あらすじ
ルイ。独身。35歳。女手ひとつで育ててくれた叔母さんが、還暦を前に突然の恋に落ちて出奔。一人残されたルイの家には、ひょんなことから二人の独身男が転がり込んできた。初老だけどモテモテのトニーさんと、年下の気弱な康介。唯一の共通点はスープ好き。一つ屋根の下で暮らすことになった、そんな三人の関係は。そして叔母さんの恋の行方は? 温かくキュートで少しだけ辛口の物語。
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Posted by ブクログ
こんな経緯で、見ず知らずの他人とある日突然、暮らすことになるなんて、スリルがありすぎるなぁと思いつつ、面白そうだとも感じました。
実際、ハウスシェアはこれに近いものがあるのでは?
トニーさんが渋くていいですね。かなり風来坊ではあるものの、そこも魅力の一つなんでしょう。
現実にこんな人がいたら、私はうっかり惚れてしまいそうです。
そんなトニーさんとルイの関係性にも、ドキドキしちゃいました。
叔母さんもかなり自由人。
登場人物各々の個性が引き立っていて、どの人も印象的でした。
ルイ、トニーさん、康介の三人の同居生活はバランスが取れていて、こんな風に暮らせたらどんなに楽しいだろうと、こちらもウキウキする思いでした。
そのバランスが保てるのは、お互いが寄りかかり過ぎず、個人がきちんと自立しているからこそなのではと感じました。
そして、物語に出てくるスープが、なんと美味しそうなことか!
シンプルだけど丁寧で、澄んだスープが目に浮かんでくるようでした。これ、映像だとどうなってるのか気になります。
ほっこり温まる物語。タイトルも良いですね。
想像以上に読後感の良かった小説なので、再読したいです。
2014年8月25日 ☆4から5に上げます。
Posted by ブクログ
ルイの母は産まれてまもなく亡くなり、父はルイを置いて失踪。母親代わりの叔母さんトバちゃん。
ルイは35歳までずっとトバちゃんと暮らしてきたのに、トバちゃんは水谷さんという県境なき医師を目指すという男の人と旅に出る。県境なき医師って!っとルイが心の中でつっこむ感じも面白かった。そんなトバちゃんが出て行ってひょんなことからトニーさんとこうちゃんと一緒に暮らすことに!まぁ自由人の集まりで面白いこと!もちろんこうちゃんとも恋仲になるし、トニーさんは実の親かもしれないし?でも曖昧な3人の関係も深く問い詰めなければ平穏な楽しい3人っていうのがいい。
合間合間のトバちゃんの手紙日記も面白い。
厚そうに見えるけどめちゃくちゃ面白くてあっという間に読めた。