あらすじ
電子版は本文中の写真を多数カラー写真に差し替えて掲載。
美術館の意匠に感動し、憧れの旅館で心を癒す。名建築で過ごす時間はなぜ格別なのか。建築の見方と作り方を知れば、暮らしは快適になり、楽しみが増す。本書は、日本と西洋の建築史を一望し、観賞・設計・社会という三つのアプローチから建築を堪能する入門書。「機能」と「美」から分け入り、現代に至る建築の画期を読み解く。建築家の世界も惜しみなく紹介。あなたも建築通に。観光や街歩きの格好のガイドになる。
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Posted by ブクログ
建築とは何か、建築家とは何を重視するのか。そんな問いの一助になる入門編。
入門とあるけどそれなりに難しかったり。
「用・強・美」と呼ばれる建築の三原理の説明から始まり、具体的な建物や歴史を振り返りながら説明してくれる良書。
何かを建てる時に「何のために用いるのか」「どのように強くなくてはならないのか」「どうすれば美しくなるのか」を考えなきゃならない、というのは素人でもわかるんだけど、そこから一歩出て「建築を通して何を/どのように伝えるか」とまで考えているんだな。ある意味、大衆に最も寄り添った芸術…という言い方もできるかもしれない。
例えばガラス張りの建物は、そのオーナーの(透明性という)意思表示に使われたり。技術が発想を可能にし、発想が意思を見える形に作り上げるわけだ。
『一級建築士矩子の設計思考』が面白かったので興味が湧いて買ってみたけど当たりだったね。