あらすじ
推理作家のオリヴァ夫人を迎えたハロウィーン・パーティで、少女が殺人の現場を目撃したことがあると言いだした。パーティの後、その少女はリンゴ食い競争用のバケツに首を突っこんで死んでいるのが発見された。童話的な世界で起こったおぞましい殺人の謎を追い、ポアロは推理を展開する。
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Posted by ブクログ
リンゴ食い競争や他のハロウィンゲームがどんな遊びなのかわからず、いちいち調べながら読んだ。クリスマスもそうだけど、イギリスは行事を全力で楽しむんだなあ。あまりそういうイメージがないので、行事ものを読むとまた趣深い。
オオカミ少年のごとく本当のことを言ってたのに信じてもらえなかったのかなと思わせておいて、ほんとにウソでした。は予想外。
Posted by ブクログ
1人の少女が殺される。ハロウィン・パーティ中に水槽に頭をズボット入れていた。さらに1人殺される。クリスティがまき散らした伏線の山、山、山。途中からあまりにも情報量が多く腹痛と下痢。過去の4つの事件?関係するもんか!そんなもん!でも、犯人予想をしないといけない。事前に弱音を吐きながらも予想。ただ1人やばい奴がいる!この1人だけを追っていくしかない。徐々に明らかになる真相。野球でいう9回で一気の種明かし!クリスティが待ち散らしたものがいつの間にか回収されている。さて皆さん、私の犯人予想どうだったでしょうか?⑤
Posted by ブクログ
audibleにて。最近読んだ2冊に出ていたオリヴァ夫人が結構好きなので選ぶ。スペンス元警視も好きなキャラクター。訳が新旧2つ、朗読まで2つあった。とりあえず古い方を聞いてみる。
なんとポアロとオリヴァ夫人がコンピュータの話をしている!クリスティーが80歳近い頃、最晩年の作品の1つらしい。80歳で推理小説書けるのすごくない?その年になったら1ページ前のことも忘れそうである、私は。辻真先氏のTwitter見ると尊敬の念にたえないが、クリスティーもたぶんそのタイプ。
朗読で聞いているとまずりんごの木荘(たぶん)をりんごの「もく」そうと読んでいること、そしてクオリガーデン?で引っかかる。だめなの?りんごのきそうじゃ?ほんとにその読みが正しいの?後者は古い石切場を幻想的な庭に仕立てあげたということなのね。ポアロの思い出話まで挟んだ庭の描写がたいそう長く、正直庭の話が丁寧すぎることによって犯人を当て推量してしまったところはある。でもよくわからない動機やラストの展開を最終的にすとんと納得できるように描いていく力はさすがだと思う。ポアロの心情の描写は初期の作品にはなかったものなので新鮮である。
誰も信じなかった被害者の話だけで殺しにかかる犯人が怖すぎる。そして弟の行動があまりにも邪悪でドン引きする。ただ、被害者が知っていた事実があれだけ(立ち聞きなどをしたとしても大して中身がない)で、実際には弟も何も目撃していない、となると、弟は何をもって犯人の目星をつけたのか分からない。この辺はなんとなくすっきりしない。
Posted by ブクログ
映画になると聞いて読んだが、全くヴェネツィアが出てこない…?名前だけ借りた別物かもしれない。
マイケルの美男ぷりと所業の落差はすごい。ミランダが可愛いが、ほぼ元凶で驚いた。何も悪いことはしてないが。
Posted by ブクログ
ハロウィーン・パーティー
ティーンエイジャーを集めたハロウィーン・パーティーと凄惨な殺人事件が対比になる作品。子供の無邪気さ、残酷さ愚かさを描き、また事件の真相がどこにあるのかを読者はポアロと一緒に辿る事になる。
ジョイスというと少女が「殺人事件を見た事がある」と発言し、その後に殺害されてしまう。ポアロが調査を重ねていく中、どうやらジョイスの本質は誰かの気を惹きたい為に嘘を付く事があり、誰かが経験した事をさも自分が体験したかの様に語る事がある。という事実がわかる。
嘘の本質が解れば今回の事件の概要が推測出来るが、僕自身は残念ながら最後まで気が付かなかった。物語の本筋を少し道をずらして読者を驚かす手法はクリスティの専売だが、今回は流石に気がつかなければならない(笑)(ミランダがジョイスに言ったことを、ミランダがパーティーに参加していない機会に然も自分が経験したかの様に語り、実際に作中でミランダの優先順位が高い理由がここにあった。)
現在発生した殺人事件を起点に過去の4つ事件に遡る。舞台の地にスペンスが引退して住んでいる事を思い出し彼を訪ねる。ポアロは仲間にスペンスと彼の妹を巻き込み(当然、オリヴァ夫人は参加している)、過去の疑わしい事件、未解決事件を紐解いていく。そして、全く関係ない様に思われていたいくつかの事件が関連性を持っている事がわかり、事件は二転三転する。
フィクションであるが、子供が殺害され、第二の殺人も子供(更に・・・)という事もあり、余り気持ちいい作品ではない。特に彼女達の母親と姉には同情してしまう。
作中、神秘的な庭園と芸術家(造園師)が登場し、事件とのコントラストが巧みだ。ミランダが芸術家のマイケルと打ち解ける背景があるのだが少し情報を盛り込み過ぎと思う。この辺りはシンプルでも良かったと感じる。犯人の意外性という手でも、確かに意外ではあるが納得できてしまう範囲内だ。クリスティは衝撃的な結末をつける作品が沢山あるが今回は物語の本質に導かれるまま、真相究明、結末に至っている。
今作はクリスティの晩年の作品という事で、ポアロシリーズではこの次が「象は忘れない」で最後が「カーテン」になるとの事だ。余り年代は気にしなかったが、意外に「象は忘れない」が実質シリーズ最後だという事は感慨深い(僕は結構早い時期にこの作品を読んだ)今作でも過去作品の回想が幾つか挟まっており、直近で読んだ作品の"その後"を知る事が出来て楽しい。(メドウバンク校が復活の兆しがある事が嬉しく思う)
とにかく楽しむべき部分と邪悪な部分がバランスよく描かれている作品だ。少し情報量が多い事と、似通った名前が多い事(これはイギリス人でないから仕方がないだろうが)が読みづらさになってしまったが、それでも満足できるミステリーだ。
Posted by ブクログ
庭園モチーフや、人々の会話から垣間見られる世相が「復讐の女神」と近く、作品としてはマープル物の方が好きながら、こちらもひんやりとした雰囲気に趣がある。タイトルに季節感があるとその時期に手に取りやすい。
子供(それも姉弟)の連続殺人、さらに誤解による口封じとなると普通ならいたたまれない悲しい話のはずが、クリスティの語り口は乾ききって憐憫がなく、登場する大人たちもおしなべて子供たちを突き放して見ている。この時期の彼女の若い世代への嫌気みたいなものが出ているようだが、最後に活躍する若者2人組には意表をつかれた。そして犯人達は子供に輪をかけて無分別で短絡的なのに悪知恵が働くところが怖い。
「マギンティ夫人は死んだ」でいい人だなと感心したスペンス警視が隠居先で前の事件についてポワロと話すのも楽しかった。同居する妹がどことなくアクロイド殺しの語り手の姉を彷仏とさせる。
アリアドニは毛糸玉で迷宮からの出口を導く由来からミステリ作家の名前としてうまいことつけたことよ、と思っていたので途中登場人物達の名前に関する会話が出てきたのが個人的にツボだった。ミランダもまさにこの少女のイメージが湧きやすいし、もちろんエルキュールも、彼のキャラクターにふさわしい大げさな感じと身体的イメージのギャップの面白さ+彼の場合はもっぱら頭脳の活躍だがやはり英雄、と言う点でぴったり。
Posted by ブクログ
オリヴァ夫人登場!
子どもたちのために企画されたハロウィーン・パーティーの準備中に「あたし、前に人殺しを見たことがあるのよ」と言い出した少女が、パーティーの最中に殺される。
それもりんご食い競争で使われたバケツに頭を突っ込まれての溺死!
りんご好きのオリヴァ夫人、ミステリ作家のオリヴァ夫人、自分の関心を引くためにジョイスはそんなことを言い出したのに違いない……
旧知のポアロに助けを求め、物語が始まる。
この出だしがもう素晴らしい。
オリヴァ夫人といえばちょっとおかしな、ものすごく個性的な中年女性というイメージだけど、それだけではないんだよね、と改めておもった。『象は忘れない』のオリヴァ夫人とかに表れる、繊細な面が好き。
ミステリ的にはそこまでの見せ場はないんだけど、やっぱりオリヴァ夫人が好きだー