【感想・ネタバレ】ぼくはうそをついたのレビュー

あらすじ

広島に住む小学校5年生のリョウタ。同居する祖父から、原爆で亡くなった祖父の兄ミノルの話を聞く。平和学習で資料館に行き、戦争は怖い、二度と繰り返してはいけないと思っていた一方、どこか遠い昔の出来事のようにも感じていた。しかし、祖父の話から興味を持ったリョウタは、亡き大おじミノルの足跡をたどろうと思う。 リョウタが憧れる女子バレー部のキャプテン、レイは共働きの両親にかわり育ててくれた曾祖母のことが好きだった。原爆で子どもをなくしている祖母は、時おり記憶がまだらになり、我が子を捜し始める。近所の子どもたちからも変人扱いされている曾祖母の姿を見るのは辛く、なんとか彼女を救いたいと思うレイだが――。 平和のために、今、私たちは何ができるのだろう――すべての人が幸せに生きられる世界へ、祈りをこめた物語。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

戦争で息子を亡くしたタヅさん。その息子の友達のミノルはリョウタの祖父のお兄さん。二人とも広島の原爆で亡くなったのだが、リョウタは祖父から当時の話を聞き、ミノルの足跡をたどってみることにした。記憶が曖昧になり息子を探し歩き行方不明になったタヅさんにリョウタはうそをついた。すごくやさしいうそをついた。ちなみに作中にでてくるミドリ先生は作者のお母さんがモデルだそうですが実体験も含めて戦争の恐ろしさと悲しさ、現代と過去、そして淡い恋心がうまくまとまった良書だと思いました。

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2023年09月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

令和6年読書感想文高学年の部課題図書。
原爆が関係する話で5年生のぼくの「うそ」がなんなのかを考えながら読む。
シゲルじいちゃんの話の遺品袋のところなど涙が止まらない。それを聞いて、主人公が当時のことを知ろうと行動にうつすところがいい。5年の教科書の「たずね人」に似ている。
年代が少し合わないので、大人になるのかと思ったが敢えての設定だった。

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2024年06月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

思いやりの詰まったうそ。
広島を舞台に原爆を書く、
広島で息子を亡くした認知症のおばあさん、息子になりたい女の孫、
ちょっとなあ、
悪くないんだけど、ちょっと無理やりって気がしたのが読後感としてもう一つ、すっきりしない。

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2025年10月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

認知症のおばあちゃんをきっかけに小6の男のこと、中1の女の子が交流を深める。
戦争に興味を持つことって難しい。周りの強制で見学したり、体験したりはあまり意味はない。けど、心のどこかには残っていて、それがいつか自主的に知りたい時に息を吹き返してくれるといいよね。
女の子については深く語られないけど、髪ベリーショートにするところで、中1らしい内面的な葛藤を表現しているのだろう。
戦争について、正直自分も全く当事者意識がない。そして現実世界はどんどん戦争が起きてる。戦争は仕方がない。選択肢の一つという認識すら感じられる今日。
戦争から遠く離れてしまったからこそ、戦争に向かっているのではないか。
情報が溢れるからこそ、なんとなく発言が強い人の、自分が信じたいと思うことに引っ張られてしまうようなそんな危機感。多くの子が、この本を、通して、戦争について、すこしでも現実味を感じられたらいいなと思った。
同時に、広島の具体的な地名が多く、馴染みない自分にとってはイメージしにくいところもあった。

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2024年09月14日

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