あらすじ
「思い出したんだ。昔の感覚。俺が持つのはライフルじゃなかったはずなんだ」女好きで、酒好きで、下品なジョークばかりいって。でも、宗介にとっては頼りになる相棒、クルツ。[ミスリル]の休暇で東京へきたクルツが、そこで出会ったのは中学時代にただひとり心を開いた音楽教師だった。彼女との再会―それが遠い昔、夢中になってかき鳴らしたギターの音色をクルツの中に甦らせた。「もしかしたら。まだ戻れるかもしれないから…」彼女のために、クルツは一夜だけのライブを決行するが!? 表題作「音程は哀しく、射程は遠く」、テッサの留学話第二弾「女神の来日(温泉編)」など。いつもは[ミスリル]でハードな戦闘を繰り広げるメンバーが、短編集特別編で大活躍!
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Posted by ブクログ
いつもの漢数字シリーズとは違い陣代高校ではなくミスリルを中心とした短篇集。ミスリル側の短篇集ということで、多くの話が作者の趣味全開で描写されている気がする。とくにASの設定面に触れる話に関してはあとがきでも語られている情熱がここぞというばかりに詰め込まれている。リアルロボット物が好きな読者には共感できる部分が非常に多いと思える。凝った設定を説明するためだけの話なども収録されているので、ロボット好きにはたまらない。
表題作である「音程は哀しく、射程は遠く」に関してはクルツの普段見せない面をメインに使いながら、クルツの小隊の全体の良さの描写にもつなげているのが良い。切ないプロットがクルツの普段との対比から考えても素敵な雰囲気である。
なお、温泉回の描写は物凄く気合が入っていてディテールが脳裏に浮かぶほどなので、女性キャラが好きな読者は必読である。
Posted by ブクログ
再会と整備士と温泉と操縦と信頼の話。シリーズ十四冊目、短編第八弾。クルツと中学時代の先生の話が切ない。短編の第六巻「あてにならない六法全書?」にもオマケとして世界観の設定が詳細に書かれていたが、今巻はASの操縦法が短編を通してえがかれている。マニピュレーターのカラクリについて触れられているのはロボットものでもなかなかないのでは。
Posted by ブクログ
ある意味、フルメタ最凶巻。
アニメの中の話で、伝説となった女神の来日(温泉編)収録しています。
たいへん楽しめ....ましたよ、いろいろとね。
Posted by ブクログ
ASの構造や操縦方法を書いた短編は正直、ちんぷんかんぷん。よくもまあここまで詳細に設定を考えられるものだと、作者の熱意に脱帽。登場人物たちの外伝にしても、そのキャラクターに飽きるどころか思い入れが強くなってより一層好感度があがるから、キャラ設定の見事さにも驚く。
Posted by ブクログ
賀東招二は神となった。いやマジありえねえよ女体をあそこまで厳密に描写する脳味噌が恐ろしすぎる、既に一度批判食らった(女性読者が烈火のごとく起こったらしい)のに大幅加筆・修正とかありえないwww
女神の来日シリーズもまだまだ続きそうですなあ、期待していよう。
Posted by 読むコレ
愛すべきフルメタに読み残しがあるのをすっかり忘れていました。
とはいえ元来本編にしか興味を保てない性質ですので、手に取らないという選択肢も当然あったのですが、元々このシリーズ自体、外伝的短編を本編と絡ませて楽しむのが本流と捉えていましたので、であれば本作も読んでおくべきなんだろうなぁ、と漠然と思ったまま忘れていたのでした。
さて宗介の活躍しないフルメタはマヨを失くした一平ちゃん的な侘しさを感じましたが、作者の辻褄合わせの妙が光った作品がここにも含まれていて十分に楽しませていただきました。
最後の話がお勧めです。
Posted by ブクログ
表題のタイトルや女神の来日(温泉編)といい、クルツ祭りな一冊。
ギターではなく狙撃銃をを選び、過去と決別する様はかっこよくもあり、哀しくもあり印象的。
そのかっこいい印象も温泉編での暴走ぷりに吹っ飛ぶ訳ですがw
ASの設定をとても作り込んでるのは驚き。作者の趣味と言葉にすれば一言であるが、趣味でもここまできちんと具現化できるのはさすが。