あらすじ
美貌の貴公子・光の君の妻である葵の上に、妖しいものが取り憑く。どうやら六条御息所の生霊らしいが、並の陰陽師では歯がたたない。最後に光の君が訪れたのは、外法の陰陽師・蘆屋道満のところだった──!
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
源氏物語そのものを読みたいという人にはあまり好評ではないかもしれない。しかし、普通の推理小説を読むようにどんどんページをめくることが出来るので、本来の源氏物語ほど取っ付きにくいものではない。要所要所に世界中の神話の知識が散りばめられていて、「そう持ってくるか!」と何度も驚いた。
Posted by ブクログ
作者自身があとがきで「傑作」と書かれているとおりに傑作なので、あまり申すことはありませんが、これは「きれいな光源氏」で、雰囲気は陰陽師。
途中の宗教についての考察のような部分がすごかった(この話、どこへ行っちゃうんだろう、と思いましたが)
六十六番も。
六十六番はもしかしたら、葵の上から「モノ」を呼び出す前に、光源氏自身を「素」の状態に返すためのものだったのでしょうか?
Posted by ブクログ
面白かったです。
平安という時代設定にまさかキリスト教うんぬんをからめてくるとは。
言葉や仏像や歴史からなぞ解きをするところは、ダヴィンチコードみたいでした。
「獣の首をした王」というのはサタンのことかと思ったのですが・・。
そこまで散々キリスト教におわせといて、最終的には自業自得か、という感想もなくはない。
光源氏が自分が原因であったと気付いた時に、胎児に本来見えないはずのものが見えてしまう能力を宿らせてしまってすまん、みたいに謝ってるけど、そのあとの六条御息所との話では胎児が母の苦しみを肩代わりしていた、みたいなことになっていてあれ?という感じ。
葵の上が光源氏を苦しませようとしたのは、御息所も同じだけど光源氏が女性をとっかえひっかえする上に、女性の中に母親を見て、自分そのものを見てくれないから(わたしの解釈です)で、そこが一番の原因じゃないの?と。
その原因をさらにつきつめると、母親がいなかった寂しさから、女性に母性を求めてしまうんだろうなと思うし、それはしょうがないことかもしれないけど、母親がいなくてもそうはならない人もいるのだから、光源氏が母の死をきちんと受け入れられてないのが原因かなあと思います。
そういう意味で自業自得。
あとどうしてもイメージが晴明とかぶってしまいます。
そういう話にしたかったのだろうとは思いますが・・。
太秦寺で仏陀が出てくるからそこでまとめるというか、仏陀とからめたほうが最後のオチと結び付く気が・・・。