あらすじ
さまざまなリスクに、これまで以上にさらされている日本の現状――政治の停滞、経済の停滞、労働問題――の解決策を探れば探るほど、その最大の原因は「終身雇用制度」――ここに問題の核心がある。このままでは、袋小路の状況が続くと考えられる日本において、個々人は、企業は、国は、何を考えなければならないのか。将来に向けた新しい意識を得るための、具体的提案の一冊。【光文社新書】
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Posted by ブクログ
会社に人生を預けた人を身近に知らないので、本書の意味が今一つよく伝わらなかった。
会社を利用して、自分の個人的な好みを他人に押し付ける人達はよく見かける。
きっと、会社を名目に、個人にあれこれ言う人に惑わされるなという趣旨なんだろう。
著者は、会社を離れて成功した人だから、会社に人生を預けていないので説得力がある。
会社を離れて失敗した人はたくさんいる。
その人達は、どうすればいいのだろう。
会社に人生を預けたくても、預けれない多くの人達。
15年前なら、きっと役にたったかもしれない。
Posted by ブクログ
人生全体のリスクリテラシーの本
タイトルは1章のサブタイトルであり、それ以外にリスク知識を磨く、社会にリスクを預けない、パラダイムシフトと分かれている。
会社のリスクについては、近代化に伴い熟練工の引き止めが不要になり今後も終身雇用のシステムは崩壊し、長時間労働・自殺率の高さ・幸福度の低い日本人民が継続する危機があることに触れている。ただし解雇は人生が終焉を迎えるものではなく、会社の業績悪化が原因でありあなたの能力が欠けているとは思われていない。
長時間労働については小売業などの価格競争が激しい分野で特に多いが、大企業はそれほどでもない。
今の日本は教育費が高く、一部の金持ちが高い教育水準を受けており経済的な自由などとても難しく終身雇用の枠から抜け出せなくなっている。
私たちはリスクを学ばなければならない。学校では教えてくれないが投資などは先進国でも最低レベルである。リターンだけ高くリスクが低いものはない。感受性を高めてリスクを抑えるしかない。
政府・国はあなたをそこまでフォローしてくれないから、何も考えず人生を預けないほうがいい。お上はテキトーでなんとなく物事を決めている。今だに首相も世襲制があるし、教育費に対するGDPが低い国なのに美味しい役職は高い教育を受けた人たちがいる。寡頭制はなくすべき。
人生はコントロールできるもので、そのためにリスクとリターンを知るべきである。まず確定申告を自分でしてみよう。また道州制というのも検討してみてはどうだろうか。選択の自由が増えるし、リスク管理もしやすくなる。議員数も今より減らせるだろう。