あらすじ
中谷美紀主演の映画「7月24日通りのクリスマス」の原作。普通の女には、平凡な未来しかないのかな?? でも、一度くらいはドラマみたいな恋をしてみたい――。平凡なOL・小百合に差し伸べられたのは、高校時代、誰もが憧れていた先輩の逞しい腕だった。不幸な恋の結末を予感しながらも、自分の気持ちに正直に生きようとする小百合の「いま」。最も注目される作家が紡ぐ、恋の奇跡!
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Posted by ブクログ
続きが気になり、あっというまに読んだ。
主人公が住んでいる街をリスボンに見立て
実際の店名や道の名などを変えて話が進んでいくのだが、
現実に知る街がそうされているわけではないからか、
読みにくいということがなかった。
実際にありそうな話のなかで、ドキッとするうまい表現や言い当て妙な重なる気持ちが
いくつも。
ここまで読んだ吉田作品のなかで一番好きな一冊。
Posted by ブクログ
書評にも何回か掲載されたこともあるみたいで
吉田修一のなかでも代表作なのかな?
地方都市に住んでいる小百合
ちょっと美形の弟・耕治がいる
だけど弟の彼女・めぐみが平凡すぎて似合わないとイライラ
そんな時、同窓会があってそこであったのは
憧れの先輩・聡史
イライラしてる小百合に先輩からお誘いがあって
東京に向かおうとする小百合だけど
前に本屋であったある一人の青年がいて・・・
という話なんですが(大雑把すぎやわ)
個人的にめぐみと小百合が話してる時
めぐみが言ってたこと
”耕治と付き合う前の自分は燦々たる結果で
どうしてこんなに男の縁がないのか
自己分析したんです”
その分析結果が
何か自分にめっちゃ似てて笑ってしまった
ああ、そうだよね、Mayoもそういうタイプやわ
って・・・何かちょっとだけ勇気をもらいました
最後に小百合が言ったひと言
『私も1度くらい間違ったこと、してみる』
上手く伝えられないけど
恋愛に悩むヒトにはちょっといい薬かも?
Posted by ブクログ
長崎が舞台とのことで読んでみたけれど、あからさまな長崎の描写はない。
平凡な女性小百合が、亜希子先輩に利用されたり、その旦那さんに期待してちょっとショックを受けたり、聡史と再会して穴埋めに使われてるのが分かっても嬉しかったり、なぞの警備員が出てきたり弟の彼女と闘ったり。いろんな人の機敏が描かれていて一気に読んだ。間違ってる、分かってるけど、行ってくる、その清々しさに勇気づけられる。
Posted by ブクログ
港街に小さい頃から住んでいる本田小百合。
二枚目の弟が自慢で、自分の街をポルトガルの街と重ねて過ごす日々。
高校の同窓会をきっかけに、かつての憧れだった先輩と再会し、気持ちが揺らぐ。
そんな中誇りに思う弟の彼女が妊娠したり、上司が離婚してしまったりと、色々と動揺する。
自身の恋も揺らぐ中で、弟の彼女の言葉に勇気づけられて、前へ一歩踏み出した。
最初弟が自分の彼女じゃなくて、父と親しくしてる女性を妊娠させたのかと勘違いしてた(死
「自分は何色だと思います?」が印象的だけど、
話の中では深く突っ込んでこなかった。
目次が愉快な感じで内容も愉快なのかと思ったら
意外なところで目次が繋がってて納得。
なんとなく長島有/泣かない女はいないを思い出した)^o^(