あらすじ
「とても鋭い知性の持ち主だが、ほとんど記憶のない女がいた」
わずか数行の箴言・禅問答のような超短編から、寓話的なもの、詩やエッセイに近いもの、日記風の断章、さらに私小説、旅行記にいたるまで、多彩で驚きに満ちた〈異形の物語〉を収めた傑作短編集。カウボーイとの結婚を夢みている自分を妄想する「大学教師」、自分の料理を気に入らない夫の好みを記憶を辿りながら細かく分析していく「肉と夫」、思考する〈私〉の意識とメモをとる〈私〉の行為を、まったく主語のない無機質な文体で描く「フーコーとエンピツ」他、全51編を収録。「アメリカ小説界の静かな巨人」デイヴィスの、目眩を引き起こすような思考の迷路や言葉のリズム、また独特のひねくれたユーモアは、一度知ったらクセになる。
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Posted by ブクログ
ち、ちょっと手に余るって言うか…手に負えません。
リディア・デイヴィスの頭の中を覗き見ようと、気合いを入れようと、逆に流して読んでみようと、やっぱり理解できないんだから。いや、理解しようなんて考えるほうが間違いだったのかも!センス・オブ・ワンダーの範疇なのかも、ちょっと分からない。でも、分かりづらい世界があるのも、楽しいことなのかも?って思える不思議な短編集でした。