あらすじ
ワクチンレタス、人工肉、ゲノム編集、デジタル農業……
あなたの食べ物は知らぬ間に入れ替わっている!
ベストセラー『デジタル・ファシズム』の著者が暴く〈フードテック・ファシズム〉
・もう牛は殺さない「人工肉バーガー」
・粉ミルクはもう古い! 赤ちゃんは培養母乳で
・「ふるさと納税」デビューしたゲノム編集魚
・〈原子力ムラ〉の次は〈ゲノム編集ムラ〉!?
・〈デジタル農業アプリ〉の真の目的とは
・食が〈特許〉で支配されるディストピア
・地球の砂漠化を防ぐにはバッファローを見よ!
…etc.
巨大資本が仕掛ける強欲マネーゲームーー〈食の文明史的危機〉を描き出す衝撃作!
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Posted by ブクログ
この著者の本は「貧困大国アメリカ」シリーズから読んでいる。読んでいるから、アメリカが農業に対して何を仕掛けているかがわかる。「貧困大国」を読んで感じたのは、アメリカという国が標的を次々と変え、搾取を続ける国だ、ということ。一部の富裕層がさらに富を積み増すために、他国や他国民のみならず自国民をも標的にする。
アメリカが進める農業改革とは、農地の買収、遺伝子組み換えによる単一品種、化学肥料の投下。目的は健康でも安全でも、維持可能な農業でもなく、利益の極大化。
最後、有機農法による地力回復や収量回復を実現しながら安全な作物を収穫するノウハウがすでにある、という希望が描かれて終わる。
ウクライナ紛争を見るまでもなく、国益と国益がぶつかれば戦争が起きる。このあと起こりうる紛争のパターンとして、(農業を含め)サステナビリティの名のもとに利益を極大化しようとする勢力とこの本に解決策として書かれている有機農法を代表とする、本当に維持可能な経済、生き様を目指す勢力が衝突…ということもありうるのではないか。