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Posted by ブクログ
この本の感想を一言で言うなら、己の異物感。主人公アリスの目線で本を読み進めていくが、登場人物との会話が全然噛み合わない。というか、登場人物らの言っていることがよく分からない。共感できない。読んでいる途中から、共感の試みや理解することを放棄したほど。だから、自分って異物なんかなと感じた。
それでも歩みを進めないアリスは強いと思ったし、最後の裁判で声を上げるところも応援しながら読んでいた。
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これも何度手放しても買ってしまう本。
他のアリスも読んではみるが、ピンとこない。
結局、自分の中では矢川澄子翻訳版が一番しっくりくる。
例えば
88-89ページ
'Would you tell me, please, which way I ought to go from here?'
「あのう、わたくし、ここからどの道を行けばいいか、教えていただきたいんですけど」
'That depends a good deal on where you want to get to,' said the Cat.
「そりゃ、あんたがどこへ行きたいかによるわな」とネコのこたえだ。
'I don't much care where—' said Alice.
「どこだっていいんですけど──」
'Then it doesn't matter which way you go,' said the Cat.
「そんなら、どの道だってかまわんだろ」
'—so long as I get SOMEWHERE,' Alice added as an explanation.
'Oh, you're sure to do that,' said the Cat, 'if you only walk long enough.'
「──どっかへ行きつけさえすればね」アリスがいいそえると、ネコはネコで、
「あ、そりゃ行きつけらあ。ちゃんと歩きつづけて行きさえすりゃあね」
こんな具合(と、アリスを読むと言いたくなる笑
少し気取った言い回しと、他の翻訳にはしっかりと全文についてくる「と、アリス」「とネコ」の部分が省略されているのも読み易い。
「らしさ」を求めると、この翻訳が一番自分好み。
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何度読んでも頭に入らない内容。
だからこそ何度も楽しめているのだが。
テニエルの不気味なイラストもすばらしいが、やはり金子国義のイラストは一級品!
もっともっとイラストがほしい!
言葉遊びの面は、よくわからず。
(矢川澄子の訳はいいと思うけど)
ただびゅんびゅんと流れていくイメージの像を追うのみ。
アリスは現代においてかなりハイクラスに位置する象徴的キャラクターだけど、何がそれほど人をひきつけるのか。
たぶん童話と小説の違い。
童話の主人公はみんな理性的・常識的人物。
それが歪んだワンダーランドを旅するので、現れるキャラクターやオブジェが純粋に「楽しい」。
それに比べて現代小説は、主人公が歪んでいる。
社会からの抑圧であったり、性的抑圧(結局は社会の要請だが)であったり、対人関係であったり。
単純な楽しみが得られない。
アリス物語のいいところは、アリスが常識的人物であり、なおかつワンダーランドを比較的容易に受け容れる体質であるところである。
(冒頭の兎穴や、「わたしをお飲み」など)
最後の最後で「あんたたちなんて、ただのトランプじゃない!」という台詞が現れるのは、
物語をカーニバル的に終えるという意味合いもあるが、アリスのこういう微妙な性格を示している場面でもある。
白紙でもなく、びっしり書き込まれた真っ黒な紙でもなく、可塑性(プラスティック)があるということ。
「おしまいに姉さんは、この小さな妹が、このさきいちにんまえの大人になったときのことを想像してね」で始まる最後の段落は、
今回読んで気づいたのだけれど、たぶんキャロル自身の思いでもある。
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昔からよく聞く物語(童話?)だが、まともに全話を覚えてなくて改めて読んでみたら、こんなにも不思議な物語だったのか、と思った。最近、アリス症候群という子供特有の症例があるが、なるほどな〜と納得した。今からすると自分も子供の頃、実はあれはアリス症候群だったのかもと思える。
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以前読んだ時はあまりにストーリーを重視し過ぎて、そんなに面白いと感じなかったが、今回はことば遊びや不思議な世界観を楽しむことができた。〜でね、と読者に語りかけるような文章で、小さな子に寝る前のお話として語りかけている光景が目に浮かぶ。訳者の方は世界観を壊さないよう、とても丁寧に訳されたことがよくわかる。苦労されただろうな。
今再読すると、アリスの孤独をひしひしと感じた。世間一般に常識的な人がおかしいと思われる世界。裏を返せば、生きづらさを感じている人には世界はこんな風に見えているのか。
ジョン・テニエルの挿絵バージョンも読んでみたい。
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【名作文学を読む】
シュヴァンクマイエルの映画『アリス』を観て、あれ、これってどこまで原作に則ってるんだ? てか原作ってどんな感じやったっけ? と思ったので、この際きちんと原作を読んでみることにしました。
『不思議の国のアリス』はあまりにも有名なゆえ、沢山の翻訳家がキャロルの世界を紐解いています(100種類以上はあるとかないとか)。そのため翻訳者によって少々印象の変わってくる『不思議の国のアリス』なのですが、自分は矢川澄子さんの訳を選びました。金子國義氏の挿絵も大きなポイントを占めていますね。
気になる本文はなるほど「小説のシュルレアリスム」の嚆矢と言う人がいるのも頷ける内容で、狂っていると言うよりは絶妙な会話のズレ具合で、終始困惑したりクスッとなったり、忙しかった……。コロコロ場面は変わるし、突拍子もない展開もしばしば。ウミガメモドキのとことか、まじでなに言うとるんかわからんかった……。最後に呼んだのはいつだろう。とにかく、初読の時からはかけ離れたまでの違った印象を受けました。
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アリスって、つじつまが合うかを追う話ではなくて「何これ、変なの!」と笑う話なんじゃないかな。そもそもキャロルがアリス・リデルに贈ったお話なわけだし。面白がらせて、ツッコまれるのを待っている。だからこの話に意味を求めるなんて、そもそもナンセンス!
場面場面の珍妙なキャラクターがおかしくて。イモムシやトカゲのビルなんて、最高。ハートの女王も「みんなクビを切っておしまい!」なんて、世間の大人が子どもに対して似たようなこと言いまくってキレているのにそっくり。
案外子供の目で世の中を見ると、こんな感じに見えてる気がするよね。アリス(子ども)から見たら、不思議の国は今の大人社会のことなのかも。全くもって、ヘンテコだ!
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1865年(慶応元年)刊行。数学者ドドソン筆名ルイスキャロルが知人アリス姉妹のため創作した即興話。
言葉をしゃべる白ウサギを追いかけて穴に落ち
摩訶不思議なキテレツな世界の冒険物語。
イメージできない所が多かったので当時大コケした1951年ディズニーアニメも視聴教訓的道徳的しかなかった児童文学に全く新しい世界観を切り開いた作品らしいが
私にはよくわからなかった。
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『不思議の国のアリス(Alice's Adventures in Wonderland)』は、元々は、作者ルイス・キャロル(本名チャールズ・ドジソン)が、仲良しの3姉妹、とりわけ次女のアリス・リデルのために書いた物語です。1865年に刊行されて以来、この不思議で愛すべき本は多くの言語に翻訳され、多くの人に親しまれてきました。日本語訳だけでも、翻案や抄訳も含めると、続編の『鏡の国のアリス』と併せて、150ものバージョンが存在するようです。
挿絵ももっとも有名なものは原著初版時のテニエルのもの、それからアーサー・ラッカムのものがあげられるでしょうが、この不思議な物語は絵心を刺激するのでしょう。やはり数多くの画家が挿絵を描いています。
個人的には子どもの時読んだ福音館の版がなじみ深いです。こちらは生野幸吉訳、テニエルの挿絵でした。
川辺の土手で、姉さんの隣に座って退屈していたアリス。その彼女の前を、1匹の白ウサギが通り過ぎます。ところがこのウサギ、チョッキを着てポケットから時計を取り出し、「たいへんだ、遅刻しそうだ!」と言いながら、巣穴に飛び込んでいくのですね。驚いたアリスもすぐさま続いて飛び込みます。
これが冒険の始まり。
「ワタシヲオノミ」と書いてある薬を飲んだりキノコを食べたりして、大きくなったり小さくなったり。涙の海で溺れかけたり。水ぎせるを吸うイモムシと問答したり。ウサギとネズミと帽子屋のおかしなお茶会に同席したり。ウミガメモドキの哀しい歌を聞いたり。にんまり笑うチェシャネコに会ったり。
最後には横暴な女王さまと対決しますよ。
さあどうなるのでしょうか。
文庫本も各社から出ていますが、この新潮社版は、矢川澄子さんの訳、金子國義さんの挿絵です。
詩人でもある矢川さんは、地の文も話し言葉で綴ります。「~してね、~でね」と進む物語は、キャロルが少女たちに語って聞かせているようでもあり、矢川さんの語りのようにも思えます。
金子さんの描くアリスはどこかコケティッシュで、洗練された雰囲気です。
こうして読み進めていくと、本当に夢の中に迷い込んだように感じます。
矢川さんは解説で
『不思議の国』でも、『鏡の国』でも、アリスはみごとにひとりぼっちです。
とすればアリスは、(中略)すべてを自分できめて、不測の事態に素手で立向かってゆかなくてはなりません。
といいます。
そこに矢川さんは「少女の孤独」を見ます。
この観点は自分にはあまりなかったのでちょっと意表を突かれたのですが、なるほど言われればそうかもしれません。不思議で楽しい、でもどこか物悲しい。
その奥には、どこか誰しもが持つ「痛み」が潜んでいるのかもしれません。
永遠の少女、アリスは、今日も不思議の国をさまよっています。
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「不思議の国のアリス」は小さい頃に一度読んでいる。
改めて今回読んでみたのは単純に本屋さんで棚に並んでいるのを見て懐かしいなと手に取ったのがきっかけだ。
改めて読んでみると思っていたよりも長く、こんな話だったっけと感じた。
アリスの身体が大きくなったり小さくなったりばかりで、もっと違う変化があっても面白いだろうとは思うけれど、即興でこんな物語を考えるルイス・キャロルは凄い作家だと思う。
どこか何かを風刺しているようにも感じたが、何をどう風刺しているのかはよくわからないので、考えすぎなのかもしれない。
翻訳が古いのか、会話にやや古めかしさを感じてしまう。
何か違うなという思いが最後まである。
今回「不思議の国のアリス」を読んで「鏡の国のアリス」も読んでみたいと思った。
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アリスは訳者によると孤独な少女らしい。わけのわからない生き物や出来事にかこまれ、ひとりで立ち向かっていく(立ち向かう、だと語弊があるかな?)。これからの人生もきっとわけのわからないことだらけだよ、だけどきっとアリスはつよくたくましく生きていくんだろうなあ。ところどころの駄洒落が良い
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「不思議の国のアリス」は世界観が怖くて昔は読めない本だったので再チャレンジ!やっぱりよくわからず終わってしまったが、アリスの魅力は少し理解できた。
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離人症、偏頭痛、薬物接種、変視症‥‥医学的にルイス・キャロルを分析していた文献を読み、アリスを再読してみた。結局は才能と美意識!どんな目に遭っても、センスがなければこんなもん書けない。
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読書会課題本。原著は何度も読んだことがある。日本語訳の全体を読むのは初めて。意図的なスペルミスによるギャグなど、言葉遊びに溢れている原著にあるおかしみを伝えたいという苦心の跡がたくさん感じられた。
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初めて読んだのは小学3年あたりかと思う。少年少女世界文学全集のような本で。翻訳が違う様に思います。ラストの姉のシーンは、読んでないような気がする。
ディズニーのアリスを思い出しながら読みました。ビデオに撮って、子供達と何回も観ました。子育てを支えてくれた作品の一つです。
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読んだ理由: 新潮文庫の100冊に入っていたので。
大人になって読み返してみると、不条理さが気になった。突拍子もないお話を純粋に楽しめなかった。
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複数の翻訳がありますが
新潮社のこの古い翻訳は
とても読みづらかったです
ですが読み終わればそれなりに良かったかな
と思える感じはありました
読みづらい理由は
昔言葉と言うのか
どこぞの方言なのか
21世紀ではまず耳にしない
言葉づかいがあるので
理解はできるのですが
読み進めるには結構慣れが必要
特に自分もそうなのですが
声に出さずとも音読な読み方を
する人は大変 大変
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原作?を読んだことがなかったので、これを読んで、よくわかりました。ディズニーの不思議の国のアリスは、ちょっと可愛くしてあったり、オブラートに包んでありますが、これは何もそれがしていないので、生々しさは少しありましたね。
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兎を追って井戸のような穴に落ちて、アリスの孤独な奮闘が始まる。アリスだけが俗世間的で真面目で、他は破茶滅茶な世界。緊張感に苛立つような世界だ。読者も笑えない。いつ現実世界に戻れるのかハラハラするのだ。2019.7.7
Posted by ブクログ
文体の癖になかなか馴染めず読みづらさを感じながら少しずつ読んだ。夢のことだから不条理で混沌としているのかと納得できそうだけれど…一番良かったのはその話を聞かされた姉がその話を通してアリスの優しさ・心の豊かさを感じて大人になっても持ち続けて欲しいって思う家族愛で包み込んであげていることがとてもいいなと思う。その文章があることで一気に暖かい物語に変わる作者の言葉の力がすごい。
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何となくふわふわとしたイメージはあるんだけど、ちゃんとしたストーリーって、意外に覚えてなかったなぁ。
うとうとしながら聞こえてきた音によって、こんなにも奇想天外なお話の夢を見ることができるんだね。
Posted by ブクログ
チョッキを着た兎を追いかけると、そこには不思議な世界が広がっていた。主人公アリスは、様々な人物――動物と云うべきか――に出会っていく。永遠に終わらないお茶会の主である帽子屋、癇癪持ちでトランプ姿の女王、不敵な笑みを浮かべる猫……最後は予想していなかった展開だが、”不思議”に完結させることが、この作品の主題なのかもしれない。
Posted by ブクログ
これまでちゃんと読んだことはなかった。
支離滅裂というか、夢を見ているようなストーリー。
そして、最後は夢落ちなんだね。
鏡の国のアリスも一応読んでみたい。