あらすじ
あなたが書いた文章は、「そして」「しかし」「また」ばかりではありませんか?
同じ接続詞がたくさん並んでいる文章は読みにくく、幼稚な印象まであたえかねません。
また、接続詞が上手に使えていないと文章につながりが出てきません。
それどころが、意味が変わってきてしまうこともあります。
本書は、接続詞を上手に使いこなし読みやすい文章が作れるようになるための指南書です。
接続詞はそれまで述べた文章を受けて、後続の文章へと流す「渡し船」の役割を果たしています。
私たちは接続詞を頼りに文章を読み解いていきます。
裏を返せば、わかりやすく理解しやすい文章を書くためには、正しく接続詞を使う必要があるということ。
どんなにすばらしい内容が書かれていても、
接続詞の使い方が間違っていると(雑だと)、
読む人に伝わらなくなってしまいます。
渡し船が適切でない文章は「悪文」です。
論理や文脈が崩れてしまうため、読む人に
「意味がわからない」
「理解できない」
「脈絡がない」
「読みにくい」
と思われかねません。
逆にいえば、この「渡し船」の使い方がうまくなるだけで、その人が書く文章は驚くほど上達します。
その結果、読む人から「読みやすいです」「説得力があります」「わかりやすいです」と
言われる機会が増えていきます。
本書は全150個以上の接続詞に「意味」と「使い方」そして「文例」を掲載しました。
なお、接続詞というと、「しかし」「だから」「また」「したがって」など、
日本語の品詞の「接続詞」を思い浮かべる人もいるかもしれません。
しかし、本書では厳密に品詞を区別していません。
いわゆる接続詞だけでなく、副詞や代名詞、連語なども含め、
ざっくり「文と文をつなぐ役割を果たす言葉」を取りあげています。
また、文頭によく使われるフレーズも多数紹介します。
逆に、接続詞であっても、使用頻度の低いものは省いています。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
2025/06/10
p.96
「(それに)加えて」は、【また/そのほかに/さらに】の意味で、【それまでに述べた事柄と同等の、しかし別の言葉をつけ足したい】ときに使います。
「ひいては」は、【それが原因となって/さらに進んで/あることだけにとどまらず】の意味で、【それまで述べた内容が元になって、後続内容へと影響が及ぶ様子を伝えたい】ときに使います。文中で使われるケースがほとんどです。
「AひいてはB」と書いた場合、先行内容と後続内容の因果関係が明確になります。通常、Aよりも大きい(重要な)事柄がBに入ります。
→ 「接続詞」は文章の流れを誘導する案内役です。あまり日の目を見ないモノも含めて「接続詞」の数は多く、加えて、バリエーションに富んでいます。
ひかえめで才能豊かな「接続詞」たちは、一つひとつが読み手の思考をつなぐ『渡し守』。ひいては、人間の思考を支配する『陰の実力者』にも成りえるのです。
2025/06/30
p.107
「もっとも」を使うことによって、それまで平面的だった話の内容が立体的になり、読む人が納得しやすくなります。
Posted by ブクログ
文章を書くのが苦手なため、読破。
接続詞の細かい定義を恥ずかしながら今まで意識したことがなく、助詞の使い方を含めて参考になった。著者の他の書籍も読破したい。
Posted by ブクログ
「接続詞はウインカーである」という言葉に納得しました。なにげなく使っていた接続詞ですが、どの接続詞を使うかによって文章の印象が全く違うものになることを知りました。これからは、読み手にどのように伝えたいのかを意識して接続詞を使っていきたいです。
Posted by ブクログ
最近は読んだ本について感想のようなものを書き残すことにしているが、なかなか上手く書けない。その一因として、上手く文をつなげられないことが挙げられる。そこで、『文章が劇的にウマくなる「接続詞」』を読んでみた。覚えきれないほどの接続詞が紹介されており、「すると」「はたまた」「とりわけ」「もとより」「暴論かもしれませんが」といった接続詞は上手く使ってみたい。同じ助詞が連続して読みにくいと感じるときのテクニックも紹介していて参考になる。暴論かもしれないが、作文が少し上達した気がする。
Posted by ブクログ
逆には順序や方向、反対には対立
したがっては結果重視、それゆえは理由・原因重視
最後の呼応表現は、崩れた表現がかなり一般的になっていて、どこまで厳格に使うかは場面によりそう。
Posted by ブクログ
接続詞を筆頭として、呼応表現や助詞など、普段何気なく使っている人が多いであろう表現のニュアンスや例文などを掲載した本。
実際接続詞にこんなニュアンスの違いがあるんだ!という驚きや発見があって楽しめたし、繰り返し読んで活用能力を身につけたいと思った。とはいえ、本文に誤字が多い印象だ。一読した限りでも5、6箇所ほどの誤字を見つけてしまった。文章技巧の本でこれはいかがなものだろうか。
Posted by ブクログ
接続詞はウインカーである。
「の」の連続使用に注意。
「~たり、~たり」は繰り返して使うのが原則。
言い換える=つまり、すなわち、換言すれば、言い換えれば、要するに、いうなれば、裏を返せば、
順接する=だから、ですから、ですので、したがって、よって、それゆえ、ゆえに、そのため、それで、そのおかげで、そのせいで、そのせいか、すると、そこで、というと。
逆接する=しかし、しかしながら、だが、ですが、ところが、とはいえ、だからといって、とはいうものの、それでも、でも、にもかかわらず、それにしては。
対比する=~に対して、一方で、他方で、逆に、反対に、その反面、その半面、~にひきかえ、だからといって。
結論を導く=その結果、結果として、結果的に、結局、血胸のところ、このように、こうして、というわけで、以上のことから、上記の通り、いずれにせよ、いずれにしても、何はともあれ、何にしても、何にせよ、ともかく、つまるところ、とどのつまり、
添加する=さらに、しかも、おまけに、そのうえ、それに、それどころか、かえって、そればかりか、それなかりでなく、のみならず、加えて、ほかにも、ひいては、それから、そして、まして、
補足する=ちなみに、余談ですが、なお、ただし、ただ、もっとも、そもそも、かわりに、そのかわり、そのぶん、実は、実のところ、なぜなら、というのも、なにしろ、なにせ
選択を促す=または、もしくは、あるいは、ないし、それとも、はたまた、むしろ、いっそ、強いて言うならば、どちらかといえば
並列・列挙する=また、および、ならびに、かつ、同じく、併せて、同時に、第一に・第二・第三に、最初に・続いて・最後に、まず・次に・さらに、
転換する=では、それでは、さて、ところで、話変わって、ときに、それはそれとして、それはそうと、それはさておき、それはともかく、それにしても、思うに、そういえば、つきましては
例示・仮定する=たとえば、具体的には、一例をあげると、なかでも、とりわけ、とくに、ことに、~を例に挙げるまでもなく、事実、実際に、現に、その証拠に、ひょっとしたら、だとすると、だとしたら
主張する=確かに、もちろん、~のとおり、もとおり、さもなければ、~というと語弊があるが、余計なお世話かもしれないが、批判を承知・覚悟で申し上げますが、暴論かもしれませんが、
その他=~なことに、多くの場合、世間一般では、~の場合は、~を踏まえて・考慮して・勘案して・視野に入れて・念頭に置いて、一見すると、表向きは、繰り返しになるが、~すべきは~な点です、なぜ、どうして、~というと、