【感想・ネタバレ】ミレニアム5 復讐の炎を吐く女 上のレビュー

あらすじ

リスベットは人工知能研究の世界的権威バルデルの息子の命を救った。だが、そのときに取った行動が違法行為にあたるとされ、2カ月の懲役刑を受けた。彼女は最高の警備を誇る女子刑務所に収容されるが、そこではギャングの一員である囚人ベニートが、美貌の女囚ファリアに暴行を加えていた。見過ごすことのできない彼女は、囚人はおろか看守までも支配するベニートとの対決を決意する。さらにリスベットは、元後見人のパルムグレンとの面会で、“レジストリー"なる機関の存在に気づき、自らの子供時代に大きな秘密が潜んでいることを知った。ミカエルはリスベットから突然、レオ・マンヘイメルという人物の調査を依頼される。この男は何者なのか? そして、刑務所の外では、思いもよらぬ痛ましい殺人事件が起きた! シリーズ第5弾!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

刑務所に収容されているリスベット。
ある日、後見人であったホルゲルが面会に来る。
その際に小さな気づきを得、調べものを始めるリスベット。
そんな中、収容所内で実権を握る囚人、ベニートとの対決が近づいていた。

*****

そっか、リスベットは懲役中だったか。
前作を思い出しつつ、読み進める。

部から執筆される方は変わったとはいえ、リスベットは世間一般的な定義とはずれるかもしれないけれど、正義感が強いところはあったな。
弱き者を助ける、というよりは弱き者をいたぶる奴が許せないからぶちのめす、な流れな気はするものの。

リスベットの過去の秘密に関わる人々も動き出し、刑務所の中でも外でもリスベットは戦う。

今回は読んでいて、ショックな展開が。
好きだったのに…。
けっこうショックだった。

0
2019年05月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

前作よりもスローテンポな印象です。
あまりまだ引き込まれる要素が見当たりませんが、面白くなって行きそうな予感はします。
特に、レオの利き手問題。あとは、ファリア・カジの問題がどう絡んでくるのかわくわくしています。

0
2024年07月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

少し同じような繰り返しの場面と、よけいな描写が多い。マーリンとレオの下りなど、何度もミカエルが会って聞き出すことでもない。レオとダンの危機も、男二人ならいくらでも初老の女相手にねじ伏せられたろうし、なにをもたもたやっているんだろう、会話が長くて緊張感がない、と感じてしまった。
必ず上下巻程度の分量にしなければならないというがために、展開を引っ張ったように思える。

株価暴落は、事件に全く関係のない現実風のトピックを出すことで、レオのいた虚飾の世界とリンクさせる意図なのだろうか?数字だけの、駆け引きだけの脆い世界…。それとも丁寧に危険を冒して暴いた人体実験の真実よりも、センセーショナルな不確実な噂のほうが勝ってしまう様子を描いて、ミカエるの言う真実の価値の暴落に、警鐘を鳴らしたかったのだろうか。

レジストリーにいた研究者の口から語られた、環境が人格に大きく関係しない、という論理は一理ある。成長するにつれ、自分の置かれた環境がなじむ人もいれば、全くなじまずここには居場所がないと感じる人もいる。環境だけが人格を形成するなら、誰しもが生まれた場所で満足し、人生を送るはずだ。テレビでも本でもなんでもいいが、何かしら外部から刺激を受けその知識を得たい、その仕事をしたい、別の場所へ行きたい、と思うことは、何かしら好奇心が刺激されているわけだ。その好奇心の誘因は遺伝子の作用なのかもしれないが、そこにある環境が作用しているわけではなく、自分が選択しているわけだ。もちろん環境が全く作用しないわけではない。遺伝子だけでも環境だけでもない。レオとダンのように好奇心と才能が合致する人はラッキーだ。人間は面白い。

リズベットの描写だけは確立していて、相変わらず不器用でかっこいい。ホルゲルへの追悼の言葉が際だって素晴らしく、涙を誘った。

0
2023年02月05日

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