あらすじ
彼女は善意の名医か、患者を殺した悪魔か――
救急医・白石ルネは、意識不明で運ばれてきた男性を、家族の同意のもと延命治療を中止、尊厳死に導く。しかし3年後、ルネを嫌う麻酔医が、ルネは積極的に安楽死を行ったと病院に告発。身に覚えのないルネだが、やがてマスコミも巻き込む大問題に発展、遺族も白石を告訴するが……医療×法廷ミステリーの新たな傑作誕生!
※この電子書籍は2020年10月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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Posted by ブクログ
私も医療関係者であり、患者を看取った経験と重なってこの本を読んでました。確かに日本の医療では尊厳死や安楽死は認められていない。だからといって治療を続けていくとルナ先生が言ったように、浮腫が出て外見、肌の色などが生前とは異なり、更には出血が伴い酷い状態へと変わって行きます。
ルナ先生はそのような酷い状態になる前にインフォームドコンセプトを家族にしてレスピレーターを外した。
人間はお金が絡むと欲望のために人が変わってしまう。患者サイドも病院サイドも利益のために責任を1人の医師に被せようとする。
読んでいてルナ先生を応援している自分がいました。