あらすじ
関羽、張飛、諸葛亮、趙雲……。
「めずらしいほど無垢な人」と部下に慕われた劉備に、
どこまでもついていった男たちの純情と覚悟!
いまも愛される英雄たちの挽歌。
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関羽
正史を元にしているためか、張飛の字は益徳である。劉備はやくざの兄貴分の印象であり、本人がオマージュしている劉邦のイメージと重なる。関羽も気性が荒い印象。
張飛
剛直に見えるが心は繊細で即断即実行で魅力的な男性。
諸葛亮
超人的な人物であるが、打算や葛藤も描かれる。
趙雲
常に同郷の友人である子叔が、彼の死まで側に付添う。
李恢
馬超を蜀に帰順させ、諸葛亮の南征に力を発揮した人物。
王平
字が読めず、勉学が好きではないため、魏では居心地が悪くなる。活動の場を転職するかのように、あざやかに蜀に移籍する。
費禕
有能であるとともに、博打や宴会も大好きな好人物。
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三国志に登場する名脇役たちについて、先に出た『魏』編に続いて、ここでも7名の人物を紹介している。取り上げているのは、関羽(かんう)、張飛(ちょうひ)、諸葛亮(しょかつりょう)、趙雲(ちょううん)、李恢(りかい)、王平(おうへい)、韓禕(ひい)、であった。もちろん、その中では劉備について触れられた箇所もあった。
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久しぶりの三国志ものと宮城谷昌光さんの著作。やっぱりおもしろい。
中国古代史のおもしろさは宮城谷昌光さんの「太公望」を読んで知った。
そのあと、「史記」「春秋左氏伝」などを読み漁り、年表まがいのものを作ったなあ。
三国志はその前から読んでいたけど、宮城谷さんの書物を読んでより深まったように思います。
関羽、張飛、趙雲、諸葛亮。。。
その他にも懐かしい名前がたくさん。徐庶、馬謖、馬超、魏延・・・ああキリがない。
楽しかったです。
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『三国志』に登場する人々のうち、蜀に属した人物たちを主人公にした短編集。
関羽、張飛、諸葛亮…と綺羅星のような名前が並ぶけれど、その最盛期の一場面を描くのではなく、それぞれの履歴全体を概観するものであるからか、各短編には面白さと同時に無常感も漂う。
ただ、その分、老いてもなお青年らしさを感じさせる趙雲の瑞瑞しさや、紛れもない天才ながら人間臭く憎めない挿話ばかりを残した費禕の姿など、暗さを払うような清々しさがより印象的に映る。
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三国志は若い頃読んだ。確か吉川英治の本だったように記憶している。三国志名臣列伝魏編に続く2冊目蜀編だ。登場人物にも覚えのある人物が登場していて楽しかった。三顧の礼など覚えがある。次も期待います。
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正史ベースで三国志を描いた列伝の蜀編。吉川英治三国志から入った身としては分かりやすい人選である。劉備のしぶとさ不気味さとでもいう発想と行動が読み取れる。曹操に劣らず人事登用に関してこの人もハズレがなくやはり英雄といえよう。
ほぼ文盲ながらも馬謖の誤りを指摘して行動した王平やたぶん瞬間記憶力を持つ天才でありながら治世を保った費禕はまさに名臣。諸葛亮のところを読むと曹操の徐州虐殺がやはり失敗だった事が分かる。
関羽や張飛は演義の大活躍に比べると地味な気もするが正史にもある単身で大将の首を取った関羽、橋で曹操の大軍を一喝して退かせた張飛の特級的殊勲は凄い。関羽は曹操からの高評価、劉備嫌いの程昱も関羽張飛は兵一万に相当するという評価、周瑜の関羽張飛がいれば平定を成し遂げられる(正確な台詞は忘れた)という発言からも2人の欠点はともかく凄さは色褪せないと思われる。
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シリーズ物で今回は蜀篇でしたが、引き続き淡々とした表現が読みやすく、あまり詳細を語られない李カイ、王平、費禕や人気者の趙雲の最期が取り上げられていて楽しめました。
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久しぶりに三国志関連の書籍を読んだけど、やっぱり熱い。魏・呉・蜀の三国時代。その中で蜀の国の名臣たちを取り上げた伝記的物語。関羽、張飛、諸葛亮、趙雲と誰もが知る有名人たちと、李恢、王平、費禕と知ってる人なら知っているレベルの人たち。
私と三国志の出会いは、忘れもしない、中学1年生の時に買った横山光輝氏の漫画三国志の1~3巻だった。当時1000円を手に何か買おうとして、迷った挙句買える金額ギリだった3巻までを買った。そして家で読む…なんだ、この面白い物語は!もちろんドラゴンボール等も読んで面白かったのだが、この三国志の物語、絵はそんなに美しくないのに壮大でグイグイ引き込まれた。それから1000円溜まる度に3冊づつ買って全巻揃えた。最後の50巻辺りから、終わるのが惜しいのと達成感の狭間を行き来した記憶が蘇る。
実はその前、小学6年生の頃、光栄のファミコンのSLG、初代の三國志をやったことはあったのだが、イマイチわからずあまりハマれていなかった。当時ソフトは5000円前後だったのに、この光栄の三國志は9800円と倍の値段だった。その前にナムコの三国志中原の覇者ってのがあった。そっちは光栄のより簡易的でシンプルで、幼かった私にも楽しめた記憶がある。最初の君主を選ぶのもyesかnoの選択で決まるのが面白かった。で、横山光輝氏の三國志を読んでから、がっつりゲームにもハマった。それからⅡ、Ⅲ、Ⅳ…とハードも更新されんながら大人になるまでやっていた。友達と複数人プレイも夜な夜なやっていた。
その後は三国無双か。これはSLGではなくド派手なアクションゲーム。ストーリーも会ってキャラもかっこよくて、三国志を知らない人でも十分に楽しめた。これからファンになった人もいるだろう。最近こそはゲームもしなくなった。その分読書をするので三国志関連の本もたまに読む。記憶にあるのは「反三國志」。史実では劉備は負け、魏の曹操が領土の大半を占めたのだが、その小説は劉備が勝つのだ。劉備が正義、曹操が悪みたいな構図があったんで気持ち良かった。あ、曹操と言えば漫画の蒼天航路。乱世の奸雄、治世の能臣。それも面白かった。各武将のことも語りたいのだが、それは止まらなくなるのでまたいずれ。
そんな三国を愛読していた私には嬉しい内容の本だった。殆ど知っているエピソードだったけど、やっぱりその当時を思い出し、たぎるものがある。逆に物足りない部分はあった。創作の物語ではなく史実なので仕方ないのだが、劉備が益州を治めて漢中王になった頃、諸葛亮が死んでからの蜀の国の衰退がとても悲しく残念。
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三国志の一つ「蜀」国の名臣列伝。
関羽、張飛、諸葛亮、趙雲、李恢、王平、費禕の七名。
関羽、張飛、諸葛亮、趙雲の四名は、彼らから見た劉備評を描いたというような内容。評伝のようなものか。個人の列伝という意味では、李恢、王平、費禕の三名になりますか。
劉備の後、諸葛亮の後を支えた三名の功臣の中で、興味深かったのは王平。
渋く活躍した人ですね。五虎大将軍や諸葛亮のような活躍はなくとも、いぶし銀のような縁の下で支えたタイプの活躍をした人です。絢爛豪華な武将・知将が退場しても、彼のような存在がいたからこそ、劉禅の下で蜀漢は存在したのだと思います。
その筆頭は、蒋琬であり費禕。彼らの後任が続かなかったために、亡国へと進んだのでしょうね。
読んでいて思ったのは、政治の中心が成都という場所でなく、その時々で司る人物のいる場所になることが多いのは、歪みを生じるのではないか、ということです。
どうしても北伐を国是としている以上、国としては北方を向いてしまうので、政治の実行者もそちらにいることが多くなってしまうのでしょうか。
となると諸葛亮の後も、卓越した一人の力量にかかる負担が大きくなり、後任がいなければ衰退する、というジリ貧な結末は避けられないのかなぁ、と思います。
人材蒐集家の曹操の強さは、こういう部分でも正解だったのかなぁ。
読んでいて思ったことがもう一つ。
孫権評が、すこぶる悪い。とにかく悪辣な人物として描かれてますね。これは、「呉」を読むのが俄然楽しみになってきました。
張昭の列伝があれば、どんな風に宮城谷昌光は書くのだろうか。
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関羽・張飛・諸葛亮・趙雲・李恢・王平・費褘~関羽:劉備より年上!張飛・諸葛亮・趙雲:常山国真定国で義勇兵に応募し袁紹を嫌い公孫瓉に付いて劉備を知り一度は帰郷したが40歳を前に劉備の元に参じ、二度劉備の嫡子を救い、劉備亡き後の蜀を諸葛亮を助けて空城の計で曹操軍を斥ける・李恢:益州牧劉璋に用いられたが南下する劉備に太守董和び使いだと伊って近づき度胸を買われて曹操に敗れて救いを求めに来た馬超に使いして劉璋に成都を譲らせることに成功、劉備亡き後と蜀を諸活用と共に支える・王平:曹操軍の校尉で一隊を任されていた益州出で劉備に魅力を感じ、偵探に出て退路を塞がれ投降し禅将軍に採用され学はないが実績を活かし魏を攻める時も諸葛亮の策戦の不備を洞察し馬謖に街亭まで従ったが見事に退却し、その後も義軍の前でも墨守の人を貫く・費褘:父の薦めで荊州から益州に移り後に諸葛亮を支えて南中を平定、諸葛亮の死後蜀の宰相となる~関羽は年上ないし月上であった・・・と
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より深く三国志を楽しむにはよいですが、臣同士が同時には活躍しているので、どうしても重複するところがありました。歴史解説調よりも物語調の方が読んでて楽しいですね。
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初めて三国志の小説を読んでこんな感じなんだなということがわかりました。三国志も読んでみていいけど僕はやはり戦国(日本史)がいいなと思いました。【小5】
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後漢編、魏編に続く第三弾。
関羽、張飛、諸葛亮、趙雲、李恢、王平、費禕が語られています。
前四者は三国志を多少知っている人ならご存知の人物ですが、後の三者は自分も良く覚えていませんでした。
それぞれ短編なので、ウィキ的なお話になるのは仕方がないが、著者の感想がちらりと入っているようなのが印象的です。
没年を調べてみると、関羽:220年、張飛:221年、諸葛亮234年、趙雲:229年、李恢:231年、王平:248年、費禕:253年とあり、自分が知っている三国志が劉備の死までで、その後はエピソード的に覚えていただけだったのかと思いました。
次は呉編かな?