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Posted by ブクログ
市川さんの短編小説。
まぁ、いわゆる市川調な感じの小説ではなかったけど、でもそれが反って新鮮だったよ~。
義父を殺してしまった少女と、その少女に恋におちた少年の話『琥珀の中に』
苛められてた少年が意を決して、苛めた級友に殺される処置をとる話『世界中が雨だったら』
二人の女性を殺めてしまった男が死体を乗せて車で遠出をする話『循環不安』
どれも、市川さんのお得意の『愛』というテーマにはちょっと程遠い『死』と『生』をメインにした3つの短編になってます。
3つの中でどれが一番いい。
とは決められない。。。どれも同じくらいダークで、同じくらい重厚な感じの話になってる。。。
ちょっとミステリってぽい感じもするかな~。
でも、なんか、こんな話なのに、読後感がしっとりするのは、やっぱり市川さんならでは。だよね~。
Posted by ブクログ
クラス中の男子を魅了していた深沢真紀は、ある日を境に急激に太りはじめた。
まわりが関心を失うなかで、ぼくは彼女を愛していた。
ふとしかきっかけで彼女と親密な関係になり、知ってしまった事実。
愛していたからまだ17という未熟さや純粋さで、彼女に言葉巧みに飲まれた秋から冬にかけての出来事。
3つの短編集。
著者ってネットで小説載せてたのがきっかけなんだね。
なんか、独特だなあー。
今、会いに行きます、同様、3編とも人が死ぬ話。
ミステリー系が少し含まれるのかなぁ、恩田陸みたいな感じだけど、よくわからない)^o^(
Posted by ブクログ
3作からなる短編集。
共通のテーマは、死。
その死のもとになるのは、すべて愛。
『琥珀の中に』・・・愛を見失った少女が犯した罪のお話。
『世界中が雨だったら』・・・両親からの愛情に飢えた少年のお話。
『循環不安』・・・愛情が欲しくてもがいた結果、殺人を犯してしまう青年。
3作とも読みやすくてすらすら読めてしまうけど、読後感は悲しすぎて、今の私には重かった。
この中でいちばんを選ぶとしたら、『世界中が雨だったら』。
少年が死んでしまう悲しいお話だけど、
ただひとり、少年の姉が少年のことを理解し守ってくれていたことが救いに感じたから。
この人の作品を初めて読んだ。
文章的にはとても上品で、優しい感じだから、余計に悲しさが増すのかな。
今度は「いま、会いにいきます」を読んでみようかな。