虐行為の描写は相変わらずエグい。
 今回も蜥蜴人間が出てくる。時代は太平洋戦争の初期。
 町で唯一の総合病院の院長の息子である、月ノ森雪麿呂が主人公。
 雪麿呂は国民学校初等科に通っている。
 権力を傘に来た、その傍若無人さは子供とは思えない振る舞いだ。
 雪麿呂に使える下男の富蔵は爬虫人である。雪麿呂に対して忠誠を尽くしている。
 富蔵は子供の頃にナムールから日本へ連れて来られた。自分は生粋の日本人だと思っている。
 雪麿呂の同級生の二人の堀川真樹夫と中沢大吉は雪麿呂の家に招待される。
その豪華な家と調度品の数々に驚きを隠せない。
 真樹夫には軍人の兄、美樹夫がいる。美樹夫は少尉でナムールへ派遣されている。
 ナムールには、日本軍に対するゲリラや巨大な虫や得体の知れない動物がうようよいる。そして、爬虫人の村人達との関わり。
 美樹夫はナムールで二人の部下と共に、間宮という要人の護衛をすることになり、この世の地獄を体験する。この間宮がまた、ウンザリする程のゲスな男だ。
 ナムールのジャングルでのゲリラとの攻防、巨大人食いミミズや巨大ヒルは出るわで、気持ち悪い。
 雪麿呂の母が疾走して家には居ない。父は書斎に籠もりきりに成り部屋から出てこない。やがてその真相は明かされるが、そのどんでん返しが気持ち悪い。

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2025年02月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

これは兄弟の話か?
と思いきや
前作『粘膜人間』同様に3部でどんでん返しが待っていた。
何となく怪しいな、とは思っていたがそう来たか。

第1部は少年達の日常の裏側にあるちょっとした探検。
第2部は本格的な冒険SFもの、巨大な虫だの出てきて大好物だ、むしろおかわり!

二度も死んでしまう大吉少年は所謂運の無いやつ、間抜けなのだろう。
流石にジャイロの場面は笑ってしまった。

エゴイストな雪麻呂と献身的な富蔵の掛け合い、それを愛でるそんな作品でした。

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2019年09月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

このミスベスト10、2010年版6位。グロい小説。嫌悪感を抱かせる場面がほとんどなんだけど、なんだか面白いし、さわやかささえ感じる。次はどうなるのかと期待しながらサクサク要み進めてしまう不思議な小説。それでもやはり、人には進められない。そもそもこれはミステリーなの?
確かに、終盤は予想の斜め上をいく展開になるけど、もともと異常な世界なのでそんなに驚かない。

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2016年02月25日

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