あらすじ
聖夜に惨劇が! 一族が再会した富豪の屋敷で、偏屈な老当主リーの死体が発見される。部屋のドアは中から施錠され、窓も閉じているのに、犯人はどうやって侵入したのか? 休暇返上で捜査にあたるポアロは被害者の性格に事件の鍵が隠されていると考えるが……クリスマス的趣向に満ちた注目作。
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Posted by ブクログ
クリスマスシーズンということで、数年ぶりの再読。
クリスマスに一家が集合して、遺産問題で揉めて、そしてある夜事件が……!クラシカルな展開だけど、登場人物もわかりやすく、最後まで飽きさせず面白い。ドラマではどう表現しているんだろう?という設定があり、視聴への期待が高まる。もうちょっとクリスマスっぽい食べ物とかか出てきたらもっとよかったなぁ。
(余談)
・途中でヘンリーという名前が出てきて、表紙裏の登場人物一覧を見てもわからず、「誰!?」と混乱したらハリーのことだった。
・ある文学作品に設定が似てるなぁ…と思うがそれを言ってしまうとそちらのネタバレになってしまうのでなかなか言えずちょっと歯がゆい。
Posted by ブクログ
今回こそは絶対当ててやる!と毎回思うのだけれど空回り。大富豪のシメオン・リー。彼の子ども達や孫や知り合いが一同に会する。シメオンは子ども達を支配的に扱うがため、それぞれシメオンに対する因縁がある。そんなクリスマスにシメオンが殺害される。ポアロ、警察官が殺人犯を追う。今回は密室であり、殺害される直前、シメオンの断末魔の叫び声に相当量の血痕。今回も慎重に犯人を予想するが、最後に犯人が明らかになり「えっ~!」。確かに若干の伏線はあったかな。クリスマスに殺人とは残念だったが、最後には一家の蟠りが解消された。⑤
Posted by ブクログ
「こんなクリスマスはもうこりごりですよ、まったくのところ」
ほんと、そう。せっかくの年に一度の楽しいクリスマスに、血みどろなとんでもない殺人事件が起こるなんて。しかも容疑者が家族全員だなんて、酷すぎる。
そんなせっかくのクリスマスに、休暇返上で密室殺人事件の謎解きに挑むポアロ。相変わらず飄々としながらも冷静に、そして確実に真犯人を追い詰める。
誰が真犯人なのか、色々想定しながら読み進めていたけれど、見事に大ハズレ。またもやポアロに一本取られた感じ。まさかあの人が…。
そんなこんなで最後は全てが丸く収まり、みんなの日常もなんとか良い方向へ収まって一安心。
一足早いけれどメリー・クリスマスなミステリを堪能できた。
Posted by ブクログ
気づきそうなのに気づけなかったまさかの結末…!伏線は沢山あったのに気付けなかったのが悔しい。アガサクリスティーらしさが感じられて好きになった一冊。
最初は怪しいと思っていた婦人達が皆かなりまともで各々自分なりに夫を支えて、苦労しながら生きてきたんだなと思うと立派だなと感じた。
最後に家族の中で和解ではないけど、お互いを受け入れ合うシーンがクリスマスらしくて良いなと思った。
Posted by ブクログ
クリスマスに、家族が集まっている時に、屋敷の主人のシメオンが殺害されます。横暴で支配的な主人と、それに逆らえない人々という構図は、"死との約束"に通じるものがありました。
富豪の死・遺産相続が絡む、クリスティでこのパターンは、動機のはっきりしている、直感で怪しいと思わせる人物が犯人だろうと予想していましたが、大外れでした…。
サグデン警視は、これからレギュラー化して欲しいくらい好きな人物だったので、ショッキングでした。しかし、読み返してみれば、やたらハンサムであることや、隙のない性格について描写していました。シメオンの血を色濃く受け継いでいるという情報を、読者にきちんと与えていたと気づきました。(それでも、気づけませんでしたが…)
タイムリーな時に読み終えられて嬉しいです。まだまだポアロシリーズを楽しみます!