【感想・ネタバレ】婚約者を想うのをやめましたのレビュー

あらすじ

王太子の婚約者である公爵令嬢・ジョージアナ。彼女は、自身を蔑ろにする婚約者・ランドンに対し、とある宣言をした。それは「もうあなたを愛することをやめる」というもの。未来の王太子妃として、婚約者と愛し愛される夫婦になることを望んでいた彼女だったが――自らの願いを踏みにじり続けるランドンに対して期待することをやめたのであった。宣言から数日が経ち、友人たちと下町に遊びに行ったり、家でゆっくりと過ごしたりと、新しい日常を楽しむジョージアナ。そんな彼女とは裏腹に、ランドンはジョージアナの居ない日々に虚しさを感じていた。そしてある日、ジョージアナの前に思いつめた様子のランドンが現れて――? ※電子版は単行本をもとに編集しています。

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ネタバレ 購入済み

続く…!!!

続きがありますので、1巻で読み切りたい方は続きが出てからの購入と読むのをオススメします。

物語は婚約者がいながらも、他の女と仲良くしている皇太子に愛さないと伝える所から始まり本当に大切なのはなにか…。とやっと分かり始める皇太子と昔から公女であれ、お前は国母にふさわしいんだ、と家族から言われ続け操り人形みたいになってしまったと思うヒロイン。
この巻では皇太子が今までの過ちを許しを請い、ヒロインに愛を直接伝えるが伝わらず、ヒロインはヒロインで呪縛から抜け出せず…。最後は夫婦とは何かを話してお互いに少し寄り添った所で終わります。
簡単に許す許さないとか婚約破棄だ!とかではなく、凄く人間臭い話。家族に助けを求めても、皇后となるならそんな感情に振り回されるな。とか言われ助けてもくれない。ヒロインの家族は家族で過ちを繰り返し、ヒロインの感情を傷つける事をしているし、嫁ぐ少し前から寄り添おうとして拒絶されて今までの自分達の過ちを嘆いて、でも自分達のやった事の酷さは理解している。でも、もう元には戻るには遅すぎた所まで来ているヒロインの家族関係。この後、どう和解してヒロインが感情を取り戻すのか気になります。
毎回同じ事を言いますが、やってくれるなアルファポリス。人間臭いのを読むならやっぱりアルファポリスですね!!良い意味で!!

5
2023年05月28日

ネタバレ 購入済み

レビューが難しい作品

皇太子の女遊びに散々苦言を呈してきたヒロイン、ジョージアナ。
ついに「愛するのをやめる」と皇太子に宣言する。
失って初めて、自分もジョージアナを愛していた事に気付き、彼女から再び愛が返されないとしても、必死でジョージアナに尽くす皇太子。
仕方ないという気持ちもあるが、けして一線を越えるような、夜遊び的な関係は持っておらず、ここまで改心してるんだから…と同情的な想いも湧く。
頑な過ぎるのでは?とも思いつつ、幼少より国母となるべく育てられ、本当にツラい時にも家族に優しい言葉すら貰えず、徐々に心が壊れてしまったヒロインは、もう彼に愛情は抱けないんだろうなぁ。
TLじゃないから、Rシーンみたいのはないんだけど、皇太子妃として世継ぎを産むのは自分の義務と思ってるヒロインが、責任感、家族愛のみで身体を重ねていくとしたら、お互いに辛すぎるなー、と無い場面を空想してなんともいえない気持ちになる。
溺愛ではあるが皇太子の虚しい一方通行だし、爽快なざまあで、やり込めるお話でもない。
万人受けはしない作品と言えるかと。
ついついレビューが長くなってしまうのがわかります。
ラノベにしては硬めの文体でもある。
いろいろ書きましたが、面白い作品ではありました。
最近のレジーナ、方向転換したのか、なかなかに気になる作品が多い。次巻も期待。
あ。脱字が多いのだけ少し気になった。

#深い

1
2023年06月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

初志貫徹!
ランドン殿下の改心と溺愛の加速ぶりに、もしかしてジョージアナもほだされるのではと危惧していたら、ちゃんと貫き通してくれました。
もう彼女は未来永劫かつてのような愛を返しはしない。
どれだけ彼女に謝罪しようと。
どれだけ彼女を溺愛しようと、もう決して。
それもまた夫婦の形。
しかも国のこれからを担う責任ある立場の夫婦であるなら、結婚は契約だ。
世継ぎを生むのは義務で、仕事だ。
そこにもう愛はいらない。

ここで安易に二人は愛し愛される仲になってハッピーエンドな流れにしなかったところが本当によかった。
本編自体はハッピーエンドではあるのだが、恋愛的ハッピーエンドかと問われたら否と答えるしかないという。
国としてはまさしくハッピーエンド。
皇太子は愚かな行為を改め、政治的に立派な手腕を振れる人物となった。
皇太子妃も己の役目を弁えた、優秀な人だ(ジョージアナである)
ジョージアナの実家も、きっとこれから兄が父母がどうにかしていくだろう。
安易なハッピーエンドだったなら、他キャラクターの特に皇太子の成長はなく、国は傾いていたかもしれない。
安易な恋愛的ハッピーエンドで終わらない、そこがこの作品の持ち味。
まあ殿下はよかれと思ってやったことが裏目に出て、何だかんだでジョージアナの期待を上げては落としていたから、振り返ってみればやはり再び愛せる可能性は低かったようにも見えるし。

作中に的確すぎてめちゃくちゃ痺れた描写があった。
ジョージアナは折れた花を地面に投げ捨てて言う。
その花に謝罪し、愛を込めて、折られる前の元の姿に戻して差し上げてと。
重ねて彼女は言う。
決してそんなことは不可能だと。
だから、もう謝罪は不要だと、不毛なのだと。
彼女は不可逆的に折られてしまったのだ。
無自覚だった婚約者によって、家族によって。
いくら彼らが後から改心し、恋心に気付き、関係性の過ちに気付き、謝罪をし、愛を注ごうと、戻らないものは戻らない。
そうでしか生きられないようにしたのだ、他ならぬ彼らが、ジョージアナを。
何たる皮肉。

ジョージアナは悟って諦めて、自分なりの夫婦の形を見つけた。
その姿はかつて視野狭窄的に皇太子を愛していたころより余程生きやすそうにしていた。
ただジョージアナの友人を除く他キャラは、この先ずっとジョージアナにしでかしたことを背負って生きていく。
この先もう二度と彼女が同じ思いを返してくれないことを思い知らされながら。
特に皇太子はある意味地獄の日々かもしれない。
愛している人に愛を返されない日々を、それでも愛する人のそばで送らなければいけないのだから。
同情は、できないけれども。
自分で蒔いた種だから。

1
2023年05月14日

ネタバレ 購入済み

続く…んでしょう

皇太子の婚約者として努力を惜しまない、公爵令嬢アビゲイル。皇太子も決してバカではなく、努力家で表裏をつかえる仕事に対してはできる人間です。でも学園に入学したとたん堂々と浮気をしている彼にあれこれ苦言をいうも聞き入れられず…というのはよくある設定だけど、彼女は親や兄妹と『素』の家族関係が築けなかった分、皇太子との将来で相思相愛の関係を強く夢見すぎて逆に疲れてしまい、ついに諦めることに。
これがこの本のタイトルにある『婚約者を想うのをやめました』。
いままでの展開なら、アビゲイルは悪役令嬢の立ち位置になったかもしれませんが、彼女はとてもできた人なので皇太子の一切の行動を黙認することにします。

それぞれの思いと葛藤、そして政治的なあれこれにまきこまれているんですが、この巻ではおわってなさそうです。
その後、この2人がどうなっていくのか、気になります

#切ない #ドキドキハラハラ

0
2023年06月13日

ネタバレ 購入済み

なるほど

婚約者にざまぁするお話かと思ったら、全く違った。完璧な令嬢である王太子妃が、心を壊して、それでも自分の責務を全うしよう決意するところから始まる。周りも変化するけど時すでに遅し。それぞれの登場人物の感情の機微を書いているので、とても切ない。でも、全体的に重たい。レビューが高くないのも分かる。

#切ない #深い #じれったい

0
2023年10月18日

匿名

ネタバレ 購入済み

ハッピーエンドではあるけれど

よく虐げられている子供の話があります。食事も碌に与えられず着るものも寝るところもなく、という感じで。この作品のヒロインはずっと皇太子の婚約者として育てられいるので、そういうことはありません。しかし、人には心があり愛情が必要。両親からは将来の王妃としての資質のみを求められ、兄からは愚鈍と罵られ、婚約者からは見向きもされなくて。家で彼女の心を辛うじて護ったのは専属の侍女だけであり、学校ではたった二人の友達だけだった。彼女は生きるための衣食住には困らなかったけど、その心は冷え切ってしまいます。そんな中彼女は皇太子に、もう愛さないと宣言し、自分の心を守るのです。彼女の変化に、戸惑い、自身の行為を振り返る家族と皇太子。このお話では、皇太子とのある意味和解が成り、前を向くところで終わります。まぁ、家族とは、分かり合えることはないかもしれませんね。

#深い

0
2023年06月13日

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