【感想・ネタバレ】きまぐれロボットのレビュー

あらすじ

お金持ちのエヌ氏は、博士が最も優秀と自慢するロボットを買入れた。オールマイティのロボットだが、時々あばれたり逃げたりする。ひどいロボットを買わされたと怒ったエヌ氏は博士に文句を言ったが……。ショート・ショートでは第一級の作者が綴る、大人と子供のための童話。表題作他35編を収録。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

大人も子どもも楽しめるショートショート。人類は発明は得意だけど、それを使うことはあまり上手くないのかもしれない。「スピード時代」、「おみやげ」が印象的。「ネコ」、「はなとひみつ」も好きだった。


「スピード時代」
植物の成長を速める粉が開発される。果物も種を植えてから3時間で実がなるが、たくさん食べてもすぐお腹が空いてしまう。お腹の中でもスピードが衰えなかったというオチ。

果物はもがれた瞬間に完全に活動が停止するわけじゃなく、収穫後も呼吸していて、内部では代謝が続く。バナナやアボカドみたいに収穫後に熟す果物もある。

栄養の供給が断たれてからは成長というより成熟や老化に近い形で、大きくなる方向ではなく分解へ向かう。

分解まで含めて"生"なのか?と思ったし、この果物も成長だけが加速したのではなく生命の過程そのものが高速化したらしい。

そしてこんなことは無粋だけど、効率を善として追い求める現代社会のことを考えた。

タイパ重視で、スマホですぐに欲しい情報が手に入り、ファスト映画なんてものが話題になる時代。無駄を省いて必要な情報だけを効率よく得ることは悪いことじゃない。

でもじっくり向き合って考える時間。迷う時間。問いを立てたり調べたり、その過程で世界が広がること。答えが出ないまま据え置いたものが、内側で他の事象と結びつくこと。人の内面でゆっくり静かに豊かに育つもの。

そういうものまで圧縮してしまうと、結局は空洞のままなのではないか。

結果を得ることは異様に速くなった一方で、血肉として身につけることはむしろ難しくなっていて、作中の果物のように、摂取量は増えているのに飢餓感が残るようなことがあるのかも。

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2026年05月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

1話当たり4ページ程ととても短いのに、起承転結がしっかりしていて作者の凄さを感じます。読者を惹きつけるアイディアに溢れていて、玉手箱のような楽しさに満ちた短編集だと思いました。お話から教訓が感じられる点はイソップ童話にも似ているようにも感じられます。主人の運動不足やボケを避けるために時々狂った動きをするロボットの話「きまぐれロボット」、宇宙人を限られた言葉で撃退する遊園地のロボットの話「夜の事件」、宇宙人がネコがこの星を支配していると勘違いする話「ネコ」がお気に入りです。

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2025年12月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

変なロボットや宇宙人などが当たり前のように出てくる。
話はもちろん面白いけど、巻末の谷川俊太郎さんの解説が興味深い。
星さんの文章は、民話の無名性に通ずるものがあるそうな。なるほどー。

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2024年10月06日

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