あらすじ
盲目の女の子とわは、大好きな母と二人暮らし。母が言葉を、庭の植物が四季を、鳥の合唱団が朝の訪れを教えてくれた。でもある日、母がいなくなり……それから何年経っただろう。壮絶な孤独の闇を抜け、とわは自分の人生を歩き出す。おいしいご飯、沢山の本、大切な友人、一夏の恋、そしてあの家の庭。盲導犬ジョイと切り拓いた世界は眩い光と愛に満ちていた。涙と生きる力が溢れ出す感動長編。(解説・平松洋子)
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Posted by ブクログ
小さな古本屋さんで表紙が気に入り購入した。
表紙からかわいらしい話かと思ったけれど、序章は残酷で苦しい話だった。でも常に先が気になる展開で、ここ最近読んだ本の中では一番短期間で読み進められた。
とわが飢えを凌いでいる描写がとてもリアルで苦しくなった。同時に自分は今とても恵まれた環境にいることを実感した。とわが報われることを願って、気付けば夢中でページを捲っていた。
とわが『十和子』として生き始めてからは、この人は本当に強い人だと感じた。
こんなに苦しい過去があっても死にたいと思ったことがないなんて。
この作品から勇気をもらい、生きる力や生きる楽しみを思い出させてくれた。
今この時に出会えてよかったと思えた本だった。
Posted by ブクログ
前半とにかく辛かった。お母さんとの温かい時間があったから余計にとわの1人でなんとか生きていたあの時間が本当に辛かった。やっと人の目に見つかって、救いの手が差し伸べられて、少しずつとわが変われていくところでようやく安心した。
とわが感じていた香りとか、情景が伝わって、とわが感じでいたように自分も感じることができた。目が見えない人も香りとか音とかでどんな風に感じているのか、どんな風に生きているのか分かった気がした。目が見えてる人以上にいろんな情報があって、色とりどりな世界が広がってるんだなぁと。
あとジョイかわいい。
Posted by ブクログ
前半よくわからないまま読んでた。主人公の感じていた無知を追体験してるみたいだったので、今度は後半を知った上でもう一度読みたい。でも、あの意味のわからなさを主人公と一緒に体験できるのは1回目に限られるなと思うともったいない。
Posted by ブクログ
途中まで、母と娘の愛情の物語だと思っていた。油断していた。壮絶で表現がリアルで暗い暗いページが続きました。最後は希望に溢れる気持ちの良い終わり方で一安心。小川糸さん恐るべしと思った作品。
Posted by ブクログ
一気読みした。今までに読んだ虐待・育児放棄の小説の中でも、いちばん壮絶だったかもしれない。途中まで愛されていた記憶があるのが、壮絶さを和らげてはいたけれど。
ずっととわ視点だから、匂いや音で世界を感じている表現が繊細で、逆に視覚で感じるものはあまり描かれていない。視力のある人生を生きてきた人には想像のつかない世界を、想像させる力が素晴らしい。
Posted by ブクログ
前半は本当に長く苦しい話が続きます。これは読者にとっても同じで、まるで主人公の日々を追体験させられているようでもあり、なかなか読み進めるのも辛く感じる人が多いだろうと思います。
ただ、もし前半がもっとサラリと少ないページで終わっていたとしたら、読み終わったあと爽やかな気持ちは味わえなかったかもしれない。
・以下、ぐっときた文章の抜粋
確かにわたしは目が見えないけれど、世界が美しいと感じることはできる。この世界には、まだまだ美しいものがたくさん息を潜めている。だからわたしは、そのひとつひとつをこの小さな手のひらにとって、慈しみたいのだ。そのために生まれたのだから。この体が生きている限り、夜空には、わたしだけの星座が、生まれ続ける。
Posted by ブクログ
夢中で一気読みしてしまった。
小川さんの作品は、どれも優しさがあふれていて、ソファに深く座って安心して読める感じが好き。とわがとても愛おしい。
ただひとつだけ、自分にはどうにもラストがしっくりこなくて。
とわは母から暴力を受けて、最後には捨てられたのよ。壮絶な虐待なわけよ。それなのに、「母は私を愛していた」とか「母を抱きしめてあげたい」って、まだ昇華してないのか? なんか救われないよ・・・