あらすじ
サドの代表的著作、ジュリエットの物語『悪徳の栄え』と対をなす妹ジュスティーヌの物語には三つのバージョンが残存している。本書はその最初の版である「原ジュスティーヌ」とでも称すべき中篇。バスティーユ牢獄中にて書かれ、革命のどさくさに粉れて紛失され、100年ののちに陽の目をみた本書はサドの思索のエッセンスが凝縮された異色作である。
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Posted by ブクログ
姉のジュリエットは悪徳に溺れ、妹のジュスティーヌは美徳を貫くという物語。
この本は妹のジュスティーヌの物語部分だけで最初に書かれた中編を翻訳したものらしい。
実は先に姉のジュリエットの物語『悪徳の栄え』を少しだけ読んだ後に、妹の『美徳の不幸』に変えた。というのも『悪徳の栄え』を先に手にしていたけど読み切る前に『美徳の不幸』を買ったので、そちらをやはり先に読もうという気になったから。
美徳を貫くとは……一体何?と思ったけど、処女を守る事と『困った人を助けようとすること』のようだった。
処女については男どもがキモイ……としか感想はない。
困った人を助けるについては、知恵と経験ががなさすぎる……というだけ。
系統はかなり違うけど、あれこれ御託を並べ立てるのはカミュの『ペスト』にも似てるなと思った。
エログロ色が強いので万人にはあまりお勧めできない。