【感想・ネタバレ】すべての、白いものたちののレビュー

あらすじ

アジア初のブッカー国際賞作家による奇蹟の傑作が文庫化。おくるみ、産着、雪、骨、灰、白く笑う、米と飯……。朝鮮半島とワルシャワの街をつなぐ65の物語が捧げる、はかなくも偉大な命への祈り。

ノーベル文学賞受賞!

ハン・ガン作品、どれから読んだらいいかわからない……という方には、個人的には『すべての、白いものたちの』をお勧めしたいです。
詩のように淡く美しく、それでいて強く心をゆさぶる名作です
ーー岸本佐知子

生後すぐに亡くなった姉をめぐり、ホロコースト後に再建されたワルシャワの街と、朝鮮半島の記憶が交差する。
文庫化にあたり、訳者の斎藤真理子による「『すべての、白いものたちの』への補足」、平野啓一郎による解説「恢復と自己貸与」を収録。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

読んでいる最中はあまり、
深く状況を理解することができなかったが、
巻末の「作者の言葉」を読むことによって、
理解することができた。
「生」を「白」というものを使いうまく表現しており、作者の経験を現状に反映するような形はとても特殊だと感じました。
また、時間がたったらもう一回読みたい本だと思いました

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2025年10月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

愛しいものについて語る本だと思っていたが全く違った。死と生が大きな主題だった。生を受けて2時間足らずで死んだ姉を想う散文が連なる。無力だった母と父の悔しさを幾たびも感じる。
吹雪の夜、ソウルを歩く彼女。激しく打ち付ける雪と風に凍えながらもそれを美しいと感じる。辛く長い冬でも雪の純粋性を感じることには共感する。

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2025年10月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

終始、静謐な空気を纏った文章
散文形式のような私小説のような構成
現代アートに触れた時の感覚に近いかも

読後感は決して重くはないが、言語化しづらいこの所在のないような気持ちはファスト教養では味わえない
久しぶりに小説読んだけどそういう良さがある

戦禍で無に帰した都市のいま
姿も見たことのない姉の死後、生を受けた主人公
悲壮に満ちた文脈の中を、新しく生きるということ

訳者あとがきと解説も良かったです

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2025年10月13日

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