あらすじ
高校卒業から10年。クラス会で再会した仲間たちの話題は、人気女優となったクラスメートの「キョウコ」のこと。彼女を次のクラス会に呼び出そうと目論む常連メンバーだが、彼女に近づこうと画策することで思春期の幼く残酷だった“教室の悪意”が、まるでかさぶたを剥がすようにじわじわと甦り、次第に一人また一人と計画の舞台を降りてゆく……。28歳、大人になった男女5人の切迫した心情をそれぞれの視点から描き、深い共感を呼び起こす。圧巻の長篇心理サスペンス。
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
最後の最後に名前やニックネームに隠されたトリックに気付いて、読んでいて感じていた分かりにくさには訳があったのかと納得がいった。それを踏まえた上でもう一度サーっと読み返してみたら、発言の真意や作者の伝えたいことがようやく見えてきた感じがして、読み返してよかった、そして自分の読解力の低さも感じた笑
◾️過去の栄光とトラウマ、恨みに取り憑かれた人たち
むしろ今が充実していないと足が遠のく印象だったが、年に数回会うだけなら、多少の誤魔化しがきくから、過去に取り憑かれた人たちの安心の場になっているパターンがあるのか。。。
そんな人たちが、キョウコに諭されたり?、自ら悟ったり、他のことに興味が出たりして、次々舞台から降りていく。一見ネガティブなように見えて、むしろ今を生き始めたわけで、よかったよかった。
あと過去の出来事って、思い違い、記憶違い、誤解の嵐。だからこそそんなものに囚われたって意味がない。
◾️主要メンバーの読後の印象
聡美: 応援したい!
意外と物事の本質が見えていない、タイムリミットを感じながらも自分を信じてるピュアさ、素直さ。聡美以降は毒が強過ぎて、一章が聡美なわけがわかる。だからこそ映画には登場せず驚き。
成功してほしい!
さえこ: 非常に痛い
本気で修と関係を持っている自分をみんなが羨むと思ってる。そんなわけがない!!!何年前の話?おまけに不倫だぞ!目が覚めて本当に良かった。物事をうがって見過ぎ
ゆき:嘘つきすぎでしょ。。
とはいえ子供の時からの一貫した思い(洗練された女性、ティファニーに行きたい)を持ち続け、正社員登用試験を受け続け、実は努力家なのかもしれない。救われてほしい。特に映画オリジナルの今ニューヨークにいる、って一言、虚しかった。叶えてほしい
島津:現実世界でやっていけるぞ!
仕事もできて、合コンにも誘われて、高校時代が人生の黄金期と思っているようだが、そんなことないぞ!最後は気づけたようでなにより。
響子:
本ではずっと日陰の存在だっただけに、水川あさみの印象がめちゃ強い。彼女も島津と同じで今の世界で羽ばたいてる。恥晒しって言ってたけど、そのプライドと忍耐強さはとりあえず素晴らしい。自戒の念もあったのかな。
修: 人生舐めてそう
映画にもほぼ出てこないし、本でも独立した章がない。修には夢や意思を感じないし、見栄っ張りな小物だけど今を楽しむっていうマインドは持ち合わせてそう。実家も太そうだし、さえこからの依頼がなくなっても飄々と生きていくのかな。
いやまてよ、作者からも見放された存在って可能性も、、、?怖
◾️私は過去に囚われてるか?
忘れっぽい性格だからかそんなことはなさそう。いくら学生時代に達成したことがあっても、でも今の自分は思い描いていたようにバリバリキラキラは働けてないなって。どうしたって大事なのは今!
学生時代の痛い行動も29にもなると、まあそれでも仲良くしてくれてる友だちがいるからいいか、って感じ
◾️共感ポイント
☀︎自分は選んでここにいる、そういうことにしておきたい
☀︎居場所がなくなってきてる。タイムリミットの音がする
☀︎突き抜けた美しさは別格
あとは過去への執着であれ、強い意志を持った人たちが多くてそこは憧れたかも
Posted by ブクログ
めーちゃくちゃおもしろかった❕
辻村先生の心理描写、本当にすごい共感できるところもあって、読み進める手が止まりませんでした
途中でキョウコのことがよく分からなくなっていって、
謎が解けた時の爽快感もあって、さすがでした
今回、語り手にならなかった人たち(キョウコ、貴恵、清瀬など)視点の話も見れたらいいなあと思ったり。笑
Posted by ブクログ
伏線やミスリードが含まれていて最後まで読んだ後すぐに最初から読み返した
響子と今日子がいるとは、、予想もしなかった
途中で1人1人集まりから離れていくのをマイナスに捉えていたけれど
島津や聡美は過去の居場所より今の自分を受け入れて一歩踏み出したのかな、と感じた
ミステリーとしても面白かったが
紗江子の男と縁がなさそうなのにイケメンでクラスの一軍に相手にされている、だけど本当は小物の男だとわかっていて離れられない描写がリアルだった
どんな環境でも自分という芯があり誰にでも同じような態度で接するキョウコは太陽のような存在だな、と思った
Posted by ブクログ
好きです。貴恵が紗江子のために、真崎を殴り、東京に駆けつけるくだりにはじんとしました。女同士のドロドロとした嫌な姿を描き、そこから友情もしっかり感じさせてくれる。高間も自分自身をとことん追い詰め、罪を償おうと必死で、自分勝手だけれど悪い印象はありません。逆に由希は内面が分かっても苦手。キョウコに隠された秘密が明かされてから、誰が誰だかと少し混乱しましたが、おもしろい作品でした。私は辻村さんが描くどうしようもない、けれど必死な女たちが好きみたいです。良かった。
Posted by ブクログ
学生時代のヒリヒリした感じがとてもリアル。こういう事あったな、こういう人いたなと自分の昔を振り返りながら読んだ。
腑に落ちない所もあったけど、立場が違うと見え方も違うんだなと思えた。
登場人物が分かりにくいなと思いながら読んでいたら、そういう事だったのかと途中で納得した。
Posted by ブクログ
二章の紗江子、三章の由希のストーリーが抜群に良い。
ここからかぁ。辻村深月の十八番、ありふれた心の動きを言語化してドラマを成立させる技術。素晴らしすぎる。
今回は名前の叙述トリックですね。響子と今日子。リンちゃんは倫子じゃなく、鈴原今日子。
女優になったから「キョウコさん」と呼ぶ。めちゃくちゃうまい。
そうは思うんだけど、でも、各主観人物の思考の中で、キョウコの話題の後で響子の回想をするシーン多かったような。別人て分かってたらそんな思い浮かべ方はしないはずだと感じ、ミスリードのために思考の流れが不自然になってる気がした。
それに、叙述トリックは、もうお腹いっぱい。
冷たい校舎の〜でも、子どもたちは〜でも、凍りのくじらでも、名前探しの放課後でも。
さすがに、頻度が多くて、またか、と思ってしまった。
最終章の主観人物が響子で。
最も感情移入しづらい人でフィニッシュなのも、ちょいひっかかった。
それでも感情表現のリアリティは圧巻。さすがです。
ちらっと環が出てきたかな。スロウハイツの。
Posted by ブクログ
最初なんか難しいかもって思ったけど読み進めてくうちに人間関係の構図が見えてきて、読めば読むほど面白かった。
さすが辻村深月さんって感じの人間の感情とかヒエラルキーとか心のうちで考えてる暗い部分とかの表現が綿密ですごく引き込まれた。
響子とキョウコが同一人物じゃないとわかった時の衝撃と倫子でリンちゃんかと思ってたのになんか謎の違和感があって、実際違う人物だったのもすごすぎて面白かった、、
前に読んだ食堂かたつむりの主人公が倫子でりんこ読みだったからめちゃくちゃ騙された(笑)
フリガナがなくてともこなのかりんこなのかと思ってたけどみつこっていう読み方もあるんだと初めて知った。