あらすじ
絶望に囚われ、死に執着する人間が放つ不吉な甘い香り――交通事故で兄を亡くして以来、「死の匂い」を嗅ぎ取れるようになった月島(つきしま)。「死」を漂わせる人間とは極力関わりたくない…。そう思っていた矢先、経営する飲食店の改装工事で、若い職人の佐埜(さの)と邂逅!! 精悍で鍛えられた肉体は生命力そのものなのに、なぜかあの匂いを纏っている!? 警戒する月島だけれど、工事後も客として店に現れて!? ※口絵・イラスト収録あり
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Posted by ブクログ
なんともお腹の空くお話。グルメ小説ではないのに。
主人公・月島の店で出ている美味しそうなおにぎり「スモークサーモン&パクチー、クリームソース&おかか、タコ&アンチョビ、鯵&バジルソース」食べてみたい!
秋のメニュー決めのときは、ぐっと距離が縮んだ佐埜とのやりとりと、「きのこご飯と栗ご飯。バインミー風おにぎり三つ葉入り。ラム肉とスパイス、レモングラス、カシューナッツ入り。」がじわじわ心もお腹も幸せになっていく感じに満たされる。
(チキン南蛮のくだりもとても美味しそう。)
途中、佐埜の過去や佐埜の義弟、母と真実に向かいあうことで辛いシーンもあるけれど、無事にハッピーエンドでほっとする。
すんなり異性愛者のふたりがくっつくのは、運命と言うことでひといきに飲み込めば、しっとり幸せ気分に浸れる1冊。
匿名
タイトルに惹かれて...
不思議なタイトルに惹かれて購入。
読み始めから、月島と佐埜の2人は、それぞれ重い何かを背負っている感じがしましたが、果たしてそれは何か⁉︎ ひとつひとつ知るたびタイトルの意味が分かります。背負ってる重荷がなくなり、本当の意味で生きていく2人にエールをおくりたくなりました。
どなたかのレビューにもありましたが、読み終えた後、無性におにぎり🍙が食べたくなりますね!