【感想・ネタバレ】太平記 五のレビュー

あらすじ

観応2年(1351)2月高師直・師泰が討たれた.延文3年(1358)4月には足利尊氏も病死し,12月に義詮が征夷大将軍に就任した.南北の争いが続く中,康安元年(1361)には京都で大火・疫病・大地震が発生,南朝軍が進攻した.有名な「神霊矢口渡」や大名佐々木道誉のエピソードも挿まれ,バサラの時代が語られる.(全6巻)※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.

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Posted by ブクログ

西源院本に現代文でも分かるよう、訳と注を配置している。
高師直・高師泰らが討たれた後、再び足利尊氏と足利直義が
不和に。騒乱後、降伏した直義は亡くなり、更に数年後、
尊氏も54歳の生涯を終える。そして足利義詮が二代目将軍に。
だが、将軍方と南朝の争いは未だに続き、幕府内でも対立が。
・凡例 ・全巻目
第三十巻  第三十一巻 第三十二巻 第三十三巻
第三十四巻 第三十五巻 第三十六巻
・付録 系図(清和源氏系図(一)・清和源氏系図(二))
    『太平記』記事年表5
[解説5]『太平記』の時代――バサラと無礼講
・地図 大宰府周辺図 紀伊国関係図 

南北朝時代が舞台の歴史読み物「太平記」。
足利直義、将軍・足利尊氏、阿野廉子の死。
そして後光厳天皇の即位、足利義詮が二代目将軍にと、
新旧の入れ替わりになる中、戦乱の世は未だ終わりが見えず。
京の都は火事と戦乱での破壊で、住む人が離散する有り様に。
更に公家の困窮と武家の富貴の対比が
権力者の変化を物語っています。
また、住吉社の松や楠が折れる、大地震、大津波、
6月に雪、大嵐、そして疫病。
足利直義の毒殺の噂、崇徳院のたたりでの細川繁氏の怪死、
騙し討ちで自死に追い込まれた新田義興の怨霊、
後醍醐帝らの霊が夢になど、不穏な出来事が続発。
戦記物語の部分は迫力満点で、奮闘あり、一騎打ちあり。
南朝、幕府、幕府内での権力争いでの、それぞれの陣営の
参加武士の一覧が複数ありますが、その中には裏切りや謀反、
離反等が見えてしまう。佐々木道誉も行動してますし。
また、なんだか清和源氏の末裔同士の争いの状況も。
というか、細川、畠山、赤松、斯波、土岐など、
応仁の乱までも争いが続いているんだなぁ。
笛吹崇(峠)の戦いでは、長尾弾正と根津小次郎が足利尊氏に
挑む姿が・・・って「逃げ上手の若君」のあの二人?
とは違うようだけど、マンガに反映されたら面白いなぁと、
ちょっと期待しています。
あと、解説5のバサラと文化の話が興味深かったです。

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2024年11月01日

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