あらすじ
「……クローゼットの中から極上の下着を選び出した時から、麻也子の不倫は始まっているのである。レースや絹に触れながら、麻也子は超能力者のように、今夜ベッドの中で行なわれるだろうことを予想する」。結婚6年目、夫の拒絶にささやかな復讐心をおぼえたヒロインは慎重な冒険──昔の男と逢う──に踏みだす。男女の虚実を醒めた視線で描き、反響を呼んだ話題作。石田ゆり子(TVドラマ)、南果歩(映画)主演の映像化も大ヒットした恋愛譚の新機軸。
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Posted by ブクログ
11/18-11/25楽しいことなんて何もない。最初だけ楽しくてすぐつまらなくなってしまうのだから。という最後の台詞が印象的だった。ラストが予想外だった。もっと上手くやるのかなと思っていたから。大恋愛ってなんでしょうね。
Posted by ブクログ
主人公の心情描写があまりにも現実的なように思えた。
作者の実体験に基づいているのではないかと思うほどに。
例えば、退屈ゆえに不倫をする主人公が一番の苦悩としている原因が「夫を疎ましく感じても、憎むことはできないから」というのは、実際に不倫するものの夫と別れるに至らない人の多くに、当てはまるのではないだろうか。
主人公が報われたとは言い難い結末にしたのは、不倫をした、もしくは関心がある自身への戒めなのではないかとも勘ぐってしまう。
Posted by ブクログ
ここまで嫌な女性を描写し続ける力量に感服。
読んでいて、気分が悪くなるのは久しぶりでした笑
結局、自己承認というところに主眼を置く人間は一生増え続ける欲求を満たすためにあらゆる手段を尽くすのであろう。と考えさせられる作品でした。