あらすじ
広告がもう「見てもらえない」としたら? もっと生活の奥深く入りこみ、消費者と「つながる」には? 本書では、サービスとしての広告を開発し、身近なところから実感を持って生活者=ユーザーと「キズナ」をつくり上げる「使ってもらえる広告」を提案する。グラフィック、テレビCM、ウェブ……すべてを経験してきた人気クリエイティブディレクターが語る「広告の最前線」。
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Posted by ブクログ
【UNIQLOCK】
ユーザーの役に立つ機能
ブランデッドユーザビリティ p39
Cf. Nike+
「表現としての広告」から「サービスとしての広告」へ p46
いまのコミュニケーションのツボをトータルにおさえていたオバマの選挙キャンペーン p60
大衆から分衆、そしてユーザーへ p81
「タグ化する個人」
「メディアは変わる、人間は変わらない」p91
CGM(コンシューマージェネレーテッドメディア)=生活者がウェブ上に情報発信することによってつくられるメディア p100
逆にテレビの時代だからこそ、テレビが”効く”と思っている。p108
クロスメディアの活用:いきなりCMだけを流すのではなく、ウェブを使って情報に奥行きをつくり、番組やニュースで口コミの下地をつくっておけば、人々はより広告キャンペーンの世界に興味を持って入って行きやすくなる。メディアを組み合わせることで広告メッセージが「訴求」ではなく「話題」になりやすくなる。p110
いまの広告=(ウェブ+PR)× テレビ p117
ウェブに最適なのは「サービスのようなコミュニケーション」p150
「モノが売れない時代なんだから、"モノを動かす仕組み(サービス)”そのものを広告的な発想で開発すればいいんじゃない」p154
ex. goo「脳内検索メーカー」、トリンプの「おねだり機能」
【ユーザーに愛される5つの極意】
①つっこまれクリエイティブ
②ルールクリエイティブ
シンプルさが重要「カンタンな一つのルール」
③コンテンツ消費からコンテクスト消費へ
④仮説検証から仮説探索へ
Cf. 「永遠のβ版」
⑤全員シロートの時代
ガンダム富野監督「あらゆるストーリーの核には、必ずストーリーがあります。ストーリーの働きとは、人を集めてコミュニティを形成することです。そしてストーリーはすべて、その時代の要請に応えて現れるのです」p207
【ヒトのパラダイムシフト論】
「ヒトは国籍から文化籍へ、民族から興味族へ移行しつつある」インターネットが普及した結果、ヒトは地理的条件にとらわれなくなり、興味の対象だけがヒトをセグメントするようになった。
Posted by ブクログ
1.使ってもらえる広告
■学んだこと
▼今の広告の世界
・生活者への向き合い方が不十分なせいで、コミュニケーションが成立しにくくなっているところが少なからずある。
▼広告はまだやれる、しかし変わる
・いわゆるマス広告が、これまで大量生産、大量消費の経済で果たして来た役割を、終えようとしている。
▼ユーザーとの付き合い方
・通常ならば、キャンペーンはこちらの決めた時期に終わるのが当たり前だし、
それで不都合もなければ、何の不評も出ないはずなのだが、
ユーザーとじかに接しながらコミュニケーションを親密に積み重ねていると、そういうわけにもいかなくなる。
▼ユーザーと企業の間に立つということ
メッセージの送り手は、とにかく何をすればユーザーに一番喜んでもらえるのかを、いままで以上に丁寧に考えていく必要がある
⇒いまの時代に求められているのは「プロモーションになりうるサービス開発」であり、「サービスとしての広告」。
▼オバマキャンペーンに最高の賞を捧げることで、カンヌ国際広告祭が世界に向けた発信しようとしたメッセージ
・オバマ候補が大統領になれたのも、「広告コミュニケーションの力」である。
・アメリカ合衆国大統領選挙という、世界最大の宣伝キャンペーンでさえも、
有効な「媒体」とその「使い方」が、従来から大きく変わった。
▼どう伝えるか、ということ
・素晴らしいCMはごく少数に過ぎない。多くのCMは企画の段階でユーザーに商品のことを「どう伝えるか」を考える前に、
条件反射的に「どう表現するか」を考えてしまっている。
⇒気付かない間に「手段」であるはずのクリエイティブが、「目的」になってしまっている。
▼いい広告とは
接する人の数にかかわらず、ユーザーが動かない広告は、ダメな広告だある。
・前傾30度
ネットユーザーの姿勢は前傾30度であり、能動的でせっかち。
ちょっとでもつまらない感じるとたちまち離脱してしまう。
▼ウェブがやってしまったこと
「広告宣伝費の半分は無駄である。ただし、どの半分かがわからない」
という揶揄される言葉があるが、その分からなかった半分を分かるようにした。
▼ウェブにおいて求められる価値
・どんなによくできたコンテンツであっても、ウェブの世界では「鑑賞して終わり」じゃ意味が無い。
何がしかの体験なり、サービスを提供できて、初めて進化を発揮する。それがウェブにおいて求められる価値である。
・ユーザーは電車の乗り換え案内のような面倒なものがあるからこそからウェブを利用する。
だからこそ、ウェブの中にまた面倒なサイコンテンツがあったら利用しない。
▼使ってもらえるということ
・「使ってもらえる」は、広告にかぎらずデジタル化の進んだ現代社会のさまざまなシーンで「使える」と思う。
今の時代のコミュニケーション作法を考える上での最重要キーワードである。
▼CGMの仲間に入れてもらう
・CGMにアプローチするときに一番マズイのは「CGMを使ってやろう」といった考え方を持たない。
あくまでも、「CGMの仲間に入れてもらう」という謙虚さが必要。
▼ユーザーに愛される五つの極意
・つっこまれクリエイティブ
・ルールクリエイティブ
・コンテンツ消費からコンテクスト消費へ
・仮説検証から仮説探索へ
・全員シロートの時代
▼人間が変わらない限り、広告の基本原理は変わらない。
・いくらテクノロジーが進化し、その手法やスタイルが変わろうとも、
広告に求められる物は、本質の部分では、これまでとまったく変わらない。
人間の欲しい物全ては、昔から存在しており、メディアだけは確実に進化していく。
▼広告制作の5大ハードル
①新しいか?
②見たこと無いか?
③わかるか?
④企業や商品のシズルがあるか?
⑤荷(商品)が動くか?
▼ユーザーが一番エラい
・広告の場合、そのコミュニケーションが商品の価値をきちんと伝えているか、
グッとシズるか、そして商品が欲しくなるかどうか、みんなの役に立っているかどうか。そういったことが重要である。
■実践していける事
①広告でなくとも、便利なWEBサービスを利用して、それをどのようにコミュニケーションに落とし込めるか考えてみる。
②自身もCGMをもっと活用してどういったものがインターネットユーザーに受けるのか、考え抜く。
③知恵袋を活用して、仮説検索を行ってみる
Posted by ブクログ
須田さんの講演を拝聴したことがあって、そのおもしろかったこと!
このウェブ時代、情報受信者が情報を能動的に選択するのであれば、広告もただ伝えたいメッセージだけを垂れ流していても意味はない。
ユーザーを巻き込んで話題を呼ぶような、サービスやイベントを呈した広告が効果的になるのではないか。
2009年の本なので、mixiのことを激推ししているのがちょっと笑えたけど、議論の本質は現在でも通用する。
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
広告がもう「見てもらえない」としたら?
もっと生活の奥深く入りこみ、消費者と「つながる」には?
本書では、サービスとしての広告を開発し、身近なところから実感を持って生活者=ユーザーと「キズナ」をつくり上げる「使ってもらえる広告」を提案する。
人気クリエイティブディレクターによる「広告の最前線」。
[ 目次 ]
はじめに 見てもらえないんなら、使ってもらうしかないじゃん!
第1章 広告なんて、もういらない!?
第2章 コミュニケーションはいま、こんなにデジタル
第3章 いまどきのユーザー(人びと)に接するには?
第4章 「見てもらえる広告」から「使ってもらえる広告」へ
第5章 ユーザーに愛される五つの極意
第6章 未来はルーツの中にある
おわりに やっぱりユーザーが一番エライ!
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]