あらすじ
出版社に転職した僕は、先輩の香奈に一目惚れし、「落とそう」と決意する。だが、まったく振り向いてくれずに困惑していたところ、突然彼女から「今夜、セックスしましょう」と誘われ、一夜を過ごす。その後も奇妙な関係が続いていたある日、僕は彼女の自宅で不審なビデオを発見してしまう。そこには衝撃の秘密が映し出されていた――。男と女の新たな関係性を説いたSM青春小説の誕生!
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Posted by ブクログ
「隷属というのは、他のものに対して寛容になるということ」。この言葉だけ聞くと不思議に思うかもしれないけれど、最後まで読めば納得できる。
評価が分かれるのはSMを扱っているからだと思う。作品の出来不出来ではなく、読者が受け入れられるか受け入れられないかが評価に影響を与えている。
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性癖をジャンル、と呼ぶその世界には共感できなかったが、至る所に出てくるさりげないセリフに男女という性別を超えた人間性に対する普遍性を感じ、官能的な描写以上に心に刺さった。
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名著再読シリーズ。
官能小説界の金字塔。
こんな夢物語あるわけねーと嗤うか、不思議なリアリティに息が詰まるか、読む人を選ぶ本作ですが、後者の方には主体性と従属、そして世界観について感受性の実りの多い逸品です。
ちなみにリリーフランキーの解説も最高。
Posted by ブクログ
またもや書店レビューに釣られ購入。
SMの奥にあるモノをチラッと見せられた感じで、衝撃的でした。抱いていた偏見が変わったかもしれません(笑。
関係性が重要で結構深い世界なんだなーと、ちょっと目からウロコです。
このシリーズを1冊ずつ順番に読んでる途中です。
Posted by ブクログ
サタミシュウ、本名重松清。だそうです。たしかに言われてみれば重松清っぽい。
家族ものばっかり書いてるわけじゃあないんですね。
で。この本ですが、エロの皮を被って随所でいいこといってる気がします。騙されたと思って読めばいいです。
最終的には大沢祐香でジャケ買い!
Posted by ブクログ
前から気になってたんだけど、買うのを忘れてた。で、やっと購入したのですが。
すごく面白かった!内容は確かにエロい。でもちゃんと下地があるエロさって言うのかな?う〜んと、感情がある。“隷属する”ってのは性的な意味じゃなくて、だれでもあるんだろうなぁ。と思ったり。ご主人様の言っている事に、なんとなく納得してしまったり。
最後の香奈とご主人様のセックスを見ながら僕が泣いてるシーンでは、読みながらこっちも泣きそうになった。
Posted by ブクログ
この本は、とても興味深い本だ。
エロいことをたくさん書きつづっているにも
かかわらず、爽やか。
著者が最も言いたいことであろう、
「関係性」というキーワードはしっかりと
読者に刻みつけられる。
こういう本を読むと読まざるとにかかわらず、
常識って何なんだろうな、とよく思うことがある。
続編の「ご主人様と呼ばせてください」は、
イマイチであった。
Posted by ブクログ
話題のあれなので前から気になっていて、檀蜜周りが騒がしくなってきたので読んでみたのですが、すごいよく考えられてる中身で普通にかなりおもしろい。リリー・フランキーの解説通り、『青春小説』的な部分がすごいあってぐちょぐちょしてない。精神論とか、スポーツ系の部活みたいな印象。
表紙が大沢佑香なの。
Posted by ブクログ
久しぶりに本を読もうかと思って書店を歩いてたとき、見たことがある人(AV女優)の写真が表紙に写ってたったのがきっかけで買った。ジャンル的には官能小説なのかもしれないが、官能小説を読んだことがないからよく分からず。内容的にはSMの話になるのかな。
何気に結構面白かったです。エロがということではなく、物語が。色々思うところもあり、日常生活に少し影響が出そうな雰囲気。お薦め、していいのか微妙ですが、結構お薦めです。
「奴隷になるということは自由を奪われることではない。隷属というのは、他のものに対して寛容になるということなのだよ」
Posted by ブクログ
最高の片思い。この作品はそれに尽きると思う。
隷属関係というのは、尽くす尽くされるということではあるが、あくまで成長するための手段でしかない。
執着を自分に向けさせることがどれほど難しく、そして切ないか・・・。
女性が社会にでて男性と平等に扱われるようになり、プライドをもつことができるようになった今、誰かに従順したいと思うようになるのは男女問わず心のどこかにあるのではないだろうか?
あとがきにも書いてあるが、やはり平等な世界ほどうまく回らないものはないのかもしれない。
Posted by ブクログ
リリー・フランキーさんの帯びに惹かれて買ったよ。
最初はただのエロ小説かと思ったけど予想を裏切る面白さでした。
入り組んだ構成がなかなか読ませます。
香奈が卒業するときはちょっと感動した。
タイトルまでたどり着く経緯の物語。
改題したら買いにくいじゃんって思ったけど、内容読んだ後だとこっちのタイトルのほうがしっくりくるな。
Posted by ブクログ
美しい官能小説。
SMのお話。ちょっと不倫。
情熱とか、執着とか、隷属とか、他人には伝わりにくい感情が、伝わってきます。
官能は入っているのに、エロいだけでは終わらないさわやかさ。
Posted by ブクログ
確かに官能小説のようにどろどろはしておらず、爽やかな印象。30代の青春・・・(性春?)小説。
ところで、結局サタミシュウっていうのは誰なんでしょうか?重松清?村上龍?
Posted by ブクログ
大人用SM青春小説。
解説では、リリー・フランキーが
『大人になってしまったけど、まだ“ムーディー”には成りきれない30代の人々が、もう一度青春に立ち戻り、次なる青春的なものを感じることの出来る小説』と絶賛している本。
『奴隷になるということは自由を奪われることではない。隷属というのは、他のものに対して寛容になるということ。』
私の感想としては、
SMの世界を新たな視点で見られる本だと思う。
Posted by ブクログ
リリーフランキー氏の帯のコメントで何気なく手にしました。あらゆる意味で、衝撃的でした。3部作のようで、2作目「リモート」手許にはありますが、読み出すのが少しこわいです。
Posted by ブクログ
壇蜜が主演の映画ということで、DVDを見たあとに読みました。
最初は性描写が激しく電車の中では読めないくらいだったけど、あとがきでリリーフランキーが言うように"青春を取り込んだ青春小説"とも言えるように奥が深い内容だな〜と思いました。
あたしもこの御主人様に出会って調教されて女として磨かれたい。
色気と魅力がある女性になりたいと思わされる本です。
Posted by ブクログ
官能小説の類を読むのは初めて。
読み始めはやっぱりこういう系って苦手…と思いながら読んでいましたが、中盤に差し掛かるころにはどっぷりハマってしまいました。笑 登場人物も少なく、キャラクターも親近感をすぐに抱けるため読みやすい。何より、ただの官能小説ではなく、ラストがどうなるのかワクワクさせられる展開が面白かったです。著者の他の作品も読んでみたいです。ただ一つ、個人的には香奈のイメージが壇蜜さんとはかなり違います。
Posted by ブクログ
壇蜜主演で映画化されたSM青春小説。
「SMとは嗜好ではなく関係性の問題」。倫理もプライドも棄てた上でプレイを行うことは、真の関係が構築されなければ不可能である。そんな関係にあるパートナーに出会えることは幸せと思う。
それにしても、覆面作家サタミシュウとは誰なんでしょう。
Posted by ブクログ
「官能小説」だと言われている小説。
主人公は出版社に転職した男の人。
以前から、それなりにモテいて、あまり女の人にも困ったことないタイプ。
けれど、転職先で出会った人妻である香奈という女性に一目惚れする。
そして「落とそう」と決意するも、一向になびいてくる様子がない。
自分に自信があったがために、余計に困惑する。
ところが、ある日突然、香奈から「今夜セックスしましょう」というメールが送られてきて、一夜を過ごすことになる。
その後も、主人公から香奈に声をかけても無視されるが、香奈から一方的に誘われる日々が続く。
そんなある日、彼女に自宅に呼ばれた主人公は、そこで、「ご主人様」と呼ばれる男と香奈との行為の一部始終が映されていた。
という話。
「ご主人様」と呼ばれる男は、主人公に会わないながらも、主人公を使って香奈を調教していて、その事実を知った主人公は……という話でした。
とりあえず「官能小説」というカテゴリわけに入っているから、やはりやってるシーンがメインなわけですが。
どちらかというと、主人公と香奈のシーンよりは、主人公がビデオで見ただけの香奈と「ご主人様」の話の辺りの方がメインな気がしました。
そして何よりも、余りえろくない(苦笑)
いや、この本の場合、行為自体よりも、いかに香奈が調教されていくか、という「調教される」というところの方がメインなので、そこまでえろい必要はないので、いいですが……。
個人的には、これの続編である「ご主人様と呼ばせてください」よりも、こっちの方が萌えました。
やっぱり、ある程度直接的な接触がないと萌えないんですよね……。
でもやっぱりうーんとうなりたくなるような気持ちがあって。
それは何でかというと、香奈があんまりにも主人公に対して、機械的事務的で、主人公とするときももうちょっと色気のある描写になればもっとよかったんじゃないかなー……と思います。
いやいややってた最初の方はしょうがないけど、「感じた」はずの行為の時もものすごく義務的なのはどういうことなのか……
でもまぁ、それが本当の意味での「官能小説」レーベルから出てない理由なのかなー……とはちょっと考えましたが。
話のトリックとか、シチュエーションはよいと思うので、後はもうちょっとやってるシーンに色気がほしいなー……と、感じました。
Posted by ブクログ
本名では名の知れた作家というのが気になって読んでみました。
9割がたエッチしてる。半分くらいでお腹いっぱいって感じだったけど、最後はなんだかちょっといい話っぽい?
官能小説は初めてなので比較対象がなくて、単なる「官能小説」ではない、という評判が妥当なのかどうかはわからないけど、お腹いっぱいになりつつも、一気に読めました。
Posted by ブクログ
エロ小説と言っていいのだろうか。でも内容はエロです。
ただ単にエロって言えない。何て言うんだろう、人間ってそうだよねって思わせてくれる何かがあるんです。
小説なのであまり具体的な内容は書きませんが、人間の持っている性というか、そういうものがどこか浮き彫りになっていて、それが嫌に感じない。そういう気がしてならない。
ちょっと、それはどうなんだろうって言い方をすると、夏目漱石とか太宰治とかああいう人たちの暗い話を読んだ時に感じる何かに凄く近い感覚が読み終えた時にありました。ただしい感想かわかりませんか、とても不思議な魅力を持った物語でした。
Posted by ブクログ
確かに官能小説とは違う何かを感じる。
でも、リリーさんが言ってるような爽やかさではなかったように感じた。
読み終わって、ちょっと「なるほどなー」と思った。
Posted by ブクログ
文庫本の帯に「リリー・フランキー氏絶賛」と書いてあったので、購入。
リリー・フランキー氏と言えば、たしか「東京タワー」で有名な作家だけど、氏の本は読んだことはない。
「SM小説なのになぜ爽やかな匂いがするのだろう」とも書いてありました。
確かにSM小説ですが、それを通しての作者のメッセージはしっかりとあるように思います。
その点が、普通のSM小説とは違う。
しかし、表現方法はかなり「性的」ですので、人によっては顔を背けたくなるような部分もあるかも(多いかも)。
Posted by ブクログ
SMは関係性というのが、目ウロコだったけど、実際にありえないだろうなあと思うけれど、それは私の想像力が貧困だからだろうか。重松清の本だというから読んでみたけど、違う気がする。松久淳という説もあるそうだけど、いったい誰?