あらすじ
出版社に転職した僕は、先輩の香奈に一目惚れし、「落とそう」と決意する。だが、まったく振り向いてくれずに困惑していたところ、突然彼女から「今夜、セックスしましょう」と誘われ、一夜を過ごす。その後も奇妙な関係が続いていたある日、僕は彼女の自宅で不審なビデオを発見してしまう。そこには衝撃の秘密が映し出されていた――。男と女の新たな関係性を説いたSM青春小説の誕生!
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Posted by ブクログ
最高の片思い。この作品はそれに尽きると思う。
隷属関係というのは、尽くす尽くされるということではあるが、あくまで成長するための手段でしかない。
執着を自分に向けさせることがどれほど難しく、そして切ないか・・・。
女性が社会にでて男性と平等に扱われるようになり、プライドをもつことができるようになった今、誰かに従順したいと思うようになるのは男女問わず心のどこかにあるのではないだろうか?
あとがきにも書いてあるが、やはり平等な世界ほどうまく回らないものはないのかもしれない。
Posted by ブクログ
リリー・フランキーさんの帯びに惹かれて買ったよ。
最初はただのエロ小説かと思ったけど予想を裏切る面白さでした。
入り組んだ構成がなかなか読ませます。
香奈が卒業するときはちょっと感動した。
タイトルまでたどり着く経緯の物語。
改題したら買いにくいじゃんって思ったけど、内容読んだ後だとこっちのタイトルのほうがしっくりくるな。
Posted by ブクログ
「官能小説」だと言われている小説。
主人公は出版社に転職した男の人。
以前から、それなりにモテいて、あまり女の人にも困ったことないタイプ。
けれど、転職先で出会った人妻である香奈という女性に一目惚れする。
そして「落とそう」と決意するも、一向になびいてくる様子がない。
自分に自信があったがために、余計に困惑する。
ところが、ある日突然、香奈から「今夜セックスしましょう」というメールが送られてきて、一夜を過ごすことになる。
その後も、主人公から香奈に声をかけても無視されるが、香奈から一方的に誘われる日々が続く。
そんなある日、彼女に自宅に呼ばれた主人公は、そこで、「ご主人様」と呼ばれる男と香奈との行為の一部始終が映されていた。
という話。
「ご主人様」と呼ばれる男は、主人公に会わないながらも、主人公を使って香奈を調教していて、その事実を知った主人公は……という話でした。
とりあえず「官能小説」というカテゴリわけに入っているから、やはりやってるシーンがメインなわけですが。
どちらかというと、主人公と香奈のシーンよりは、主人公がビデオで見ただけの香奈と「ご主人様」の話の辺りの方がメインな気がしました。
そして何よりも、余りえろくない(苦笑)
いや、この本の場合、行為自体よりも、いかに香奈が調教されていくか、という「調教される」というところの方がメインなので、そこまでえろい必要はないので、いいですが……。
個人的には、これの続編である「ご主人様と呼ばせてください」よりも、こっちの方が萌えました。
やっぱり、ある程度直接的な接触がないと萌えないんですよね……。
でもやっぱりうーんとうなりたくなるような気持ちがあって。
それは何でかというと、香奈があんまりにも主人公に対して、機械的事務的で、主人公とするときももうちょっと色気のある描写になればもっとよかったんじゃないかなー……と思います。
いやいややってた最初の方はしょうがないけど、「感じた」はずの行為の時もものすごく義務的なのはどういうことなのか……
でもまぁ、それが本当の意味での「官能小説」レーベルから出てない理由なのかなー……とはちょっと考えましたが。
話のトリックとか、シチュエーションはよいと思うので、後はもうちょっとやってるシーンに色気がほしいなー……と、感じました。