あらすじ
少年時代に梶与五郎の薫陶を受けた筒井恭平は、与五郎が隣藩で殺害された事実を知り、真実を突き止めるため鵜ノ島藩に潜入するが――。人を愛すること、人が成長するということなど、人間にとって大事なものを教えてくれる感動の長編時代小説。
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Posted by ブクログ
エエ話です。
主人公はじめ重要なキャラクターすべてに人間臭さ、つまりどこかしら欠けてるところや弱いところや突っ込みどころがあって、それでも彼らがみんな今を一生懸命生きて生きて、その生き方を積み重ねていくことで信念というものが生まれ育まれ育てられ…
桃栗三年、柿八年、柚子は九年で花が咲く
自分を嫌うことは自分を大切に思ってくれる人の心を大事にしないことになる
例え身についた泥があったとしても、自らの心で洗い流すことはできるはず
だから一生懸命、丁寧に生きていきましょうよ。とこの作品は訴えてくれている
命を失う登場人物がやや多いように思えた部分もあるにせよ、そういう時代だったのだろうなぁと思って減点対象にはせず。
Posted by ブクログ
初読、葉室麟。『桃栗三年柿八年、柚子は九年で花が咲く』郷学教授梶与五郎が一太刀で斬られ発見される処から、物語は始まる。かって青葉堂村塾の教え子達が、死んだ恩師の悪評・噂に驚き、謎の死と汚名を晴らすため捜索するが、同じ切り口で友人が果てる。領地争い・同時の身分の違いによる婚姻・親子関係を絡めたミステリー時代推理小説を、教え子の主人公恭平視線で描かれる。頼りなく他人を頼る恭平だが、優しくまっすぐに生きる恭平に対する幼馴染おようの本心に気づき、恭平は成長しながら解決する。師を慕う子ども達に感動した。
『わたしたちは先生が丹精込めて育ててくださった柚子の花でございます。』
桃栗3年柿8年、梅はすいすい13年、柚子は大馬鹿18年、
林檎ニコニコ25年、女房の不作は60年、亭主の不作は
これまた一生。
「桃栗3年柿8年、柚子の大馬鹿18年、銀杏の気違い30年」