【感想・ネタバレ】家族八景(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

幸か不幸か生まれながらのテレパシーをもって、目の前の人の心をすべて読みとってしまう可愛いお手伝いさんの七瀬――彼女は転々として移り住む八軒の住人の心にふと忍び寄ってマイホームの虚偽を抉り出す。人間心理の深層に容赦なく光を当て、平凡な日常生活を営む小市民の猥雑な心の裏面を、コミカルな筆致で、ペーソスにまで昇華させた、恐ろしくも哀しい短編集。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

職場の人に借りたもの。
筒井康隆は名前だけ知っている状態だったが、たいへん面白い。主人公の七瀬がいろんな家庭で人の心を覗き見るオムニバス形式。
夫婦や家族の在り方は、どの時代も似たようなものなのかもしれないと思えた。
好奇心で家庭に踏み込む七瀬を無鉄砲に感じたり、でも年頃の女の子らしいと感じたり、能力のせいか歳のわりに達観している様子も受けとめやすかった。
続編を見たくなった。

ちょくちょく表れる男性の欲望は、女性からするとやはり狂気で気持ちが悪く、恐ろしい。
「水蜜桃」は特にだった。自分も10代、20代の頃はよく変な男の目線や言葉に傷ついてきたが、素晴らしく気持ち悪い性欲を表現しているなと感嘆。
「紅蓮菩薩」は、妻の感情の描写が恐ろしく、怒りの表現が引き込まれた。ただ、子どもの描写がほぼ無いことと、最後の結末を思うと子どもが本当に気の毒でしかない…。

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2026年07月21日

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