あらすじ
さまざまなリスクに、これまで以上にさらされている日本の現状――政治の停滞、経済の停滞、労働問題――の解決策を探れば探るほど、その最大の原因は「終身雇用制度」――ここに問題の核心がある。このままでは、袋小路の状況が続くと考えられる日本において、個々人は、企業は、国は、何を考えなければならないのか。将来に向けた新しい意識を得るための、具体的提案の一冊。【光文社新書】
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
会社に人生を預けるなというショッキングなタイトルであるが、その裏にあるリスクというわかりにくい概念を理解させるための本。リスク管理というと、マネジメントに関わる時に出てくる話だったが、この本を読んで、リスクとはいろいろなところにあり、自分でコントロールしていく必要があるということがよく分かった。共産主義は制度的合わずに崩壊したと理解していたが、リスクという観点から見ると崩壊もやむ読み終わったということがよく分かった。なんらかのリターンを得るには常にリスクを取る必要があるということも、当たりまえのようでいて、なかなか腹に落ちていなかったところである。
Posted by ブクログ
「リスクリテラシー」
リスクを予測計量し、リターンを判断して取捨を選択し、観察し制御し続けることとあります
「インターネットの発達」と「グローバリゼーション」「終身雇用」
なにが正解かはわからないです。
ただ日本人は雇用者も被用者も「終身雇用」が好きなんやろなあと思います。
ただ昔と今では「インターネットが発達」し「グローバリゼーション」も浸透して社会情勢が変わっています。
僕が何より変わったと思うのが教育レベルが社会の求めるレベルに追いつかなくなっているのかなと。
アメリカでも低所得者向けの教育制度の充実が蔑ろにされたので所得格差がとんでもないことになったとあります。
やっぱり結論的には会社に頼らない、リスクを取れる人生の中を歩むために自分磨きが必要になるということです。
昔は「解があり」「正答を覚えて」「いかに早く導くか」という能力が求められていたレベルと思います。
今はもっと創造的なレベルとの指摘があります。
しかし守破離を出すまでもなく昔のレベル(守)がなければ創造的なレベル(離)もないのかなと。
「守」となるリスク教育は家庭教育ですべき内容となります。
インターネットを引くまでもなく予測不能なリスクを予測して対応策を練るのは公教育では限界があり家庭教育の場面です。
家庭教育の教師たる親のレベルが低すぎるのが問題なのかもしれません。
亡くなったグルメ杵屋の椋本さんも初芝学園に乗り込んだ時に教師の改革だけでなく親の教育が絶対必要になると仰ってました。
耳の痛い話ですが我が身に振り返って日々精進したいとおもいます。
Posted by ブクログ
会社に人生を預けた人を身近に知らないので、本書の意味が今一つよく伝わらなかった。
会社を利用して、自分の個人的な好みを他人に押し付ける人達はよく見かける。
きっと、会社を名目に、個人にあれこれ言う人に惑わされるなという趣旨なんだろう。
著者は、会社を離れて成功した人だから、会社に人生を預けていないので説得力がある。
会社を離れて失敗した人はたくさんいる。
その人達は、どうすればいいのだろう。
会社に人生を預けたくても、預けれない多くの人達。
15年前なら、きっと役にたったかもしれない。
Posted by ブクログ
日本人は総じてリスク・リテラシーが低い。その原因は会社に任せて従っていれば面倒を見て貰えるという終身雇用制にある。士農工商の時代からリスクを取ることをお上に任せてきて、現在は会社にそれを任せている。一方で、お上である政府もリスクを取れなくなってきている。その結果、企業もリスクを取ることができなくなってきて、今の日本は誰もリスクを取らないために行き詰っている。この閉塞感を打ち破るためには、各自がリスク・リテラシーを身に付け、適切なリスクを取るようにする必要がある。という趣旨の本。
さすが勝間氏と思わされるところも多いが、リスク・リテラシーを身に付けたいと思った人が具体的にどうすればよいか、身に付けた後どうするか、というところが弱いというか話が飛躍している感じがした。
Posted by ブクログ
「ー」
終身雇用制度は、できない者を救い、できる者から搾取する。優秀な人ほど早く外資に進むべきだ。終身雇用の会社に入ると、どんなに辛くても辞めにくい。そういう価値観を吹き込まれるからだ。だから、経営者はワークライフバランスなんて考えなくていい。働けるだけ働かせるのが最も良い戦略になる。
税金をいくら払っているか認識すべき。引越しや資格取得費なども確定申告により経費と求められる場合がある。知らない、は危険だ。お上に任せておけば安心だろうという思想だと、搾り取られる側になってしまう。
Posted by ブクログ
勝間和代氏によるリスクマネジメントの勧め。
リスク・リテラシーを身につけることで、さまざまな危機から自分の身を救おう、幸せに生きよう、と説く。
ナシム・ニコラス・タレブ著『ブラック・スワン』に書かれている内容と割と似ている気がする。
リスクを取ることを勧める人の多くが金融業界出身のような気がする。
Posted by ブクログ
今まで意識をしていなかったリスクについて、考えるきっかけとなりました。終身雇用制度については考え改めさせられる内容で、自分の現状を見つめなおそうとおもいます。
Posted by ブクログ
・普段から個々人でリスクを意識し、管理すること
・そのために企業や政府に任せっきりにして思考停止することをやめる
・ビジネスパーソンとしてはどこに出ても戦ってい置けるような知識スキルをつけて行かなければいけない
・1日に0.2%の改善を行なっていく
Posted by ブクログ
終身雇用制が若者や女性の働きにくさにつながる、とか、リスクを正しく取る練習とか、今まで考えたことがなかった話があって面白かった。
日本全体を底上げしたいという考えも共感がもてた。私も理想の社会実現のためできることをやっていきたい。
Posted by ブクログ
リスクについて知りたくて読書。
5月最後は勝間本で。『お金は銀行に預けるな』の続編的な位置づけとのこと。
寡頭制という言葉を初めて知る。日本は中間層が多く、平等な社会といわれる。確かに中間層の中では動きやすいのかもしれない。しかし、日本の世襲議員の多さは異常だと思う。衆議院で約25%はアメリカの約5%と比べてしまうと問題があると思わざるをえない。数字は2009年以前の数字で、政権交代でどの程度変化したのかも知りたい(p30~)。
議院内閣制の仕組み上、知事や市長経験者が首相になることはほとんどなく、議員歴も長いので政治家ではなく、政治屋と揶揄される日本。
戦後に誕生した終身雇用制度は長すぎて、神話にようになっていると感じる。20、30代の成功する機会や報酬を奪っている点は事実だと思われる。堀江貴文氏が終身雇用制はネズミ講だと発言していたことを思い出す。
私は新卒1社目の会社以外は外資系だったので、終身雇用なんて意識は非常に低く、そのため著書の本は参考になると感じることが多いのかもしれない。
デフレ不況で経済が悪化しリストラが増え、不満や不安を感じる人間が犯罪を起こすなんてニュースも見かける。デフレが将来の見通しをぼんやりとさせて人の心を暗くするのであろう。転職がしやすい制度、社会人になってからも学ぶことや訓練を受けることが当たり前の社会、セーフティネットを含めた再挑戦できる支援の充実が必要だと思う。
年齢による幸福度の推移(p61~)は初めて見る統計だが、非常にに興味深い傾向を示していると思う。他国の状況も知りたい。
いったい日本はどこから変えていけばいいのであろうか。本書の趣旨からすると大阪維新の会の目指す政策に近いようなという印象。
読書時間:約55分
Posted by ブクログ
「リスク」の定義そのものを考え直させられた。言われてみれば当然で、そこにリターンがあるからこその「リスク」であり、なんでもかんでもリスクを避ける生き方はナンセンスですね。
仕事にしても、日常にしても、もっと「リスク」と上手に付き合うために、見聞を深めて何が「リスク」であるかを見極める目を持たないと始まらないなと思う。
Posted by ブクログ
勝間さんは何かと話題になる方なので、どんな文章を書いているのかと思って読んでみた。
伝えたいことが、文節の最初に簡潔に書かれているので、すんなりと頭に入ってきやすい。
本の内容もリスクリテラシーの話から、国が取るべき具体的な施策まで触れられているので、大まかな教養として読むにはいい本だと感じました。
Posted by ブクログ
転職が厳しく社畜となる方が合理的な社員、簡単にクビが切れないのでなかなか新規採用が出来ない企業、日本社会における様々な問題を浮き彫りにして気づきを与えてくれた本。「クビになりにくい国内企業万歳」という思いをバラバラに粉砕していただきました。
Posted by ブクログ
リスクとは単に危険性を意味するのでは無く、不確実な損失の可能性。
日常に偏在するリスクに対する意識を高めることが重要。
終身雇用制が抱えるリスクについては特に強調して書かれているが、「会社に人生を預けるな」のタイトル通り、この旧体制が制度疲労を起こしているのは明らか。会社を辞めても生きていけるスキルを自発的に開発していく意識が必要。
キーワード:メタ認知。自分の認知状態を認知する感覚。
Posted by ブクログ
不確実な時代、リスクといかに付き合っていくべきか。
このコロナショックにより国、自社、及び自分自身のリスク予測の甘さに改めて気付かされた。
大企業という大きな船に乗っていると日々世の中で起こっているリスクに対するアンテナが錆びつき、対策への情報収集の精度やスピードが鈍くなっているというのがよく分かる。
いつまでも大企業が安泰だという神話もとっくに崩れている。自分の将来は自分で切り開くためにも、リスクマネジメントは欠かせないと感じた。
Posted by ブクログ
著者は、終身雇用慣行のために多くの日本人は「リスクを取る」ことの意味を理解していないと指摘しています。その上で、「リスク・リテラシー」を磨くことによって一人ひとりがみずから社会の動きを見据えつつ、みずから決断を下していくような社会へ向けての展望を提示しています。
さらに本書は、変化の激しい時代に個々人が生き延びるための知恵を読者に授けるのみならず、終身雇用をはじめとする日本社会の働き方をめぐる環境が、生産性の向上を阻害し、ライフ・ワーク・バランスの問題を引き起こしていると指摘し、これからの日本社会が取り組むべき課題を指示しています。
著者の議論は非常に明晰で、全体を通して興味深く読みました。ただ、個人のレヴェルにおけるリスク・マネジメントと、日本社会全体の制度設計の議論を接続するときに、終身雇用慣行的な社会的風土という要因を介在させているところに、いささか引っかかりをおぼえてしまいます。
Posted by ブクログ
あまり好意的なレビューを見かけない本だが、途中まではなかなか勉強になるなあと思いながら読んだ。問題は中盤以降だった。他のレビューの気持ちもわかるような、そんな読後感。
Posted by ブクログ
リスクを取るのを恐れる日本人が多いのは、会社に一度入ると一生面倒見てくれる代わりにそこから出ると再就職が難しくなる終身雇用制が原因ってのはちょっと納得した
Posted by ブクログ
仕事がモヤモヤしていた時に読んだ。終身雇用に身を任せるリスクを「奴隷制」とまで過激に指摘している。痛快ではあるが、正直実用的かというと、わかっちゃいるけど…なってしまう。
Posted by ブクログ
リスクを見て見ぬフリをするリスク、毎日の行動もリスクの取捨選択であることなど、リスクを頭に入れて暮らすことの大切さが分かった。
日本のダメなところも分かった。
後は、実践方法を知りたい。
Posted by ブクログ
「お上に人生を預けるな」
●源泉徴収票を皿のように眺め、
全ての項目の金額を理解すべき。
→税金の理解がリスク感度を高める
●リスクリテラシーで大事なもの
*「リスクが存在する」に気づく能力
→見えないリスクの管理状態
→少しの警告で存在認める
ex.タイタニック
周囲の船から6回警告、引継悪くロッカーに鍵。双眼鏡使えず気づいた時には氷山回避不能
*リスク分散の「習慣化」
→収入、生きがい
*報われない丁稚奉公
→経済発展は、人口増減
→人口増→消費増・経済増→リスク少→リターン
→人口減→リスク取らないか、ボーッとしていると自分の取り分が少なくなる社会
●過当競争が起きる原因は終身雇用制
→限界利益ギリギリまで売値を下げ従業員を養おうというインセンティブ
→労働分配律上げることでなく、儲けを大きくパイを拡大しなければ。
●南北戦争の北部の奴隷解放
→工業化による不要従業員のリストラ、南部奴隷の味方阻止
Posted by ブクログ
このご時勢、自明なことですな。
寄らば大樹の陰に隠れてたら、共倒れなんてことは、よくあることになりました。
もし万が一、会社が倒れても、自分の力で立ち直れるようになりましょう。資格を持ちましょう。どこでも通用する人になりましょう。何なら、起業しましょう。という本。
端的に言えば、ヤクルトおばさんになるくらいなら、保険会社に入ってFPの資格を取りましょう。
という本です。
でも、資格があればどこでも雇ってもらえるってわけでもないですけどね。
Posted by ブクログ
何に対してもリスクを考えて行動するって言うことをしつこいくらいに繰り返していく。
著者が物事ひとつひとつに大してリスクを考えていることがよくわかった。
個人的にはそこまで考えなくてもいいのではと思うが。
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
日本が停滞する「すべての原因」は終身雇用制度にあり。
このままでは、袋小路の状況が続くと考えられる日本において、個々人は、企業は、国は、何を考えなければならないのか。
将来に向けた新しい意識を得るための、具体的提案の書。
[ 目次 ]
第1章 会社に人生を預けるな(終身雇用制は現代の小作農、または奴隷制 終身雇用制とワーク・ライフ・バランス さまざまな歪みの原因 女性は働きにくく、若者は報われない)
第2章 リスク・リテラシーを磨く(なぜ、貯蓄から投資が進まないのか 日常生活に潜むリスク リスクは常に偏在する)
第3章 「お上」に人生を預けるな(「お上」中心主義 日本の巧みな支配構造 現代資本主義が抱えるリスク リスクを予見する能力)
第4章 21世紀のパラダイムシフト(人生はコントロールするもの 日本が導入すべき三つのもの よりよく生きるために 問題解決の鍵)
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
Posted by ブクログ
周りの人達の中でどれだけの人がリスクについて考えているだろう。
今の私たちの世代では自分で考えて行動する人が本当に少ないと思う。仕事でもプライベートでもそう。(もちろん自分が他の人に比べて優れているという意識は無く、むしろ自分も今までそうだった。)
この本で特に強く言われている「終身雇用」。どれだけの人が、その意味に真剣に考えているのだろうか。終身雇用の時代に生きた人達から教育を受けて裕福な暮らしを送ってきた人達が、どんなにマスコミから「終身雇用は終わった」と言われても、きっと実感が無いと思う。きっと自分のところは大丈夫、という根拠の無いところで考えることから逃げてしまっているのではないかと思う。
20代の人達に是非読んでもらいたい。
Posted by ブクログ
リスクとリターンは表裏一体
どこまで自分を見つめることが出来るかということだと思います。
リスクばかりを恐れてはいけない。
もっと私には勉強が必要です。
Posted by ブクログ
日本の企業では終身雇用が普通なので、どうしても勤めている会社に縛られている感じは否めないと思います。確かに終身雇用は問題だと思いますが、この本では、雇用やいろいろな社会の問題を、なんでもかんでも終身雇用の弊害のように言っています。ちょっと言いすぎなのではと感じる部分が多かったです。また、リスク・リテラシーを磨くということの必要性は強く感じました。
Posted by ブクログ
人生全体のリスクリテラシーの本
タイトルは1章のサブタイトルであり、それ以外にリスク知識を磨く、社会にリスクを預けない、パラダイムシフトと分かれている。
会社のリスクについては、近代化に伴い熟練工の引き止めが不要になり今後も終身雇用のシステムは崩壊し、長時間労働・自殺率の高さ・幸福度の低い日本人民が継続する危機があることに触れている。ただし解雇は人生が終焉を迎えるものではなく、会社の業績悪化が原因でありあなたの能力が欠けているとは思われていない。
長時間労働については小売業などの価格競争が激しい分野で特に多いが、大企業はそれほどでもない。
今の日本は教育費が高く、一部の金持ちが高い教育水準を受けており経済的な自由などとても難しく終身雇用の枠から抜け出せなくなっている。
私たちはリスクを学ばなければならない。学校では教えてくれないが投資などは先進国でも最低レベルである。リターンだけ高くリスクが低いものはない。感受性を高めてリスクを抑えるしかない。
政府・国はあなたをそこまでフォローしてくれないから、何も考えず人生を預けないほうがいい。お上はテキトーでなんとなく物事を決めている。今だに首相も世襲制があるし、教育費に対するGDPが低い国なのに美味しい役職は高い教育を受けた人たちがいる。寡頭制はなくすべき。
人生はコントロールできるもので、そのためにリスクとリターンを知るべきである。まず確定申告を自分でしてみよう。また道州制というのも検討してみてはどうだろうか。選択の自由が増えるし、リスク管理もしやすくなる。議員数も今より減らせるだろう。