あらすじ
臨死体験後、キヴォーキアン医師の力を借りて死者と会話ができるようになったわたしヴォネガットは、アシモフやヒトラー、シェイクスピアらに対しインタビューをこころみた――著者による死者への架空インタビュー集。ヴォネガット「への」インタビューも併録
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Posted by ブクログ
前半は、この世にいない方々へのインタビュー集があり、後半は、カート・ヴォネガットさんとリー・ストリンガーさんとの対談が掲載されている。
私は、対談を書籍にしたものはあえて読まないようにしてきた。なぜかだろう?読みにくいと感じたことがあったり、対談であればライブで聴くべきものだと思っているからかもしれない。そんな私の思い込みを一掃するのにふさわしい対談であった。
リー・ストリンガーさんの作品である『グランドセントラル駅・冬』と、カート・ヴォネガットさんの作品『タイムクエイク』の一部朗読があり、作家同志の書くことについての考察や、対象物との距離感についてなど、聴くことができる(実際は読むことなのだが対談なので)。リー・ストリンガーさんのコメントは、人間に対する深い愛情と優しさに満ちたもので、どんな人(たとえ悪人であっても)でも、共感を測るために、澄んだ心の眼差しで洞察していることが伝わってくる。出会えてよかった一冊。
Posted by ブクログ
ヴォネガットが臨死体験をしたというのはたぶんホント。それがアイデアの発端。天国の門まで行って引き返してくるが、門のところを歩いているだれかにインタビューする。そのだれかが20人。
冒頭のだれかは、亡くなったばかりの発達心理学者のメアリー・エインスワース。子どもと親の心理的絆、愛着の研究で有名。赤ちゃんで亡くなった場合、天国での愛着の形成はどうなるか、それに答えている。
メアリー・シェリーへのインタビューがおもしろい。エンディングは傑作。(トリビアもある。メアリーは2人の子を産んだあとに、あの『フランケンシュタイン』を書いた。まだ20歳にもなっていなかった!)
しかし、小道具&タイトルに、あの医師、Dr. Jack Kevorkianを使うとは。ヴォネガットでなけりゃ、洒落にならないよ。
(p.s. 後半に収録されているリー・ストリンガーとの対談「神さまと握手」はイマイチ。)
Posted by ブクログ
「わたしはあなたと物の感じかたも考えかたもおなじだ。たとえおおぜいの人は知らん顔でも、あなたが大切に思っていることを、わたしは大切に思っている。あなたはひとりではない」これは、小説を、物語を読む動機の一つだと思う。自分みたいな考えや感じかたを持つ他人が、何を感じ、どう生きているのかに興味がある。