あらすじ
文庫版だけの、書下ろし作品を掲載!
「コンプレックス・プリズム、わざわざ傷をつけて、 不透明にした自分のあちこちを、持ち上げて光に当ててみる」
人気現代詩人・最果タヒが、自身のなかにある「劣等感」をテーマに綴ったエッセイ集に、
未発表の書き下ろし作品を加えて文庫化。
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Posted by ブクログ
世界や自身に対するない混ぜになった大小の違和感が上手く言語化されていて、やっぱり最果タヒさんの文章が好きだなあと思いました。自分のことを好きとか嫌いじゃなくて、ずっと「私」に反応しながら生きていくという言葉がよかった。
Posted by ブクログ
普段エッセイや詩集を読まないけど、帯のこの言葉に惹かれて買った。
劣等感とはいうけれど、それなら誰を私は優れていると思っているのだろう
この自己愛に満ち溢れているけど、自分の足りない所も自覚してるし、人の見る目も気になってしまって、その狭間で唸っている感じが自分だ!!
と重なる所があって頷きながら読んだ。
もちろん、何言ってんだ。と思う話もあったけど、それはそれで面白かった。
「どうか味方ができませんように」も好き。
私は友達なら、絶対私の味方をして!!と思っている。でも、私自身は友達の正義にも共感できない時もある。なんなら、それをきっかけに一線引くときもある。
だから、友達に愚痴を言う時も自分が絶対責められない様にめちゃくちゃ予防線を貼ったりして、そこまでして愚痴らなくていいな。何やってんだ。となったりする。
し、友達に責められる様なことをしない様に気をつけたりしていた時もあったので、これは窮屈で意味のない思想だなと思った。だからといって、捨てられるかは、また別だが。
「優しさを諦めている」も刺さった。
私も優しさと好きを結びつけてしまうタイプで、現実とのギャップに悲しくなってた。そこから、優しさを間に受けるのは止めた。
でも、これを読んでそれはそれで寂しいなと思った。