あらすじ
SE、プログラマの間で読みつがれている名著『コンサルタントの秘密』の続編。本書は、コンサルタントの「16道具」を登場させて、交渉するときの心構えや困難な状況での進路の見極め方など、問題解決の秘訣を軽妙洒脱な文章で語っています。前作と同様にたくさんの「法則」がちりばめられ、この一冊だけ読んでも楽しめるユーモラスな内容。
コンサルティング業務に関わる読者はもちろん、コンサルティングの知識がなくても、対人関係を良くするため、自己実現のため等々、問題を明確にし問題解決のための道具を得る読み物としてもおすすめです。
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Posted by ブクログ
トラブルは、自分であれ他人であれ、システムであれ、概ね人間が原因になっていることが多い。
純粋に人間以外が原因とすれば、その対応が人間に問われる。
困った時に呼ばれるコンサルタントとして、トラブル解決にあたるための勇気と秘訣を16個の道具に例えて説明する。例えば、鏡、望遠鏡、魚眼レンズ、卵、酸素マスクなどなど。
・イエス、ノーのメダル ・・・ イエス、ノーをちゃんと言おう
・ハート ・・・ 心をこめて仕事をしよう
・ジャイロスコープ ・・・ バランス、調和を考えよう
知恵の箱
・「金言集」か何かを読んだり聞いたり覚えたりしても、他人の知恵の箱から簡単に知恵を取り込めるなどと思ってはいけない。知恵は経験から生まれるものだ。
・合理的であるな。妥当であれ。
・何でも知っているつもりの人間ほどだましやすいものはない。
・知らなくても怪我をするとはかぎらないが、思い出さないと間違いなくやられる。
・差なし+差なし+差なし+・・・は、いつかはっきりした差になる。
願いの杖
・人の心を読むな。自分の心を読め。
・自分の望みがわかるまでは、実現するかどうかは気にするな。
・自分の望みがわかるまでは、妥当かどうかは気にするな。
・自分の望みが分かるまでは、それが受け入れられるかどうかは気にするな。
・自分が本当に求めるものを知る手がかりとして、自分が何をしていないかではなく、自分が何をしているかに注意せよ。
・自分が何を求め、何を求めないかを知るために、自分の感情に注意せよ。
イエス、ノーのメダル
・依頼主から最初に仕事の話がきたときは、イエスとは言わず、ノーとも言うな。
鏡
・私はどうしてここにいるのだろう?(過去)
・私はここにいることをどう思っているのだろう?(現在)
・私は何を実現したいのだろう?(未来)
望遠鏡
・彼らはどうしてここにいるのだろう?(過去)
・彼らはここにいることをどう思っているのだろう?(現在)
・彼らは何を実現したいのだろう?(未来)
ジャイロスコープ
・自身は調和の基礎である。
砂時計
・かならず予定より時間がかかる。
・やる価値のないことは、きちんとやる価値もない。
■3章に「ポランスキーの探し物のコツ」というのがある。
この技法を、「ポランスキーの探し物のコツ」と呼んでいる。
絶対にそこにはないと思われているものは、たぶんそこにある。
ポランスキーの探し物のコツは、どの扉を開くべきかを教えてくれる。そこから、どの扉を閉じたままにしておくべきかもわかる。
みんなが見ろという場所は見るな。
ポランスキーの探し物のコツにはもうひとつ変化形があって、自分が何らかの対象を避けて探しものをしていると思ったときに使うことにしている。
なんの意味もないと思い込んでいる対象には、たぶん意味がある。