【感想・ネタバレ】経営に終わりはないのレビュー

あらすじ

ピラミッド型の会社組織にしない、自社独自の製品を作る、エキスパートを陽のあたる場所に出す、一企業の枠を超えて社会的責任を負う――戦後の混乱の中、天才技術者本田宗一郎とコンビを組み、経営を一手に引き受けて本田技研を世界的な企業にまで育て上げながらも、裏方に徹して表に出ることのなかった藤沢武夫が、自らの半生を振り返って書き記した経営理念。長引く不況、企業の不祥事が相次ぐ今だからこそ、経営とは何かを見つめなおすビジネスマン必読の書!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

“世界のホンダ”の創業者である本田宗一郎さんについては、その人柄とともに天才技術者として良く知られているところだが、創業時から経営を担当し世界企業に成長させた藤沢さんについての情報はあまりない。この本は藤沢さんによる貴重な記録。
「本業以外に手を出すな」、「万物流転の法則」、「たいまつは自分で持て」など、現代の経営にもその哲学は色あせない。

「ここらでいいということにするか」
「そうしましょう」
すると、本田はいいました。
「幸せだったな」
「ほんとうに幸福でした。心からお礼をいいます」
「おれも礼をいうよ、良い人生だったな」(p227)

25年間苦楽をともにして育てたホンダを離れる際の会話が感動的だった。
あ、カブ号、買おうかな。

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2016年09月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

本田宗一郎とホンダ草創期の経営を支え、副社長、最高顧問を歴任した藤沢武夫氏の自伝(とはいっても自分で書いたわけではなく、文春がまとめたようです)。もともと経営のプロというわけではなくいものの、危機に際してもブレのない経営理念には感服です。

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2013年12月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

本田技研のもう一人の創始者の本。
引越しでなくしてしまったので、再度購入。

藤沢氏がホンダでやってきたことをつらつらと語っている本。

再度読んで感じたのは、
このお方、本当に本田宗一郎氏を信頼して尊敬してたんだなぁと。
全部が全部、言っていることがデレてる。

藤沢氏視点の本田の考え方や沿革がわかる本。

一方で、経営者の視点、考え方や心の持ち方についての記載が少ないのが残念。

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2012年02月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

あらすじ
「おれは金はもってないけれど、金はつくるよ」著者・藤沢武夫はこう言って本田宗一郎とコンビを組んだ。単に一企業の儲けを考えるのではなく、社会的責任を全うするという愚直な道を選び、なおかつ本田技研を二人三脚で世界的企業に育て上げた名経営者が、初めて明かす、自らの半生と経営理念。

本田宗一郎とタッグを組んだ名経営者、藤沢武夫。彼の視点から描いたホンダの成長の軌跡。

印象に残った点をいくつか。

【横並びにして、組織にしない】
創業当初の横並びのスタイルが最も優れたアイデアや良い製品が生まれると考え、組織を作ろうとしないのが藤澤のスタイル。
その日に入ってきた社員でも課題を渡され、明日までにやってくることを求められ、社員も自ら考え動く。決められた役職に縛られていると、ついつい上司に聞いてしまうことが増え、自由な発想は生まれないのだろう。
これは、失敗を繰り返すことに繋がったり、意思決定が不安定になるというリスクもあるが、面白い発想だった。
モノづくりの会社は、投資ではなく、製品で儲けるべきだというのが、藤澤の考え方。投資で稼いでも現場の士気は上がらず、むしろ下がってしまう。


【完全な分業スタイル】
本田宗一郎はモノづくりに専念し、藤澤は経営に専念する。この分業スタイルががっちりとかみあったからこそ、ホンダという会社は成長したのだと感じた。得手に帆挙げて、というのはまさにこのことなのだろう。自分の長所を生かしつつ、足りない部分は謙虚に自覚すること。そうすることで苦手な分野を学んだり、他の人で補ったりすることが出来るのだろう。
またこの分業スタイルは、全従業員に対する彼の姿勢にも一貫している。現場の声をよく聞き、自分から指示を出すのではなく、自ら考え動き、それぞれの長所を生かして問題を解決していく。労働組合もしかり、工場の生産体制、管理業務の合理化など、従業員全員で取り組んでいくのである。

本田宗一郎は、一度も新しい生産設備が欲しいとお願いしたことはなかったという。藤澤は、本田の能力は限られた資源の中で、革新的な発明を生み出すことが出来る点と考えた。CVCCエンジンもしかり、アメリカでの現地法人もしかり、可能性がゼロに等しいからといって諦めるのではなく、バールでこじ開けるようにして、前へと進んでいく、創業期の力強さを感じることが出来た。

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2012年02月17日

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